CAの私がVIPのお客様に教わった話し方のエッセンス (だいわ文庫)
- 大和書房 (2014年5月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479304838
作品紹介・あらすじ
ファーストクラスで世界中を飛び回る人は、どんなふうに話すのか?頼む・叱る・ほめる・断る・質問する…どんなシーンでも周囲を強く惹きつける理由とは!?
感想・レビュー・書評
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ベテランCAさんが、主にVIPと接するなかで習得したポイントをエッセイとして語る。
以下、気になったフレーズ
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プロフィール自分で披露するものではなく、知りたいと思わせるもの。
初対面の際、自身のプロフィールを語らないでやりとりする習慣をつけることは、とても効果的なコミュニケーションの筋トレになるのです。
何を語るかも大切ですが、「何を語らないか」はもっと大切と言えそうです。
人は「秘められたもの」に、ことのほか惹かれるからです。
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①まず、「今、ちょっといいかな?」で、一呼吸を置き、詰問したい気持ちを抑えています。同時に相手に心の準備ができる時間を与えています。
②「予約しましたけど!確認してください」と命令形ではなく、「予約入っています?確認してくれるかな?」と質問形に置き換えて語りかけています。
この2ステップを踏むことで、相手に命令を受けたと思わせず、なおかつ相手を動かすことに成功なさっているのです。
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お客様は、たくさんエピソードが出て、なおかつ本音の出やすい「不満」に焦点を当てて質問してくださいました。
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大人でも「なぜ」と聞くことが大好きな人は多い。それは「なぜ」が相手に負担を強いていることに、なかなか気づけないからでしょう。
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①別の言葉に置き換え、「なぜ」を使いすぎないよう工夫する
②「なぜ」という疑問を解消するにはどうすればいいか、自分なりに掘り下げる
③②を行動や会話で形にする
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VIPは、目の前の人を「驚かせる」ことで心をとらえていきます。
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■質問を重ねて賞賛する
①ほめる内容はひとつ
②①について、いくつかの質問を投げかける
③相手が考えるきっかけを与えたことで、自身を印象づけ、相手の気づきにも貢献できる
ほめ上手は、質問とほめをコンビネーションで相手に伝えることで、相手との関係を深めると知ったのでした。
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自分が主語になっていることも多いものです。
しかし、VIPのお客様はちがいます。「ありがとう」や「こんにちは」の後に、必ず相手を主語にしたストーリーが広がっていきます。
「ありがとう、これってどうやって(あなたが)準備してくれたの?」
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「言葉が見つからなくて」
この言葉は、かなり色々なシーンでパワーを発揮します。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
VIPは一手間かけて相手に伝わりやすいコミュニケーションを取る、ということを例を挙げてわかりやすく解説。ふーん、という感じだがあまり使えるテクニック的なものはなし。
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CAって、臨機応変でオールマイティーな対応が必要なんだなぁ、、
そしてファーストクラスやビジネスクラスって、ゆとりがあるからかお客さんとの距離が近そう。話し相手になったりもするんだ。色んな意味で頭が良いのだろう。
VIPって心に余裕があるからか、語彙や気遣い等も一般人とは違うように見受けられた。上手な言い回しもたくさん知っているのだろう。
「なぜ」を多用しない、断るときは相手の気持ちを考え過ぎない、理不尽なクレームは人前で解決など、普段のちょっとしたことを振り返ってみれば、人の気持ちを左右する言葉って色々あるもんだな、、
CA生活も気になった。休憩時間にご飯を早食いしないといけないとか、ワイン等お酒の知識が問われるとか、客席の下にCAが仮眠を取る場所があるとか、、!むしろCAさん側の事情の方が興味深かった。
この本を読んだあとに、偶然聞いていたFMで高橋くるみさんの名前が紹介されていた。有名なんだ。
20151207 -
まず、CAの仕事の大変さに驚いた。
限られた設備と空間の、逃げ場のない中で、できるだけお客様の希望に応えるよう最大限の努力をする姿勢は私にはなく、本物のプロってこーゆうことなのだと思った。わがままと捉えることも出来るし、出来ないことには努力する前に出来ないって言ってもいいのではと思うけど、航空会社の顔として、次も乗ってもらえるようにと真剣に考えてサービスするプロ意識、お客様の要望に出来るだけ応えたいというサービス業としての自覚の高さ…素晴らしい。
こんにちはの次の文章の主語を、自分ではなく相手にすること。叱るときはキャラクターまで口を出すことはせず、ビシッと叱って→冷静になってなぜ注意したのかを説明して→あなたなら出来ると責任を感じさせるように話す会話のテクニックは、これから私も使っていこうと思います!
2015/05/30 -
実践に移せるか、努力努力。
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「自分が」ではなく「相手が」の心遣いが行き届いた会話が世界を広げ、チャンスを広げる…ともすれば一瞬の会話を忘れられないやりとりに変えられるエッセンスが散りばめられている。