むかしまち地名事典

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 29
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479392385

作品紹介・あらすじ

山の手は坂の名で覚え、下町は橋の名で覚える-とはよく言ったもの。昔日の栄華の名残り、心ほどける古い町、粋な隣人との出会いを求めて歩く歩く。値千金の東京エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • ぎっしり詰まっている。充実している。
    初出2002年から2012年までの、東京の昔ながらの地名を持つ土地を廻った、散歩と歴史の本。
    著者の実際の思い出なども交えながら。

    江戸散歩の本は時々読むが、やはり、災害などで失われてしまったものは仕方がないとして、今あるもので、歴史的に価値のあるものはなるべく残して欲しいと思うのである。
    壊してしまったら元に戻らない。
    その、「歴史的価値」が、壊す方には分からないのか、歴史の価値よりも今の儲けの価値が優先するのか…
    今の東京は栄えているかもしれないが、歴史を大切にできないあたり、成金の街になってしまったのだろう。
    残念だ。

  • 先輩・・・懐かしい名前に出会いましたぜ~築地・新橋・銀座・深川・日本橋・早稲田・千住・王子・三田・両国・入谷・鳥越・本所石原・茗荷谷・増上寺・田町・目白・雑司ヶ谷・池袋・大久保・久が原・勝どき・動坂町・駒込・根津・谷中・大観音光源寺・根岸・西ヶ原・駒込神明町・道玄坂・芝白金・千駄木林町・西日暮里・団子坂・上野・谷中・上野動物園・神楽坂・向島・荒木町・浅草・へび道・十条・谷中・洋食や・朝倉彫塑館・浅草・汐入・江戸・粟島馬~懐かしいのは,藤原先生。彼女は1~2年先輩で,姉と同い年。歯医者の家系に生まれて,早稲田で政治学を学び,文京区動坂下に住み,三人の子を連れて離婚している。それにしても,よく歩き回っていて感心させられる。大和書房は頑張っているなあと思うのは,こども時代に祖父母の家の周りを遊び歩いていて,小さな出版社として覚えているからだけど,ベースボールマガジンなんかを出しているんじゃなかったかな。どうやら,お茶の水大学付属中高に学んだ様子で,早稲田から東京大学新聞研究所を修了し,出版社勤務を経て作家になったらしい。どちらの出版社でしょう。大和書房って事はないよねえ。昨日は後輩,今日は先輩の書いたものを読む。早稲田の地図では,大隈通り商店街が都営住宅を貫いていて笑っちゃう

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著者プロフィール

1954年生まれ。中学生の時に大杉栄や伊藤野枝、林芙美子を知り、アナキズムに関心を持つ。大学卒業後、PR会社、出版社を経て、84年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。聞き書きから、記憶を記録に替えてきた。
その中から『谷中スケッチブック』『不思議の町 根津』(ちくま文庫)が生まれ、その後『鷗外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『彰義隊遺聞』(集英社文庫)、『「青鞜」の冒険』(集英社文庫、紫式部文学賞受賞)、『暗い時代の人々』『谷根千のイロハ』『聖子』(亜紀書房)、『子規の音』(新潮文庫)などを送り出している。
近著に『路上のポルトレ』(羽鳥書店)、『しごと放浪記』(集英社インターナショナル)、『京都府案内』(世界思想社)がある。数々の震災復興建築の保存にもかかわってきた。

「2023年 『聞き書き・関東大震災』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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