医療につける薬: 内田樹・鷲田清一に聞く (筑摩選書)

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著者 : 岩田健太郎
  • 筑摩書房 (2014年6月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480015969

医療につける薬: 内田樹・鷲田清一に聞く (筑摩選書)の感想・レビュー・書評

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  • たばこ、酒が自分を変化させるきっかけになる。

  • 内田樹と鷲田清一だから期待しすぎたのか、面白い話題が少なかった。鷲田清一は老害が出てるのかと思うほど。聞き手が医者だったので遠慮してきつい批判は避けたのか。とにかく物足りない内容だった。
    その中でもいくつか。
    ガンは三種類あると考えられている。1大きくならないガン、2ゆっくり大きくなるガン、3バーッと大きくなるガン。このうち検診で見つける意味があるのは2だけであるのに、医者はそれを考えられない。
    著者はTPPでも日本の医療は変わらないという。アメリカ型の医療は世界的に見ればマイナーで、他の国も導入したいとは思わないのではないか?日本にもアメリカ型のパッケージは受け入れがたいので、浸透しないのではないか、という。それで済むならどんなにいいか…
    凍死も餓死も楽な死に方である。凍死はだんだん眠くなってきて、感覚が鈍ってくる。餓死もつらいのは最初の三日間だけで、内蔵の機能も少しずつ落ちてきて排泄もなくなり、ゆっくり死ぬことができる。脳死は死ぬ一歩手前の状態で、植物人間とは違う。植物人間は自然に呼吸し排泄もして、寝ている状態である。脳死は電気や薬で無理に呼吸させ排泄させている。移植のために臓器を新鮮に保たねばならないから、バンバン水分を点滴するから身体がぱんぱんにむくんでしまう。

  • 医学部は一人の教官が持つ授業数が少ない。年間で5コマ10コマ
    ある教授は1年生をまず病棟に連れていく、
    学生たちは「こんな医療で、誰のための医療か」とショックを受けるのに
    4年生になると「今の患者がいかにわがままか」というテーを発表したりする

    「臨床」はベッドのとなりに出掛けていくこと
    診察室で待っている医者は臨床医ではない。
    (患者の方が動く)

    ラグビー型チーム
    後ろにパスしながら進んでいく
    患者、お坊さんもそのチームに入る

    日本の仏教は「葬式仏教」と揶揄されるが、
    葬式会社が仕切ってる。本当の意味で葬儀仏教になるべき。
    →坊さんが葬式を仕切る

    余剰胚の議論はするのに中絶の議論はない
    ヒトである胎児の議論をせず、人になっていない胚の議論


    救急の先生はコミュニケーションのスタートラインが不機嫌なのでたいへん

    医学教育では一緒に働く人同士の共通の授業がひとつもない
    例)薬学は薬学で完結している

    疑問に迅速に答えることが求められる教育。質問することがない。しない方が優秀にみなされる

    結核対策と結核菌対策が同じに
    肝心の現象の方をみなくなっている

    大学病院の研修では風邪や下痢などの初歩的な症状がみれない
    本当にお医者さんになりたい人は風邪や下痢などの初歩的な勉強からした方がいい

    アメリカの医者は将来自分がどうなりたいという話ばかり
    入院期間が短いから患者も記憶に残らない

    医療の完成形、理想像を提供できてる国は存在しない。
    でも、今の日本の医療は歴史上ベスト


    エビデンス、数値だけみていても当てはまらない
    数値化することで、みれるものが浅くなる
    パッと見わかる

    医者は患者に問わない
    「辛いです」と言われたら「薬出しておきますね」で終わってしまう。
    何で辛いの?という問いがうまれない。

    文字(ネット)の情報には程度かない

    201
    安楽死 積極的に死に至る行為
    尊厳死 積極的な延命をせず苦痛をできるだけ与えない
    人工呼吸器をはずしてはいけないのは日本ぐらい

    生命維持装置の人工呼吸器
    すごく苦しい。鎮静剤鎮痛剤をバンバン投与してやる

    最近の死体は重い
    点滴で。水分摂取→痰。吸引がとても苦しい

    臓器移植の臓器はフレッシュであることが大事
    水分(点滴)を入れまくる。パンパンにむくむ。

    脳死と植物人間は違う
    植物人間は痛みも感じなければしゃべることも出来ない。
    インプットもアウトプットも出来ないが生命維持活動には問題ない。
    脳死は脳の機能が落ちて、生命の維持が出来ない。臓器のフレッシュさを保つのが大変になる。

