記憶の絵 (ちくま文庫)

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著者 : 森茉莉
  • 筑摩書房 (1992年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480025982

記憶の絵 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 再読。「矢川澄子作品集成」で触れられていて、思い出したので。他のエッセイ集と重なるエピソードがいくつもあるけれど、まるっきり同じではないので、特に損した気分にはならずに読める。妹さんのことと、ご自身の結婚から離婚に到るまでのことが、他に比べると詳しく書かれているような。松井須磨子が実家に来たり、パリでニジンスキーや藤田嗣冶に会っていた、というお話もいくつか。

    しかし彼女の随筆は、たまにとても凄味があって、今回も以前印象に残っていた「犬たち」「恋愛」にはドッキリした。それらとは別に、卵の話で、代赭色の卵が美味しいけれど、楽しむために真白のも買う、という彼女の楽しみの見つけ方は、私も見習いたい。

  • 森茉莉さんというと、森鴎外の長女で、若くして結婚してパリに在住し、その文章が三島由紀夫に高く評価され、という華やかな一面がすぐに思い浮かぶ。一方では、(料理を除き)家事全般が苦手で、一人住まいの部屋はゴミ屋敷と化し、親族も手を焼いていたという面も思い出される。

    このエッセイでは、森茉莉さんが持っているその両面が顔を出していて興味深く、美しかったパッパ(鴎外)との団子坂での暮らしから、夫とのパリでの生活、そして友達に借金を繰り返す暮らしまでが綴られている。

    とくに、このエッセイに収められた「陸軍省の木陰道」は、職場の父親を訪れた記憶を美しく描いています。また、パリの生活なども興味深く読みました。(「巴里のバレ・リュッス」:バレエ・リュスをリアルタイムで見ていたとは。)

    なにか、明治の人でありながら、厳めしい感じがなくて、美しさに心を惹かれつつ、生身の自分をさらけ出しているような人でした。

  • 8/30 読了。

  • 森茉莉の少女時代から結婚生活までを書いたエッセイ。小説とエッセイの混じった、独特の散文が有名な著者ではあるが、こちらは人名をもじることもなく、寧ろ淡々と思い出を記している。
    矢張り読み応えがあるのは鷗外とのエピソードだが、料理や巴里の風景なども印象的だった。

  • 鴎外の娘ってだけでしょ~
    とか、思って読んだことなかった…。

    素晴らしい!!
    文章を堪能できる。
    美しい。
    瑞々しい。
    ホント、おもしろかった。
    書き写したい文章が沢山あった。

    あとね、恐竜と、現存の動物の間の新生代の動物が意外に面白いのと同じように、
    時代小説と、現代小説の間の、この時代も結構好きなんだよね~。

    ミルキーウェイ文庫
    時代のリアルとしても面白く読んだ。

  • 次はp45~

    20130511一旦返却

  • 森鴎外の娘。 表現の美しさのDNAがしっかりと受け継がれている。読んでいて気に入ったフレーズを何度も読み返してうっとりしてしまう。

  • 繰返し読んじゃいます。とはいえ久々に手に取ったかな。描写、言葉の選び方などに心惹かれます。文字づかいも素敵です。鴎外の娘(パッパのお茉莉)である彼女、良いものを良いと感受するアンテナを育ててもらったのかしら、と羨ましく思います。彼女ほどは溺愛されてはいないけれど、大事に大事に育てられた私も、してもらった分くらいは子どもへ渡したい……が、しかし次世代へ継ごうとしてはじめて当たり前の偉大さにまごついてます。

  • 森鴎外の作品が好きだったので、彼の愛娘である森 茉莉の作品に興味があった。”記憶の絵”というタイトル通り、まるで絵を描くようにことこまかに愛する父との思い出を綴っている。

  • 少女時代から結婚生活、巴里での生活、最初の離婚までを綴ったエッセイ。時系列順に書かれている。今の巴里ではなく、この時代の巴里に行ってみたい。ニジンスキーのバレエや、クライスラーのヴァイオリン演奏を直接観て、聴いているのは凄い事だ。

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記憶の絵 (ちくま文庫)の作品紹介

葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、などなつかしい言葉と共にあった日常のこと-。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心で描き出した滋味あふれる随筆集。

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