- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479650119
作品紹介・あらすじ
現実と虚構、嘘と真実、過去と未来-さまざまな二重写しの出来事が複雑なモザイク画のように描きだす謎に満たち物語。
感想・レビュー・書評
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長野まゆみさんの作品が好きですが、これはちょっと理解が難しかった……
結局2人存在するのかしないのか、物語に出てくる“小説”の話なのかこの物語の話なのか……
名前も同一の設定だし混乱して読み切る。
ただ、分からないながら読み切れたのは文体が長野まゆみさんだからかな。と。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やろうとしたことはわかるし挑戦的で面白いけど、それが上手くいったかというと違うと思う。
構成うんぬんの前に、ただ出来事を羅列する文体がすごく単調で読んでいて退屈だった。
本として成立させるには文章が足りなかったのか、明らかに蛇足だろうという章もいくつかあり、それがより面白さを損なっていた。
長野まゆみさん、テーマによって全然作品のクオリティが変わってくるな…。 -
久々の長野作品。
双子の兄弟である祐介と計一、兄嫁サラと娘のユリア、燃えにくい紙で作られた小説「火の紙」、その作者の清三五、連続不審火事件…語り手がはっきり分からぬままサラ目線で読み始めるも、彼女と共にストーリーと「火の紙」の狭間に迷い込む感覚。
登場人物と作中人物の輪郭の曖昧さに翻弄され、相関関係すら見失いがちなのは語り手ゆえ。3歳のユリアの場面だけが真実だったのかもしれない。
難解だったが、物語に伏線回収や真実を求めて何でも分かろうとするのではなく、たまには物語の世界に身を委ね、真実と虚構を漂うのもいいなと思えた読後感。 -
話が入りまじっているのかな?
なので、わかったようなわからなかったよな。
でも、気分は悪くない。 -
長野まゆみの最新作は虚実入り交じるミステリタッチの幻想小説。
どうも近年の作品は合う、合わないがはっきりしていたが、本作は面白かった。作中の雰囲気も好み。
来月も新刊が出るようなので、そちらもアタリだといいなぁ。 -
結末を理解できたかと言われると分からず、独特な比喩表現は意識が滑ることもしばしばありましたが、読んでる最中はとにかく続きが気になり引き込まれる不思議な文章でした。
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これは現実?それとも妄想の世界?
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どこからどこまでが、本当のことなのか、妄想なのか、混ざり合った世界。それが長野まゆみ先生なのだ、と言われればそうなんだけども。舞台が現代で、妙に現実的すぎるからなのか、謎を追いかけながら読み進むことに、いつものような楽しさを感じなかった…。
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正直よく分からない印象しかない。