    ALSにおける人工呼吸器は「杖」や「眼鏡」のような存在
    尊厳死の選択肢を準備する

    患者様で増えたこと
    「院内規則を守らない、看護師に暴力をふるう、入院費を払わない患者が増えた」

    町医者は愛想が必要。昔は往診が当たり前だった。
    勤務医は愛想があっても給料変わらない 

  • うむ、この三人なら、おもしろくならないわけがない。と思っていたら、そのとおりでした。
    個人的には三人での鼎談よりも、鷲田さん、内田さんそれぞれとの対談のほうが好きでした。ただ、内容が詰まりすぎていて、一度読んだだけでは足りないなぁ。
    物腰がやわらかい姿勢、考え方のなかに、正しいものがある気がする。そんな思いをつよくした本でした。

  • 『予防接種は「効く」のか?』が良書だったので作者読みしている。
    本書に関しては、対談している当事者には良い刺激になったのだと思うが、読んでる側は少し目が滑る。バックボーンが共有されていない以上、仕方が無いか。いわゆる「へー、すごい」本。

  • 3人の個性が現されて面白く読めたが、話がうまく噛み合わないまま進んでいる部分もあり、それはそれで本書の味になっている気がする。鷲田先生は「対話とは、相手を打ち負かすのが目的のディベートと違い、相手の言葉を受けて自分が変わる覚悟ができているようなコミュニケーションである」と述べられているそうだが、本書の内容はこの一言で表されると思う。デジタルが流行りであるが、アナログに戻って考えることも大事である。

  • 鷲田先生との対談の中にでてきた内容が一番印象に残っている。

    「哲学はあらゆる学問の基礎」

    哲学は「大学の中で唯一、専門を持たないアマチュア学」と表現されていた。医学でも、そもそも治すとは何なのか、正常と異常の違い、健康と病気の違いはどこにあるのかなどは哲学の領域に属する。

    盲目的に病気を治すことよりも
    何のために患者を治すのかもう一度深く考えることが
    医療者にとって大事なことだと感じた。

    哲学の話に限らず、3人の先生方の対談を通して、
    自分の知らない言葉をたくさんもらえたいい本でした。

  • 特に第3部の安楽死・尊厳死に関わる対談を読みながら、森鷗外の『高瀬舟』を思い出していた。
    罪人の話を聞いた護送の同心の逡巡は、まさにこの安楽死・尊厳死に関わる問題点を明らかにしたものであった。鷗外の慧眼に改めて感服させられると同時に、この問題の抱える難しさが浮き彫りになったと思う。医療だけで考える問題ではなく、広く議論されるべき問題であろう。

  • 論理的で優秀な医者だからこそ陥る罠がある。だからこそ哲学が必要なのかも。

  • 岩田先生は、なんやかんや言われているけど現代の日本医療がこれまでの医療の歴史のなかでベストであると考えています。
    そういわれればそうかもしれないなあと思います。
    医療に対する不満はいくらでもありますが、不満のない完璧な制度などありえません。
    どの国でも大なり小なり問題をかかえています。
    昔よりもずいぶん患者本位の医療になっていること。
    国民皆保険で平等に医療を受けることができること。
    アクセスフリーでいつでも診てもらえること。
    その結果、平均寿命も世界1、2位を争うくらい長寿になっていること。
    介護まで保健でカバーされており高齢になっても手厚いケアがうけられること。
    確かに世界の国で、こんなに恵まれた医療・介護を行っている国はないかもしれません。

    http://ameblo.jp/nancli/entry-11916806456.html

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