「美の知力」―自分をみがく5つの力

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著者 : 岸紅子
  • 大和書房 (2006年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479781455

「美の知力」―自分をみがく5つの力の感想・レビュー・書評

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  • 「ホリスティックビューティ」は、人の美しさを「外見」だけではなく「肉体」「精神」を含めた3方向から包括的にアプローチしようという考え方。一方、「美の知力」は。自分自身を知る力のことです。

    手段が目的かするほど恐いものはありません。なんのために健康でいたいのか、なんのためにキレイになりたいのか、それは他ならぬ自分の人生を楽しく生きやすくするためのはず。逆にいえば、美や健康がなくても人生楽しくてしょうがない、という人が無理に始める必要もありません。全部をやる必要もありません。

    「美の知力」を手に入れるためには5つの力「観察する力」「分析する力」「選択する力」「調整する力」「演出する力」が必要だと考えます。

    肌日記で肌グセを発見
    夜更かしをするよりも、嫌いな人と会う方が翌日の肌に悪影響を及ぼす。コレが私の肌グセです。はたから見たらバカバカしく聞こえるかもしれないけど、こっちはいたって真剣。人間関係ストレスが肌に出る前にリセットするのに必死です。

    化粧品なら、ダメなものを避けて、コスト的に無理なものや性格上続けられないものは外し、あとは多くの場合テクスチャや香り、肌になじませたときのしっとり感といった好みで楽しんで選ぶ。化粧品選びは、消去法ができないと、止めどなく悩んでしまってとてもメンドウです。

    人は常に意外性のある方を支持するし、本人もそのほうが楽しいかもしれません。今日はフェミニン寄りで、明日はナチュラル、プレゼンのときはクールな面をもっと引き立たせて……と自分でそんな風に掲載できたら、女性としてはかなり上質ですよね。

    大切なのは、自分が持っている肌トラブルに関連する情報、中でも”原因”に関する情報をちゃんと把握しておくことです。

    コスメは、おおまかに言えば、水分、油便、ゲル、ロウなどが混合された基材をベースに、美容剤やパール剤、顔料などが配合されているものです。

    「誰かに薦められたから」「他の人がいいと言っていたから」ではなく、「自分に合っていると思ったから」となればしっかり使う気になれるってものです。最終的に自分が納得していることがとても大切なのです。

    自分になじむようにカスタマイズする。自分の性質を知っていると、そういうことが足し引きしやすくなる気がします。

    ルールがあってこそのゲーム、基礎的な原理を知っていてこその応用。調整力という応用力や知恵のためには、避けて通れない知識があることを知っておきましょう。

    うるおいの原理
    肌は本来、水分、資質、NMF(ナチュラルモイスチャライジングファクター)の3つのバランスによってうるおいが保たれています。

    Tゾーンが油っぽいならそこは化粧水をたっぷり入れ込むけれど乳液はうっすらつけて、乾いたUゾーンには乳液も重ねづけしたり、最後にハンドプレスでうるおいを押し込んで仕上げてあげる。

    考えて選ぶ、考えてつかう、そうしていくと、なぜだかモノも人も生きてきます。板に付つく、というのでしょうか。「使う」がそのうち「使いこなす」になれば、そこには自分流の”工夫”が入っている証拠です。

    小さな”気づき”のひとつひとつが「美の知力」につながっています。らしさ、というのはそういうところから出てくるのではないでしょうか。

    あと3分しか時間がない、といったときに何を選ぶか。これは本当に自分の顔がわかっていなければ調整できないこと。これもまた一種の智恵です。あなたの「らしさ」を引き出すミニマムメイクは一体何なのか。

    ただの真似と、そうじゃない真似とどう違うのかというとそれまでの行程を踏まえているのといないのとの差じゃないのでしょうか。ただの真似っこは自己満足だけのため、でも、「美の知力」に裏付けされた演出は、自分の何かを表現するため、その目的の違いのような気がします。

    メイクは表では外に向かって”見た目”の印象を操作しビジュアル コミュニケーションをする一方、裏では自分自身をはげますしエンパワメント(元気づけ)する、そんな役割を果たしているように見えます。

    どんなオシャレをしようとも、そこには一種のメッセージがあるはずなのです。でも、そのメッセージがちゃんと相手に届くか否かは、もうひとつの視点が必要です。それは思いやりです。

    「自分さえ良ければいい」と自分の趣味を強力に周囲に押し付ける装いでは、ビジュアルを有効に活用できているとは言えません。素敵なことに、私たち日本人には、昔から緩やかで暖かな”思いやり”のようんものとして、身支度を考える習慣があったように思います。

    「私があなたと素敵な時間を過ごすために、目一杯のおめかしをしてきました」。これが自己満足の装いではなく、自分の気持ちを表す装いではないでしょうか。そんなときこそ、大人の女性として、本当の演出力が問われる瞬間のような気がします。

    アメリカでは身支度とスマイル、社会ではこれが何よりも大切と考えられている。

    自分が着たいものを着る、したいメイクをする、それは気持ちのいいことだけれど、いつでもOKではありません。その場の自分の役割、その日の気象条件、集まりの主旨、そういったものをやや離れたところから相対的に見る客観性が絶対必要だと思います。間違いなく、客観性は美の演出のカギです。

    完成度が高いのは、遠目で俯瞰していたからなのです。俯瞰という作業をすることで得た、客観性が上手さの違いだと思いました。”遠目”で観ることの大切さを教えてもらった気がします。

    一生懸命に何かに打ち込む姿は美しいけれど、いちいち扇動的な情報に惑わされたり、一方的な自己主張に終始したりするのは、なんだか近視眼的で格好悪い感じがします。

    家を一歩出たら”自分の見た目、振る舞いは公共物である”

    人の魅力というのは、”変わらない良さ”もあるかもしれません。でも、その時々によってさまざまな一面を見せてくれる人のほうが付き合っていて面白いし、自分の人生を楽しんでイキイキしている人に見えます。

    モノはお金で買えますが、感性的刺激はお金では買えません。宝探しをしながら生きる毎日と、宝があることに気づかない毎日とでは、恐らく人生100倍くらい、面白みは変わってくるのではないかと思うのです。

    意識的に五感を使って日常を過ごすことが、毎日を刺激に満ちた日々にすることになり、それを積み重ねていくと、人生そのものも楽しくなる。持ち得た感情に「なんで?」を考えると、そこには自分の感情のクセというか、価値観の断片みたいなものが発見されます。おそらく、それが自分の”個性”を形成しているピースではないでしょうか。

    考えたり感じたりする時間がないと、仕事の質は保てない。

    自分をしっかりと見つめることができる鋭い感性と、自己実現のためにセルフ・プロデュースができる「美の知力」は、多くの役割をこなす女性たちの人生を円滑にし、年齢を重ねるごとに魅力の幅を広げてくれるでしょう。

    正否ではなく、美しいかどうかでものを考えると、なぜかちょっとやりやすくなる。お互いが相手のことをちょっと考えるきっかけになる、そんな気がします。

    五感をちゃんと使って自分を知れば、自分ならではのキレイと、人生を豊にする大切なカードを引き寄せることができるし、毎日は鮮明でスモールギフトに満ちたものになります。私たち女性は、自分らしく生きることにその感受性を使っていくべきです。

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