総理殉職

著者 :
  • 大和書房
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479391692

感想・レビュー・書評

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  • 壮絶だった。480ページもある分厚い本ながら、丹念に調べ上げた事実を、引き込ませるような筆力で書いている。終章は圧巻。

  • もし占領軍を迎えるまでの14日間に政府をあげて組織的に占領受け入れの研究を行い、戦略を組み立てられたなら、これほど無様をさらすことはなかったのではないか。

    外交というのは単純な世界ではない。時にはブレークを踏むのも必要だ。動かないというのも一つの定見だ。物事をまとめるには潮が満ちるのを待ち、タイミングを計る必要がある。無理して交渉をまとめようとすれば、必ず国益を損ない、後世に禍根を残す。大平の忍耐と辛抱は本物だった。

    大平さんと田中さんは盟友。
    田中はニクソンと交友を深めただけではなく若手議員に気配りもできた。そこが大蔵省出身のエリート福田とたたき上げの違いで、苦労人田中ならではの芸当。

    大平は雑音を無視することにした。人事に100点満点などない。どんな人事でも必ず不平不満が出るのが世の常だ。まして田中がやる人事だ。

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