夏目漱石全集〈7〉 (ちくま文庫)

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著者 : 夏目漱石
  • 筑摩書房 (1988年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (678ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021670

夏目漱石全集〈7〉 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ちくま文庫版の漱石全集を読破しようという試みはまだ続いていて、今回は『行人』などが収められている第7巻を読んだ。読んでいない巻のほうがすくなくなったので、気合を入れて残りもそのうちに読み終えたい。(余談だが、このままいくと『坑夫』だけ読んでいないというカフカ少年状態になりそう)さて、漱石が国民的作家であることに異論をもつ人はいないであろうが、「国民的」であるにしては欠けている要素があって、それは「映像化」である。むろん、漱石自身に責任があるわけでもないし、それによって評価を落とそうなぞとは毛頭考えていないが、映像化をきっかけに著者のファンになる可能性なども考えると、漱石がその機会に恵まれていないのはなんとも惜しい。なぜ唐突にこのようなことを書いたかといえば、この『行人』がじつに映画向きであると思ったからである。二郎と直が連れ立って旅行に行かされる場面など、どうして誰も映像化しようと思わないのか。また、「妹」という存在は現在のアニメ業界においても、物語における重要な要素であり続けているわけであるが、主人公の妹であるお重についても、そういう現在的な立ち位置と軸を一にしており、これもまたどう考えても映像映えするとしか思えないのである。むろん、内容も映画にふさわしいおもしろさであった。著作権の問題もないし、わたしが映画監督であれば、まっさきに『行人』を映画化したいと思う。なお、本作にはほかに『満韓ところどころ』および『思い出す事など』も収められており、前者は尻切れトンボなのが残念で、後者は漢詩に註釈がないのが残念であった。

  • 「行人」を読む。どうにも本筋のつかめない小説。そしてまた長々と続いた割に「ここで終わるの?」と言った終わり方。最初から構成を考えて書いたと言うよりは、書いているうちに筋がそれていったんではないかなあ。

  • 4月5日読了。iPhoneにて青空文庫「満韓ところどころ」を読了。漱石が知人の「是公(満鉄総裁)」に誘われ満州(大連・旅順など)および韓国を旅行した際の見聞記。連載が年をまたいだため韓国の方の記事は書かれずじまいだったよう。当時の日本を代表する文豪・漱石だけあり語り口は軽妙、同行するメンバーや旅館で出迎える人々の些細な描写も生き生きして面白いが、よほど体調が悪かったのか準備が不足していたのか、当時の風俗を活写したり時代背景などに関する薀蓄がほとんど見られないのが食い足りない。大連ヤマトホテルなどの建物は今も現役で残っているが、ここに漱石が泊まったのかーと思うとなかなか感慨深いものがあるな。

  •  漱石の人脈って近代日本植民地史を考えるとき再検証する必要ありと感じる

  • 「行人」「満韓ところどころ」「思い出す事など」収録。すべてがお勧めの素晴らしい巻です!

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