本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (505ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480026637
作品紹介・あらすじ
清朝崩壊後、日本軍が興した「満州国」の傀儡皇帝となった溥儀。三たびつかみとった皇帝の座は、しかし日本の敗戦とともに虚しく崩れ去る。待っていたのは、中華人民共和国による、戦犯としての長い「改造」期間だった。第2次大戦後、一個の人民へと急転した溥儀の、国家との、そして自己との戦いが克明に描かれる。
感想・レビュー・書評
-
溥儀の自伝の下巻は、満州国執政就任から28歳で皇帝として即位、11年間の在位の後日本降伏により退位、ソ連軍に逮捕されハバロフスク、後に撫順で収容所生活を送り、53歳で特赦を受け北京に戻り市民権を得るまで。
溥儀の人生のいちばん苦しかったところは何段階にも分かれていて、これだけの厳しい経験を続けざまにしてよく気が狂わなかったなと素朴に思う。あくまで淡々と描かれているとはいえ戦争末期の「満州国宮廷」の惨状は凄まじい。
ここで歴史について語る資格は知識の足りない自分にはないけれども、この本の純粋な感想として、自伝を執筆していく過程で溥儀は改めて平安を得て目を開かれたのだろう。ここに書かれている通り溥儀が静かな気持ちで晩年を迎えられたことを信じたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自伝の下巻。収容所時代の「成長」して行く溥儀はとても小癪だが可愛い。…数奇な運命である事には変わりがない。老舎先生も執筆に手伝ったらしい。へえ。
全2件中 1 - 2件を表示