脳を使うのがうまい人、ヘタな人 ~東大教授の世界一わかる脳の授業~

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479392149

感想・レビュー・書評

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  • 428

    2017年では62冊目

  •  脳科学における、さまざまな現象について具体的な脳の部位や化学物質といった点から説明しています。
     例えば「人間の脳は、10%程度しか使われていない」と言われることがありますが、本当にそうなのか?といった一般的に考えられている脳科学の疑問について触れているので化学などが苦手な人でも読みやすくなっています。

  • 読んでて分かりやすくおもしろい

  • 前著とネタがずいぶんかぶっているような。。。
    あと、左右脳や男女脳など、「科学的に証明されていない」からそんなものはない、というのはちょっと違うのでは(証明されているからある、とはいえても)

  • 【レビュー】
    左脳型・右脳型がないなど、人口に膾炙している誤った知見を論駁してくれている本書は、いろいろためになる情報がオンパレード。DNAやシナプスなどについてもとてもわかりやすく書いているので、一読の価値あり。しかし、テレビの効用などについては賛同意見を述べているが、これは左脳型と同じく眉唾なんじゃないかとも思うので、★をひとつ減らして四つ。
    【特記事項】
    ・楽しいときには脳内にドーパミンが出ている、というのはたぶんそうだろうというレベルで確証されてはいない。
    ●左脳と右脳の違いは、極論すれば、言語野があるか否か、これに尽きる。
    ・酒井邦嘉先生:誰が、何を、どうする、という文法を規定している個所を発見した東大の先生。
    ●脳が左右に分かれているのは、眼が左右に2個あるためであろう。
    ・女性のほうが脳梁は太いが、だから意味があるとは思えない。
    ・脳トレには効果がある。しかしそれは暗算・暗記というそのゲーム特有能力の向上という意味で。
    ・プロポリス配合、とうたう商品があるが、人参を食べるほうがよっぽど吸収できる。
    ●IQテストの最高得点は160点程度。IQ180とかはうそ。
    ・たばこやコーヒーを取ると頭がさえるというのは分子生物学的に本当。
    ・1つのニューロンは1つの神経伝達物質しか出さない。
    ●記憶にかかわる神経伝脱物質:グルタミン酸。グルタミン酸受容体には3種類あり、AMPA型、カイニン酸型、NMDA型。重要なのがNMDA型。NMDA型受容体は2種類のたんぱく質4つから構成されるが、1と2と名付けると、2にはさらに2種類あって、子どものときは2B、大人になると2Aに変わる。2Bのほうが記憶力が良い。
    ●しかし、環境にもかなり影響される。
    ●ブロッコリーなどを苦い、と感じる人がいるが、それは遺伝的な問題で、舌にある味覚器官に関係するたんぱく質T2R38の49番目、262番目、296番目のアミノ酸が特定の構成になっている。
    ●自閉症の原因か?FOXP2
    ・DNAのらせん構造を発見したワトソンは、自身のDNAが11の疾患遺伝子を持っていた。→遺伝子にそれがあるか、ももちろん重要だが、それが発現すかしないかも重要。
    ●うつ病に効く薬はすべてセロトニンが関係している。
    ・リウマチ治療として使うステロイドの副作用として、どうもうつになりやすいらしい。

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著者プロフィール

石浦 章一(いしうら・しょういち):1950年石川県生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業、東京大学理学系大学院修了。理学博士。国立精神・神経センター神経研究所、東京大学分子細胞生物学研究所助教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、東京大学名誉教授。新潟医療福祉大学特任教授、京都先端科学大学特任教授、同志社大学客員教授。専門は分子認知科学、分子生物学、生化学。難病の解明をライフワークに、遺伝性神経疾患の分子細胞生物学研究をおこなっている。著書に『理数探究の考え方』(ちくま新書)、『小説みたいに楽しく読める生命科学講義』『遺伝子が明かす脳と心のからくり―東京大学超人気講義録』(羊土社)、『運動・からだ図解 脳・神経のしくみ』(マイナビ出版)、『タンパク質はすごい! ―心と体の健康をつくるタンパク質の秘密』(技術評論社)、『王家の遺伝子―DNAが解き明かした世界史の謎』(講談社ブルーバックス)ほか、多数。

「2024年 『70歳までに脳とからだを健康にする科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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