東京を生きる

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著者 : 雨宮まみ
  • 大和書房 (2015年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479392743

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東京を生きるの感想・レビュー・書評

  • 「若さ」と「幸せ」が印象的だった。
    年をとることに、もう少し希望を持ってもいいのかもしれない。幸せの形なんて人それぞれだし、思う存分幸せを望んでも良いのだと、胸を張れるような気がする。

  • 故郷を恨みながらも頼るというの、わかりすぎる。
    愛したいけどどこか恨めしい。
    なんだろうね。田舎出身だと自然の良さよりも
    何もないという意味ではないつまらなさが
    コンプレックスになる。
    それをそのせいにしてしまう自分のことも嫌に思ったり。

  • 見て見て病こじらせすぎ…36才なのにイタい。
    7万円のワンピ買った帰りに立ち食いソバを食べる、とか
    王室御用達のシャンプーを冷たいタイルの風呂で使う、などが印象的。
    物欲に溺れてひたすら苦しがってる。きっとこの人、永遠に夢見る少女なんだと思う。

  • 呼吸が難しくなる街東京で生きながら、この文章に呼吸を助けてもらっているような感覚を覚えた 雨宮さんが亡くなっている事実に実感がわかない。

  • 痛い、昏い、深淵。
    初めての雨宮まみ。こんなかんじか。
    と思っていたら、、亡くなられていたのですね…なんか、やっぱりなという気持ちになってしまった。
    この感性ではな、と。本当のところはわからないけれど。
    読んでる途中で亡くなったことを知ったことでフィルターがかかった感じで読んでしまうんじゃないかと思ったけど、案外大丈夫だった。

    東京に焦がれる。台風のような。

  • 普通 よくある いいんじゃない もう一度は読まないけど かる〜〜い感じ そうねぇ東京を生きるね

  • こじらせ女子。
    作中の「居場所」と「若さ」が良かった。

    年齢を重ねるごとに失われるハリや潤い。
    自分も、賞味期限はとっくに切れている。

    でも自分より年上の魅了的な女性は、東京にたくさんいて。その先輩たちの後に続きたい、生き方を真似たいと、本当に思う。

  • 私も「東京の女の子」になることを子どもの頃から夢見て上京してきたけれど、なれなかったよ、雨宮さん。きっと近い将来、故郷に帰ります。雨宮さんは私からすると充分「東京の人」に見えました。
    今まで、雨宮さんが書く文章には反発心を持つことも少なくなかったけれど、これは良かった。雨宮さん天才!って思った。もういないなんて信じられません。
    生前にこの本を読まなかった自分を、雨宮さんとお話しする機会があったのに無駄にした自分を、恨みます。
    とても響く本でした。
    雨宮さん、ありがとう。

  • 福岡から上京し、東京で生きる日々を綴った、筆者のエッセイ。

    “東京”という磁場に惹きつけられる筆者の心模様と故郷に対する複雑な思い。

  • 雨宮まみ『東京を生きる』2015年, 大和書房 読了。
    故・雨宮まみ氏が、福岡から上京し、東京で生きる日々を綴った私小説エッセイです。
    *
    ”九州で過ごした年月を、東京で過ごした年月が超えてゆく。
    「都会の人」に憧れたわけではない。
    故郷に錦を飾りたいわけでもない。
    ああやって、恥ずかしいことをして逃げ出してきた故郷に、帰りたくないだけなのだ。
    そして、故郷から逃げ出して行く先は、東京しか思いつかない。”
    ーP.5 L.7-11「はじめに」より引用
    東京への憧れ・愛着、故郷の居心地の悪さ、刺激の多い日々の中で、何かが麻痺していくような感覚…。
    地方出身で東京に暮らす人には、誰しも思い当たる節はあるかと思います。
    上京して10年、東京で働く私には、グサッと刺さるエッセイでした。
    *
    以下の文章で、雨宮氏は、このエッセイを締めくくっています。
    ”いつまで経ってもうまく言えない東京への愛着、住んでもなお満たされることのない渇望を書いていたら、自分の中の行き場のない気持ちがずるずると出てきた。
    東京は、私を開かせ、叩きのめし、苦しいほどの強い力で抱きしめてくれる。
    これから、どうなるのだろう。
    東京も、私も、絶え間なく変わってゆく。”
    ーP.221 L.7-10「おわりに」より引用
    絶え間なく変わっていく東京を、東京と共に生きる人生を、書き続けて欲しかった…。
    遅ればせながら、ご冥福をお祈りいたします。

  • もっと早く彼女の著作に出会いたかったなあと思う。自分のことじゃないかと思える箇所がありすぎた。哀しき共感。

  • エヴァのサルベージ計画を連想してしまった。東京というハコで、LCLが流れだして、プラグスーツを着た雨宮さんが液体に同化してしまう。読んでるとき、頭のなかで♪私に還りなさい ~♪て、「魂のルフラン」が鳴っていました。東京は電車で気軽にいける場所だった私は、計画にまぜてもらえない。共感はないけど、繰り返し読みます。

  • ちょっと、感傷的すぎかな。
    何かで誰かが紹介していた本。気になって図書館で借りた。

    東京を生きるとは。
    上京がどのようなものか、私にはきっとずっとわからないんだろうなあ。
    くるりの「東京」もきのこ帝国の「東京」もいい曲だなと思うし、とても好きだけれど。

