メルカトル

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著者 : 長野まゆみ
  • 大和書房 (2007年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479650096

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メルカトルの感想・レビュー・書評

  • こういうお話好き。地図の埃っぽい匂いとか、屋根裏部屋の寂しいような夕暮れとか想像する。

  • リュスの涙がとても綺麗だった。

  • 答え合わせをするように進んでいく構成、そして血縁モノと、長野さんらしい作品。
    ハッとさせられるような言葉がさらっと書かれてるところとかも。

  • 地図収集館で働くリュスの周囲で、次々と起こる不可思議なできごと。何ともお洒落なおとぎ話。
    傍若無人な人がやって来ては無理難題を押し付ける。リュスは断ることもせず、流されるがごとく巻き込まれていく。しかしその無理難題には裏があり…
    そんなバカなという展開を、さもありなんと見せるのが長野まゆみの世界なのでしょう。道具立てから登場人物なにもかもが作られた世界ならではの艶やかさに包まれています。きらびやかなんだけれどシックなビジュアルが浮かび上がってきました。この世界にどっぷりとひたれるかどうかが、この作品を楽しめる鍵となるのでしょう。舞台劇のような感覚をたっぷりと楽しみました。

  • 孤児院で育った子が母親&親族と巡り合い、家&ガールフレンドまでゲットする・・・メルヘンだわ。
    女優の母親と知らずにベッドインなんてことにならなくて、良かったよね。

  • 変な路線に行ってしまっていた作者でしたが、これは久々に読み応えありました。昔のものとも違うよさがあり、わたしは好きですね。小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」を思い出しました。

  • 「私が行きたいのは、羽を生やしたお客が行列する店よ。」

    もしパートナーができて、
    公園でごはん、ということになったら、
    この言葉を是非使ってみたい。

    「口許のきれいな男の子は信用できるから。」
    これもまた、ほんのりと共感。


    長野さんワールド全開な物語ですね。
    言葉が紡ぐ主人公リュスの
    控え目で、冷静な視点から
    様々な登場人物の色とりどりな
    騒がしさが放たれています。

  • 何処かの世界の何処かの国を舞台とした不思議ストーリー。
    孤児であるリュスは17歳になり、大学に進むための学費を稼ぐため遠くの町へ引っ越し、地図収集館で働いている。

    慎ましく暮らしていた彼に次々振りかかる奇妙な出来事。
    物語は最後綺麗に収束するのだが、ポンポンわけのわからない人が出てきて混乱した。何が正しいのか主人公と同じように迷ってしまう。

    相変わらず主人公は理不尽な目に遭い、自分勝手な人々に振り回されるのだが、他の作品に比べ不幸度というか災難レベルは低め。
    女の子と可愛らしい交流をしているし。

    大人向けのファンタジーである。

  • 長野さんの作品には珍しく同性愛的部分やセクシャルボーダー的な所は描かれないのでその手のものが苦手な人にも読める作品だと思う。
    話の大筋は「みにくいアヒルの子」をより幻想的でミステリーに仕立ててみたという感じだろうか。
    最終的に登場人物全てが物語のパズルのピースにぴたっと嵌る感じに爽快感があった。
    リュスが幼い頃に体験した羽箒のエピソードは彼が感情を閉ざしてしまう最大のトラウマで、これには胸を締め付けられる想いがした。
    彼は今後周囲の人達とより深い関係を結んでいけるのだろうと穏やかな気持ちで本を閉じる事ができた。

  • 兄妹じゃなくて、よかった。


    生きているだけで、救済されているんだな。

  • 長野作品で男女もの…珍しいと思いました。
    内容も複雑過ぎず、読みやすかったです。

  • 孤児のリュスが学費稼ぐために地図収集館でお仕事。個性的で困ったちゃんな人たちが何故かリュスにちょっかいかけてくる、という。全体にリュスが可哀相な目にあっていてつらい。つまりは盛大なサプライズだったわけだが。普通にカムアウトして保護してやったらいいものを、どうしていやらしく傷つけるかな・・・。まあこれから幸せになりそうでなにより。

  • 素直に面白かった。わかりやすい不思議。亡くなった祖父の書斎から埃のかぶった古ぼけた本を見つけた時のような、懐かしさとわくわく感があった。

  • 古地図、風の薔薇、バターサブレ、卵のプティング、真珠色の髪の少年。
    長野作品は、物語にちりばめられていてる言葉そのものが丁寧で美しく、読み心地よいので好き。
    ファンタジーとリアルの中間のような、ヨーロッパの街を連想するミロナ市の描写も印象的。
    話はミステリー調だけれど、さらさらと進んで後味もかろやかでした。

