武士の娘 (ちくま文庫)

  • 431人登録
  • 4.13評価
    • (35)
    • (27)
    • (18)
    • (0)
    • (2)
  • 45レビュー
著者 : 杉本鉞子
制作 : 大岩 美代 
  • 筑摩書房 (1994年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480027825

武士の娘 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 古来の風習や伝説を語る婦人の語り口が心地よく、この他にももっと聞きたい気分になりました。
    最後の武士の家に生まれた著者は、幼い頃から厳格な作法と慎ましさを叩き込まれます。「きの字」に体を曲げて眠らなければならない、とありますが、どんな姿勢でしょうか?
    あくまで武家の理想と日本人の誇りがメインで、著者の波乱の人生さえ一つの例の位置付けです。自己中心でない構成からも、武士の娘の淑やかさが伝わってきました。

  • 素晴らしかった。武家社会の残り香をかぐことができるのはもちろん、筆者の新しい文化に対する謙虚で公正な姿勢は現代人でもなかなか得難いもの。これからますます読まれていくべき作品。

  • 【文章】
     少し読み辛い
    【気付き】
     ★★★・・
    【ハマり】
     ★★★・・
    【共感度】
     ★★・・・

  • これもずいぶん昔に読んだ本、折々に思い出します。
    日本の教育のすごさをみた想いです。

  • 父親が武士出身で、明治時代武士という職業・階級が無くなってからの家族の生活を書いた自伝的小説。アメリカの雑誌に連載されたのが反響を呼び、大正時代に7か国語に翻訳されたという。著者は日本人だが、本書は英語で書かれ、日本語に逆翻訳されている。
    当時の上流の生活を知る、とても貴重な資料と呼ばれているそうだ。侍としての特権階級が無くなった後も、ある程度いい生活を送った著者。古き良き時代を懐かしむ前半と、家族に決められた結婚で、夫の仕事に同伴しアメリカに住むことになり、そこでの子育てを書いた後半から成る。
    今の価値観からすると、やはり家族が決めた人と顔も見ないで結婚することを受け入れるのがすごいと思う。そういうものだと子どものころから思っているので、ホームシックにもならないそうだ。アメリカに渡り、カルチャーショックを受けつつも現地での生活に順応し、帰国後アメリカに帰りたがる子どもたちを連れて再びアメリカに移り住み自分で稼ぐところに女性の強さが見える。
    すごいな、とは思ったが、冗長で読み終わるのに時間がかかった。

  • 明治維新から間もなく新潟の長岡藩家老の家に生まれた著者。貿易商に嫁いだことがきっかけでアメリカに長く住み何を思うのか。
    島崎藤村の夜明け前と同時代でも、家柄の違いが見えて面白い。江戸260年の泰平で蓄えた、あるいは煮詰めたものってすごい。

  • 女優杏さんの『杏のふむふむ』で、この本に触れられており、興味を持って、購入。

    読んでいて、とても新鮮だった、

    幕末の武家の精神、教養の高さが出ており、また、躾の厳しさとそれに答える幼い作者の人格も素晴らしい。

    ひとつひとつの文章が、読者に何か語りかけているようで、目の前に、作者がいるようで、ありありと感情が伝わってきた。

    読み終わって知ったのだが、著者が渡米中に、新聞社に寄稿してまとめたのが、原著『A Daughter of Samurai』として、出版されたこと。

    自分が読んだ本は、日本人による翻訳されたもの。

    その翻訳された方は、大正時代の生まれの方で、辛うじて(?)江戸末期〜明治時代の激動の時代を肌で感じている人だろう。

    そのためか、英語から日本語訳されたものであるにもかかわらず、原著者の言葉に近いものに感じる、

    「武士の娘」として生きた筆者(杉本鉞子)の心持ち、姿勢、気品の高さがうかがえる一冊。

  • 激動の時代に、じたばたすることなく、ただ静かに自分の運命を受け入れる姿が描かれている。
    家族のエピソード、一家の歴史などがところどころにあらわれているけれど、それはちょっと現代の想像を超えたオソロシイ状況だったりする。
    それでも淡々とみえるように、心のひだに、自分の感情をうまく隠しながら、語っている。

  • とても興味深かった。日本人の武士の娘として、厳しい躾を受け、そして海外での生活、そしてご主人を亡くされての生活。色々な立場に立たされながらも、悩み誇り高く生きられてるすがたがとても気持ちがよく読めた。また日本の伝統、歴史なども興味深い事がたくさん書かれていて私自身励まされることも!臍の尾が首に(著書では頭だけど)巻きついて生まれたものは、仏さまからのじきじきの御しめしを受けている…のくだりは、今読んだからこそ、とてもご縁を感じたり。出会えて嬉しい本でした!2016/4/7完読

  • 平成の時代となり西欧諸国と文化もあまり変わらなくなった、「現在の一点的」な考え方では、理解できない人もあるかもしれないが、とても素晴らしい本だ。
    下手な感想を書くと誤解されるかもしれないので、
    一読していただくことを是非おすすめする。
    文章をよんでこれほど「上品」で「凛」とした雰囲気を感じたのは初めてかもしれない。

全45件中 1 - 10件を表示

杉本鉞子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヴィクトール・E...
冲方 丁
デール カーネギ...
湊 かなえ
三浦 しをん
中島 京子
有効な右矢印 無効な右矢印

武士の娘 (ちくま文庫)のKindle版

武士の娘 (ちくま文庫)の単行本

ツイートする