  • 予想以上にポエムだった。
    嫌いじゃないし、共感出来る部分もあるけれど。
    人は人、自分は自分。

  • 著者の作品は今のところどれも好き。
    出身がなんとも中途半端な関東のとある件ということもあって、東京という街の存在の強さや業の深さが今ひとつ分からずにいる。
    でも東京が好きで好きで、そこに生きる人の物語にはすごく惹かれる。

  • 女性で初めてのAV編集者

  • 自分の考え、感覚を捏ね繰り回すことなく率直に書かれていることに驚いた。自分を醸すことは簡単だけど、卑下せず書かれている。
    自分を表すのは、簡単な様で難しい。ましてや、自分のことを書き表したいと思っている人間は、多分文章も何とか個性的にしようとするのではないだろうか。それは自意識の塊だからそうなってしまうと思う。
    でもこの本は、正直に自分の気持ちがきちんと書かれている。ストレートで気持ちが良かった。
    ただ、後になるにつれて段々読むのが苦しくなってきた。テーマが同じなので、正直共感出来ないところは読むのが辛いかも。
    読んでも何も感じない人も居るかもしれないし
    凄く共感する人も居ると思う。
    自分はとても共感出来る部分もあった。
    ただ、本当に自分の考えていることをきちんと、シャープに書けている凄い本だ。

  • 私はここにいるべきじゃないと感じながらも、本当は空っぽなのではないかという恐怖。
    ただ眠りたい。

  • ちょうど去年の今頃だった、ネットで連載されていた東京を心待ちにしていた。
    その中の「幸せ」で
    《「あの男と別れなければ良かったのに」
    「結婚できていたのに」と言われ続けていることも知っている。
    私が悪かったのだと、誰もが知っている。
    でもそれが私の望む幸せではなかったことは、
    なぜ誰も知らないのだろう。》
    というのを読んで苦しかった。
    その通りすぎて。
    そして私は同棲を解消した。
    リッチで教養がありハイクラスな暮らしの提案をしてくれる彼との暮らしを。
    どうしても選べなかった。

    今は全く違う幸せを歩いている。
    だけど、この本に書いてあるだったひとりの小さな、女として、ごく個人的な想いを、時々思い出す。

  • 小西さんの新譜「わたくしの二十世紀」を聴きながら「東京を生きる」を読むと何倍も増して雨宮さんの言葉が刺さってくるのはなぜだろう。。鋭さと弱さを同時に感じさせる文章の良さがたまらなく良かった。

  • 私のための本かと思った。

    以下引用

    --------------------------------------

     そのときどきで、面白いことはあったし、こうしたい、こうなりたいという向上心もそれなりにある。嫉妬心が強いから、妬むくらいなら乗り越えたい、と思う。
     だけど、本当はすべてがめんどくさい。嫉妬することですら、いちいちそれを処理していかなければならないなんて、めんどくさすぎる。心はこちらの意思とは関係なく、絶え間なく動き、美しいものに吸い寄せられ、醜いものにショックを受ける。お腹がすくのと同じように、快楽や美しさをくれとうるさくわめきたてる。つらければいつまでも泣いている。聞き分けのない子供を飼っているようだ。
     私は本を読んで寝ていたいだけなのに、たったそれだけのことのために、意外とがんばらなければいけない。心穏やかに、本を読んで眠るために。
    (中略)
     だけど、私は、本を読んで寝てるだけの人生がつまらないなんて絶対に思わない。

    --------------------------------------

     いつになれば自分の正しい「身の丈」がわかるのだろう。「丁寧な暮らし」ができるのだろう。そのサイコロでどんな目が出れば満足するのだろう。そしてそのサイコロの「強い目」とは、何なのだろう。お金をたくさん儲けることなのか、成功者らしいふるまいができることになることなのか、誰もが羨むような暮らしをすることなのか。東京で「勝つ」とは、どんなことなのだろうか。
    (中略)
     私は何かを信じたいし、信じることをやめたくなんかない。けれど、東京では私が唯一信じられる自分の欲望が、よくわからなくなる。欲しいと思って手に入れたものが、あっという間になんの魅力もない布切れやがらくたに変貌していく。越境すればものの価値など一瞬で変わる。

    --------------------------------------

     幸せな瞬間が自分を救ってくれないわけではない。ほぼ完璧に救ってくれる。だから、その救いを失うことが、余計に怖い。最初からないほうがまだ、耐えていけるのではないかと思ってします。そんな臆病な生き方はしたくなかったはずなのに。いつだって瞬間の幸せを、最高の幸せを求めていたはずなのに。

    --------------------------------------

     家族との関係が悪いわけではない。何も恨んだりしていない。感謝しているし、好きだと思う。
     けれど、それ以上に後ろめたくてたまらないのだ。
     たぶん、もう、何か起こらない限り、一緒に生活することはないこと。
     毎日顔を見て暮らすことはもうないこと。
     なのに、困ったとき、自分が東京で食べていけなくなったとき、逃げ場として心の中で実家を頼っていること。

    --------------------------------------

    引用終わり。

  • 女子をこじらせて、を読んでいたのでそれなりに重たいよな、と覚悟して読んだので、こじらせを読んだ時よりはズンと来なかった。
    こじらせの方が痛かったように思う。上京していないので客観視できる部分も多かったからかもしれない。全く同じとか分かるなんて言えないけれど、それでも何かになりたい自分といった自意識過剰な所とか才能ある人への憧れといった部分が似ていてちょっと辛かった。軽々しくこじらせとか言えないなあ…。
    足るを知る…

  • 帯の穂村弘氏のコメントがすべてを物語ってる。

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