  • 長野まゆみの不思議感がいっぱいです。
    最初の旅人は、結局だれを表していたのか…リュスなのかほかの人物なのか、リュスの手にした地図を書いただれかなのか。そんなことが気になったりしました。
    リュスといっしょに不可思議な世界につつまれた気分になりました。ただ、最後の種明かしは途中からわかってしまいましたが…。不思議を解きながら読んでいくところがおもしろいともいえます。

  • 「笑われても?」
    「平気さ。これくらいのことで笑うのは、心の貧しい人間なんだから、そんな人たちと親しくなる必要はないと思えば、なんでもないことなのさ。呪文を知っている人にぶつかるまで、辛抱強く試してみるよ。たくさんの人に会うことも大事だね。」
    (P.111)

  • 地図収集館で働く青年リュスの周囲で次々と起こる不可思議な出来事―。長野まゆみの新しい魅力が煌めく、極上のロマンティック・ストーリー。

    BL以外の長野まゆみ作品も好き。どんな内容であっても、彼女の描く不思議でファンタジックな世界は健在です。

  • 始まりはどこになるんだ?まあ、いいか

  • なんだか久々に異国の、不思議ストーリーで
    でも甘いわけじゃなく


    前回読んだ『白いひつじ』もそうだったけど
    主人行にあれやこれや不思議な出来事が起きて
    そんで最後に仕掛人がタネ明かしでたくさん喋る


    なのでスッキリ終わるけどあまり残る感じもしないかも



    そしてまた、主人公の男の子がカッコヨカタネ〜
    何に対しても執着も無い感じが
    ボロを身につけていたって、かっこいいのが想像できます

    最初のほうで、この子泣いちゃうんだな、と判って
    そんで案の定泣かされちゃうところもかわいい


    劇中劇みたいに
    ドッキリ中ドッキリがあったんだね


    白身魚のすり身入りの卵プディングが美味しそうだった

  • 女優とかアイドルとか、この人にしてはちょっと俗っぽい作りが意外だった。
    もっと地図がストーリーに絡んだら面白かったかなあ。雰囲気はさすがの長野節ですが。ほんと、ジュネじゃない長野まゆみ作品がツボすぎる。

  • ◆あらすじ◆
    地図収集館で働く青年リュスの周囲で次々と起こる不可思議な出来事。
    長野まゆみの新しい魅力が煌めく、極上のロマンティック・ストーリー。

    「地図収集館」というのに惹かれ
    「長野まゆみの新しい魅力」に後ずさりしていて
    なかなか手を出せずにいた本です。

    結果、軽く推理小説っぽい展開。
    読んでて薄々わかるんだけど、読後にこの話から
    「あーそういう話なんだー」以外何も残らなかった(´v`;)
    そしてこれまた主人公の「来歴不明」ネタでした。

    あと「極上のロマンティック・ストーリー」でもなかった。

  • リュス、エルヴィラ、ダナエ、ミロル、トゥランプ・シュガースプーン。チョコレートの箱、冷めたプディング、地図収集館、蝋けつ染めのTシャツ、風の薔薇。言葉だけでわくわくする。
    長野さん書く男女ものが私はとても好きだ。さらりとしていて。

  • 幻想と現実が交差する少し暖かく静かな物語。

    長野まゆみの世界観は好きだ。
    現実とファンタジーの比率がちょうどよい。
    夢心地になりながらも魅力ある登場人物たちのおかげで、味のある素敵な物語に仕上がっている。

    物語の主人公は美しい顔立ちを持ちながらもだて眼鏡をかけ、言動も感情も冷ややかで現実的な少年リュス。
    そのリュスが勤めるのがミロナの町にある地図収集館。

    長野まゆみが文章で描く建物や街並みは美しいという印象が残る。

    そしてリュスを取り巻く様々な魅力を持つ登場人物たち。
    そして登場人物たちはどれも優しい雰囲気を纏う。

    リュスはこの物語で自分自身の大きな真実を終盤知ることになる。
    言葉や文章が巧みで伏線に気付いても、それは前置きでさらに伏線があることに気付かない。
    最後の最後でしてやられた感があっても暖かい気持ちになるのは、この物語が纏う不思議な世界観と長野まゆみの魅せる文章の力なのだと思う。

  • 面白かった!
    長野さんはもっと男女ラブを書くべき…っ

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