超恋愛論 (だいわ文庫)

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著者 : 吉本隆明
  • 大和書房 (2012年10月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479304005

超恋愛論 (だいわ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 後半はもはや文学論。
    著者の世代においては先進的な考えだったのだと思う。今の自分からすると、あまり目新しい感覚はない。

  • 夏目漱石の『門』とルソーの『告白』を読む

  • 惹かれ合うという感覚は、どこか懐かしい。
    これはしっくりするし、すとんと納得する。
    女性はどうしても、時間を細切れにされ
    男性の都合のよいように、雑用をこなしてしまう。
    それを厭わずにやってしまうところも、女の性。
    一生平行線だろうけれど、交わり、慈しみ合う
    接点を一生かけて求めるのが、結婚だろうか。
    洋の東西を問わず、今も昔も
    大して変わらないんだなぁ、と
    絶望しながらも、諦めも感じる一冊。
    戦前生まれの吉本隆明は、やはり進歩的でした。

  • 恋愛の本質や理想の結婚生活とその背後にある日本の社会的な特質について書かれている。また、文学が恋愛をどう書いているかについても考察しており、その最期に筆者は「いちばん重たい経験は簡単には書けない」としている。恋愛の形態は変わっても恋愛感情の核の部分はいつの時代でも変わらず、私たちが実際に経験する恋愛は、人生においても特別に重みのあるものなのだろうと思った。

  • 漱石先生の作品が書かれている、ということで知人から借りた本。

    漱石先生の作品と、明治という時代の男女の恋愛がどのような特殊性をもっていたか、の批評(とまでいかないけれども)は合点のいく内容であった。特に、漱石作品のなかで“三角関係”の恋愛模様が多いこと、その根底にあるものは、明治時代において西欧を目指しながらも西欧のような男女関係にはなれなかった当時の人間関係。つまり、「言えない」ことが男女の三角関係を更に複雑化させ、もうどうにもならないところまで追いつめられ三すくみの状況にまで陥ってしまう(その結果として、漱石の代表的作品『こころ』では、2人も自殺をしてしまう)。

    また漱石作品の同性同士の関係性、お互いの気持ちのあり方が非常に強く、親密であることも漱石の資質抜きにしても、当時の社会性を表しているとの言説も共感する。

    一部共感出来ない部分もあったが、漱石先生の作品をその時代背景と照らし合わせ洞察していることは興味深い。

  • 恋愛論というより日本文化論。

    ・浮気、不倫ではなく三角関係になる日本
    ・まとまった時間の重要性

  • 読みやすいんだが内容はもの凄く深くちょっと難しい。でも面白く読めた。

  • 夏目漱石の理想の女性像:男性に対して献身的で、ひとつも逆らわずにどこまでもついてきてくれるような女性。

    先進国と後進国の狭間で揺れ動く日本男児。
    男と女の間にある個人と個人でいられない泥沼の存在。

    男女がともに自己実現をあきらめずに愛情をもって添い遂げるのは、今でもなかなか出来ない。
    →「智恵子抄」高村光太郎の挫折。
    →光太郎は詩人、智恵子は画家。互いが自己実現を目指したため、結婚生活が破綻していき、智恵子が精神に支障を来して、最終的には死んでしまった。

    西欧の観点では語れない日本文学のおける三角関係。
    →夏目漱石「こころ」における三角関係による人間関係の破綻。
    →友人の死、男の後悔、女の杞憂、そして、自殺。

    日本の恋愛における特徴「言えない」
    一言いえばすむところを言えずに煩悶し死を選ぶ。

    「愛はお互いを見つめあうことではなく、ともに同じ方向を見つめることである」

    これは「星の王子様」の著者であるサンテグジュペリが残した言葉です。僕は友人の結婚式で友人の恩師がおっしゃっていたこの言葉を聞いてなるほどなぁ、と深くうなずいた記憶があります。

    お互いを見つめ合っていては人間の関係性というのはうまくいかない。相手を直視するとどうしても嫌な部分ばかり見えてくる。だから同じ目標をしっかり共有していて互いがしっかりとそちらの方向を向いていれば関係性はうまく機能します。

    いうなれば、これは「部活でなかよし理論」なのです。

    「全国大会に出るぞ!」と意気込んで3年間練習に打ち込んで来た部活に打ち込んでいた仲間は、気がつかない間にかけがえのない存在になります。互いにしっかりと同じ目標に向かって突き進んで行ければ、次第に横の結びつきは強くなるものです。

    お芝居でも同じ経験がありました。さらに言えば、状況が厳しければ厳しいほど、共演者との精神的な結びつきは強くなります。一緒に戦うぞ!という強い意志が自然発生的に人間を引き寄せるのです。

    しかし、いざ付き合うとしたら、どうでしょう?別に何かを達成するために一緒にいるわけではないし、いざとなったらその状況から離脱することも可能です。つまり、自分の利益が相手の存在になった瞬間、関係性が崩壊し始めるのです。

    ですから、この「部活仲良し理論」を適用して、関係性を維持するためには、「一緒に英検取ろう!」とか「一緒に料理上手になろう!」とかそういった謎の目標があれば、関係性が維持出来るのです。

    バンドなどのグループが関係性も「一緒に売れよう!」という意思が明白であれば関係性が築けるはずです。

    しかし、いざとなれば、バラバラになれるという現状。相手の嫌な部分がどんどん見えて来て、結果が出ないとその部分がより強調されて行きます。それをずっと我慢していれば、最後にはそれが爆発して、一緒にいることが出来なくなってしまいます。

    だから、一番大切なのは、相手がそこに対してモチベーションを持っているかどうか。それがしっかりと確認出来ないと、どんなにあがいてもプライドが邪魔して、関係性が悪化するのです。

    目的が達成出来れば関係は安定するが、目的が達成出来ないと、関係は悪化する。すぐに目的が達成出来なくともその関係性が維持出来るのは奇跡なのです。

  • 悩める子羊wなので、購入><

    三角関係とかの変化球や、文学とからめるぐらいまではありがちだけど、
    法律や宗教にまで発展させて論を広げるって、
    知識や考えが広いし、深いなぁ。

    著者の他の作品も読んでみたけど、
    こうした自分なりの思考を深めてる人って、
    人間の厚みきっとすごくあるよな~

    ちょいと恋愛に...って自分みたいな人はもちろん、
    哲学とか、そうした思想などに興味がある人にもお勧め!

  • 恋愛について深く掘り下げた話。

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超恋愛論 (だいわ文庫)の作品紹介

恋情とはなにか。結婚とはなにか。愛が極まるとき、それはどこに到着するのか。日本の伝統的な男女観から、三角関係における人間の心理模様まで-。戦後思想界に燦然と輝く「在野の巨人」が語る、男と女の理想的な関係論。

超恋愛論 (だいわ文庫)はこんな本です

超恋愛論 (だいわ文庫)の単行本

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