- Amazon.co.jp ・本 (551ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480020727
感想・レビュー・書評
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書きかけの散文で滅入れる。
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この「ちくま文庫」が個人全集刊行を始めた、わりあい早い時期のものだったはず。「全集全1巻」なら、私も「梶井、読んだよ」なんて言えるなあ、と、そういう浅はかな思いが過ったことを告白します。檸檬と丸善があまりにも有名で、だからなんとなく知ったような気になっていた夭折の梶井基次郎、習作や遺稿や解説も含めたものを文庫で手にすることができるなんて、と欣喜したことも憶えています。ちょうどそのころ、梶井基次郎を偏愛していて「あんた、檸檬以外を知らないの?」と言う先輩がいたので、ともかくも、との意地もあって手に入れたフシもあり。ただしそれだけではなくて、「断片の迫力」に気圧されたことは鮮明です。断片だから、「……」から唐突に始まっているものあり、「、……(欠)」で終わっているものあり。「夭折」に関して、不可抗力であれなんであれ、「そーゆーことなんだなー」と、通り一遍の感慨しか持ち得なかった当時の私が、これで打ちのめされたのでした。優劣とか是非を云々するのではなく、「全集全1巻」の、その重さ。
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か-2-1
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「檸檬」は国語の教科書にも載っていました。
文字数の少ない文章からは
インパクトの強さと新しい風を感じます。
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私の中で短編の神様です。
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この一冊が基次郎さんの全てだ。余りにも短過ぎる生涯。『冬の蠅』 の寂寥感が堪らない。
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『夕凪橋の狸』大好きです。
硝子細工の文体とハリケンハッチのオートバイが頭から離れないんです。 -
心にずしんときます。大人になってもう一度、何度でも読みたい一冊。
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このみずみずしい感性の全てが好き。
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実は授業のために買わされたのですが…「桜の樹の下には」は名作だと思います。