実録・天皇記 (だいわ文庫)

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著者 : 大宅壮一
  • 大和書房 (2007年1月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479300724

実録・天皇記 (だいわ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 巻末の「『実録・天皇記』の実録」にいみじくもあるとおり、著者の目的は「天皇家自体を書く」ことにはない。我が国の歴史、なかんずく徳川家以降の為政者にとって天皇家とはいかなる存在であったか、また、それを受けて天皇や皇族はどのように振る舞ったか…を概観する本である。そういった意味では原著は知らず、昭和帝ご一家のスナップを大きくあしらった2007年版の装丁はやや詐欺的である。

    また、本書は時代を越えた普遍性を持つものではない。もとより著者は、そんなものを狙ってはいない。
    原著刊行が昭和27年、すなわち敗戦から10年も経たない頃である。何事にも反動があるもので、まだ共産主義の化けの皮が剥がれていなかったこともあり、当時の世相は現代とは比べものにならないほど左傾化していた。それが一種のブームであった。著者自身はそんなものに踊らされる馬鹿ではないが、皇国史観しか教えられずに育って敗戦でひどい目に遭い、あげく一転「左」のノリにどっぷり浸かった大衆に向けて書かれたものであることは、一読すれば明白だ。
    それを重々踏まえて読めば、たぶん著者自身も意図しなかったような些細な箇所から嗅ぎ取れる、時代の空気が興味深い。だが、半世紀以上前に書かれた本にそれ以上の価値を見出すのは、難しいと言わざるをえない。

    2012/6/18〜6/19読了

  • 天皇の歴史を書いた本。どうにも、幕府や政治中心にしか学ばなかったけれど、この本では江戸時代や困窮していた時代に何をしていたかなどを解説しています。大宅さんの得意技でもありますが、政権の動きを株や企業に例えて進めている事ですんなりイメージが入ってきます。
     私見も入るだろうけれども、特に天皇に関してはいつも株として捉えられていて、そのやり取りや価値の上下などを軸に追っています。
    幕末の慶喜もなかなかだけれども、株や玉と言う言い方にもある様に主体的な行動よりも主な仕事を血のリレーと言い切っていて、日本の特異性を強く感じる。終戦7年後にこれを書いたと言うのも凄い。

  • ボリュームがある本なのでパラパラとしか読めていなく、僭越ながらの意見で恐縮ですが、現代の女性が読んで気持ちが良いものではないなと思いました。しかしながら日本が守り抜いてきたものがあり、事実なんだなと複雑な思いです。大宅壮一氏は私の父親が最も影響を受けたジャーナリストだそう。
    ーーーーー
    皇室はいかにして永続してきたのか。社会評論の天才大宅壮一が、天皇一族の女、カネ、権力を活写。神代から明治維新にわたり、皇統を守るべく繰り広げられた波瀾万丈の戦いを、縦横無尽に描き出す。「天皇という役割が歴史的にどのようなものだったか、わかりやすい表現で説明することによって、天皇はまさに『人間』そのものとして浮かびあがる」

  • 知らなくてもいいことは世の中に沢山ある。知ることとは世の中を享受することである。もっともらしいことを言うのはまだ知らないに等しい。人の家庭について他人は首をつっこむべきではない。なんてよく言うが。この表紙にある家族は別物である。遮断され隠蔽され隠密であるがゆえに好奇の目に晒される。本書を読めばその壮絶で波乱万丈な闘いを知ることができる。本書に対してあるいはこの家族に対して意見・感想を述べることはまずできない。心にしまっておく方が賢明である。またそういうパラドクスが世の中であるのかのようにト。

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