ゆらりうす色 (ちくま文庫 や 4-3)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480030450

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  • 「男の多くは仕事を退め家庭に戻ると、突然、家族の中で"自分は一人なのだ"と気付く。妻子を守り続けてきたという自負があとかたもなく崩れる/女ならば結婚と同時に"一人であること"を思い知らされる/他人の家族の中へただ一人でいると思う」(p.175-176)

    「不倫というのは「倫」を知っている人が使って良い言葉だが「フリン」は違う。「浮気」のただの代名詞にすぎない。不倫は誰に対する言葉だろう。誰かに対したものではなく状態を現す言葉か。夫以外の男に通じるような状態が不倫で、夫に対しては裏切りになる。けれど愛のない夫と交渉を持つのは自分への裏切りで、愛人と抱き合うのは正直な心で‪⋯‬‪⋯‬と考えると「結婚」が崩壊する。結婚はにんげの進化途上の制度ではないかとこの頃思う」(p.208)

  • 文月悠光さんのTwitterでおすすめされていたのを見て。不倫の恋に思い悩み、最後には、別々の道を選ぶ女性を描いた二編。「わたしは自分で自分を使いたい」という一文が、一番目にとまる。

  • 女だ。
    男だ。
    どれも大人だ・・・。

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著者プロフィール

漫画家・エッセイスト・詩人。
東京都世田谷区に生まれる。1969年『COM』5月号にてデビュー。
『com』廃刊後は『ガロ』にその後は発表の場を移す。
結婚育児による休筆ののち1978年に復帰。作品の数々は、女性漫画と称され、その後の女性たちに大きな影響を与えた。
漫画、詩、エッセイの多方面で活躍。『しんきらり』『性悪猫』『ゆらりうす色』『空に落ちる』『しあわせつぶて』
『樹のうえで猫が見ている』『愛のかたち』ほか作品多数。2009年5月没。

「2021年 『ねこのふしぎ話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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