感情を整えるアドラーの教え

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479795209

作品紹介・あらすじ

怒り、不安、嫉妬、劣等感-あらゆる感情は、コントロールできる。仕事でも、夫婦間でも、子育てでも、常に"ストレスフリーな自分"に変わる心理学。

感想・レビュー・書評

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  • 数年前に流行ったアドラー心理学に、今さらながら手をつけてみた。
    そうしたら今の自分にけっこう必要な内容で、やはりこういうのは流行よりも必要とするタイミングなのだとつくづく。
    「嫉妬」「焦り」「劣等感」みたいな負の感情を、自分を奮起させる材料に使える人間は魅力的だけど、そういう感情を他人を攻撃する材料に使う人間にはまったく魅力を感じない。
    図らずとも湧き起こってしまう感情を、有効活用しよう!みたいな。
    個人的にユング心理学が「癒し」なら、アドラー心理学は「調整」みたいな感覚かも。
    感情の仕組みが解ると平常心を取り戻すのも楽に出来るようになるってことを、最近は特に、とても実感している。
    感じたものをそのまま出すのではなくて、一拍置いてみるってとても大事だ。

  • 1.あらゆる感情はコントロールできる
    感情は、ある状況で特定の人にある目的をもって使われる
    どんな感情もTPOによっては反対の意味を持つ
    アドラーは人と人との距離を保つものとして感情をとらえた
    感情は自らの力で理性的にコントロールできる
    感情は突き放したり封じ込めるものではなく生涯のパートナーである
    2.怒りで「本当の気持ち」に気づく
    怒りには「他者の支配」「主導権の優位性」「自己の権利擁護」「正義感の発揮」の4つの目的から生じる
    怒りはあくまで二次感情であり隠された一次感情がある
    怒りの表明には「私は~」というコミュニケーションを使う
    「正-不正」の判断軸から「建設的-非建設的」という判断軸に変える
    怒りが「恨み」に変わったら、自分にもたらされる結果を想像する
    3.不安が人生の課題を教えてくれる
    不安とは未来の課題がはっきりとされていない状態のこと
    不安を感じる目的には「自己保身」がある
    不安と心配の違いは、相手への依存度と支配性で決まる
    あせりは課題を明確にするサインとなる感情
    不安と期待はコインの裏表であり、不安が的中する確率はごくわずか
    重要度と緊急度で不安なことへの優先度を決める
    4.疑惑の点検で、嫉妬から自由になる
    嫉妬とは三者間で生じる自己の利益を守るための離反的感情
    所有意識を緩めることが嫉妬から解放される一歩
    嫉妬はあくまで後天的に獲得した非建設的感情である以上、手放すこともできる
    嫉妬を感じたら、まずはその感情を認め、相手への疑惑を点検する
    自ら嫉妬の感情を高めるような場所・モノから離れる
    5.憂鬱で未来への力を蓄える
    憂鬱な時は課題からの回避とエネルギーの充填期間
    自責を露にすることで周囲からの期待を避けることが目的
    大きな課題は小分けにして少しずつ前進する
    憂鬱を「共感」してくれる人と、憂鬱を高める「同情」をする人は違う
    憂鬱は身体と大きくリンクしているので、自分なりの憂鬱を防ぐ身体の使い方を覚える
    6.劣等感をパートナーにして成長する
    劣等感こそがあらゆるマイナスの感情が絡み合ったもっとも重要なものである
    人は劣等感があるからこそそれを補いたいという「優越性の追求」を行う
    他者の劣等感を代理で感じる必要はない
    劣等感は自己を高めるために味方につけるべき感情
    建設的な対応か否かで劣等感を人生最良の友にできる

  • 最も印象的だったのは「感情にはコントロールできるもの、できないものがある」です。階層を意識し、コントロールできるものは、自分で制御します。

  • 感情コントロール、分離の仕方について書かれた本。
    感情は行動の副産物。
    様々な恨み、劣等感のような感情も悪いものではなく、それが起こる元にあるものを理解し、コントロールすることが大事、
    という話。

