アガサ・クリスティーの大英帝国: 名作ミステリと「観光」の時代 (筑摩選書)
- 筑摩書房 (2017年5月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480016522
感想・レビュー・書評
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クリスティの長編ミステリーの舞台を、観光ミステリ、田園ミステリ、都市ミステリに分ける。
○観光ミステリ(26)
・交通機関(9):茶色の服の男、青列車の秘密、オリエント急行の殺人、ナイルに死す、死への旅、パディントン発4時50分、フランクフルトへの乗客、復讐の女神
・中東(5):オリエント急行の殺人、メソポタミヤの殺人、ナイルに死す、死との約束、死が最後にやってくる、バグダッドの秘密
・観光リゾート、ホテル、別荘(12):ゴルフ場サツジンジケン、シタフォードの秘密、邪悪の家、三幕の殺人、ABC殺人事件、そして誰もいなくなった、白昼の悪魔、NかMか、書斎の死体、五匹の子豚、ゼロ時間へ、予告殺人、蒼ざめた馬、複数の時計、カリブ海の秘密、バートラム・ホテルにて、スリーピング・マーダー
○田園ミステリー
・ロンドン近郊:スタイルズ荘の怪事件、チムニーズ館の秘密、七つの時計、牧師館の殺人、ものいえぬ証人、書斎の死体、動く指、ホロー荘の殺人、満潮に乗って、ねじれた家、予告殺人、ポケットにライ麦を、死者のあやまち、パディントン発4時50分、無実はさいなむ、鳩の中の猫、鏡は横にひび割れて、親指のうずき、ハローウィン・パーティ、カーテン
・田舎(12):アクロイド殺し、三幕の殺人、なぜエヴェンスに頼まなかったのか?、ポワロのクリスマス、殺人は容易だ、杉の柩、魔術の殺人、マギンティ婦人は死んだ、葬儀を終えて、終わりなき夜に生まれつく、復讐の女神、像は忘れない、運命の裏木戸
○都市ミステリ(9)
・都心(9):秘密機関、ビッグ4、エッジウェア卿の死、ひらいたトランプ、愛国殺人、忘れられぬ死、ポケットにライ麦を、ヒッコリー・ロードの殺人、バートラム・ホテルにて、第三の女
区分けは確かにそうだと面白い。表をメモした。
2017.5.11発行 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
建築計画がご専門の著者だが、田園に関して踏み込んだ考察はなく、あとがきで自ら記しているように、観光的考察はさらに薄い。タイトル倒れの感は否めない。