  • あわてず、せめず感情をコントロールする
    客観的に落ち着くことが前提
    悩むのではなく困ったことに対処すること
    大切なことです

  • 感情
    ①感覚的感情
    ②気分
    ③情動→コントロール可能

    結合的感情ー自己と他者を結びつける、受け入れる感情
     喜び、共感、同情、羞恥心
    離反的感情ー自己と他者をひきはなす、敵対する感情
     怒り、悲しみ、不安、恐怖など

    コントロールは抑え込みではない

    アドラー心理学では、感情は出るものではなく目的がある前提で使うものだと考える


    怒りの目的
    ①他者を支配する
    ②主導権争いで優位にたつ
    ③自己の権利擁護
    ④正義感の発揮

    一時感情→2次感情が怒り
    これに対しては、私メッセージで伝える

    注意
    何のために自分は相手に伝えようとしているのか認識が大切
    ①現状に対して
    ②現状を打破するために

    自責と他責のバランスは5対5がよい
    ワークあり

    自分の信念を緩める

    建設的ー非建設的で考える

    恨み
    恨みが継続してしまう3条件
    ・きょうじゃの側にデリカシーがかけている
    ・強者の側が際限なく謝罪し続ける
    ・両者を調節する第三者がいない

    恨みへの対処
    自分から卒業宣言をする
    まず恨んでいる自分を許す

    恨み続けて何か改善するか
    自分自身がしあわせになるのか


    3章
    不安が人生の課題を教えてくれる

    不安
    ①未来に対する時間軸の感情
    ②対象が漠然としていて、手立てがはっきりしていないときに生じる
    ③私達に何らかの対処をせまる感情

    依存的不安
    実存的不安→自分自身に対しての不安

    心配
    本当は自分の気づかないところで相手をコントロールしたいと思っていることも
    心配した相手が言うことを聞かないと、心配は怒りに変わり相手を攻撃し始める

    不安への対象

    不安に対する準備には、優先度思考を使う
    着手すべき対象が明確になったら行動するのみ

    期待できる要素を挙げる

    合理的な不安は4〜5% ジョンCマクスウェル

    しんぱい→しんらい

    4章 嫉妬
    対処法
    ①嫉妬している現実を認める
    ②疑惑を点検する
    ③建設的に対応する

    嫉妬の感情を持ち続けるとどうなるか?結末を予測する
    相手から嫉妬された場合の対処法
    ①胸襟を開いて話す
    ②人間関係の卒業
    ③第三者による調停
    ④法的手段

    5章
    アドラーの言葉
    人間は自分自身の人生を描く画家である

    憂鬱は次のステップへの準備期間
    憂鬱になりやすい人は完璧主義者

    劣等感はすべての感情の出発点
    ①宇宙的劣等感
    ②生物学的劣等感
    ③社会的劣等感
    劣等感ゆえに建設的な行動をとる

    1 劣等感を感じた領域で自分を目標に近づけようとする
    2 ライバルとの差別化を図り、その分野で自分を高める
    3 劣等感を共同体感覚にむけ、他者や社会に役立つことをする

    アドラー心理学では、感情は行動の副産物であると捉える

  • 感情はコントロールできる。
    特に「怒り」の感情は、主語を「YOU」ではなくて「私は」に変えてみる。
    ・「あなたはいつもこうじゃない!」→「私はこうして欲しいと思っている」

    憂鬱や不安を抱えている時期があれば、自己の振り返りの機会。
    劣等感は、病気ではなく、正常な努力と努力への刺激である。

  • 心理学というより、自己啓発のワークに近い。

  • 記念すべき1冊目…にはふさわしくはなかったかなぁ

    少し内容が薄い気がする


    まだアドラー心理学を学ぼうと思う

    嫌われる勇気や幸せになる勇気を買ったので早く読みたい

  • 内容がさらっとしすぎているからか?アドラーの教えに近づいた気はあまりしなかった。もうちょっと勉強したいと思います。

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著者プロフィール

1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業。1985年、有限会社ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。アドラー心理学カウンセリング指導者、上級教育カウンセラー。2つの大学のほか独立行政法人系の看護学校の非常勤講師を歴任。
著書は『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ(日本能率協会マネジメントセンター)、『人生が大きく変わる アドラー心理学入門』(かんき出版)、『男と女のアドラー心理学』(青春出版社)など多数。

「2017年 『看護師のためのアドラー心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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