恋する伊勢物語 (ちくま文庫)

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著者 : 俵万智
  • 筑摩書房 (1995年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480030795

恋する伊勢物語 (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

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  • (2014.05.30読了)(2003.10.04購入)
    【日本の古典】
    「古今和歌集」には、撰者である紀友則、紀貫之、などの和歌の他に、小野小町、在原業平、などの和歌が多数収録されています。ということで、在原業平の歌物語と言われる「伊勢物語」は、依然読んだので、「伊勢物語」を読んだついでに読もうと購入してあったこの本を読むことにしました。
    俵さんが、「伊勢物語」の現代語訳を進めるのと並行して書かれたエッセイということです。
    初出は、読売新聞・日曜版に1991年1月6日~12月22日の間連載されたものです。
    「伊勢物語」は、和歌とその和歌が詠まれたいきさつを綴った物語風のものが、125編ほど集められたものです。それぞれ、「むかし、男ありけり」で書きはじめられていますが、男の名前は、在原業平とは限らないようです。
    それぞれが、いろんな恋のかたちが語られており、俵さんが、その恋愛心理を自分の体験をまじえながら解説しています。実に楽しいエッセイになっていて、「伊勢物語」って、こんな読み方ができるの!と驚いてしまいます。
    恋談義が好きな方にお勧めです。

    【目次】
    1 とりあえず、男がいた
    2 短歌は必修科目
    3 きぬぎぬの心
    4 身分違いの女
    5 殺し文句は永遠に
    6 風流心は忘れない
    7 母のがんばり
    8 大いなる誤解
    9 去ってゆく妻へ
    10 突然の破局
    11 妻が公認する浮気
    12 三年目の悲劇
    13 告白できずに
    14 どっちもどっち
    15 別れたあとで
    16 いやな男
    17 年老いて、なお
    18 どうにもとまらない
    19 斎宮の青春
    20 桜の花は罪つくり
    21 思いがけない展開
    22 さらぬ別れ
    23 縁がなければ
    24 だから出世しない
    25 約束の楽しみ
    26 通い婚のせつなさ
    27 言葉の力
    28 結婚モラトリアム
    29 短歌でナンパ
    30 ゆっくり噛んで
    31 藤の花かげ
    32 女もつらいよ
    33 龍田川をめぐって
    34 代筆の妙技
    35 せつない話
    36 無欲の勝利
    37 いつかゆく道
    あとがき
    文庫版のためのあとがき
    解説 恋する俵万智  武藤康史

    ●夢の解釈(44頁)
    (昔は)誰かの夢を見るということは、その人が夢にまでやって来るほど自分に逢いたがっている―と解釈するのである。
    ●「伊勢物語」の題名の由来は?(140頁)
    作者が「伊勢」という名前だったという説、伊勢の国に関係づけて考える説、伊は女で勢は男を表す、つまり男女物語の意味であるとする説、えせ物語がなまったものだとする説、などなど、このほかにもいろいろある。
    現在、最も有力とされているのは「伊勢斎宮」の登場する話があるので、それに由来して、とする考えだ。
    ●体験か空想か(231頁)
    よく、「あなたの恋の歌は、すべて実際にあったことなんですか?」という質問を受ける。「全部が本当ではないし、かといって全部がうそでもない」というのが、私の答えだ。あったことそのままでは、単なる身の上話になってしまう。が、何もないところからは、歌は生まれない。
    ●「伊勢物語」は恋のお話で(253頁)
    教科書でしか『伊勢物語』を読んでいないという人は、「恋のお話でいっぱいですよ!」と言うと、たいていびっくりする。「三角関係あり、老婆とプレイボーイの関係あり、せつない片思いあり、浮気話あり、許されぬ恋あり、もう何でもあり」だなんて、にわかに信じがたい、という顔をする。

    ☆関連図書(既読)
    「古今和歌集」小町谷照彦・田久保英夫著、新潮社、1991.06.10
    「古今和歌集」中島輝賢編、角川ソフィア文庫、2007.04.25
    「土佐日記」紀貫之著、川瀬一馬訳、講談社文庫、1989.04.15
    「小説小野小町 吉子の恋」三枝和子著、福武文庫、1995.11.10
    「伊勢物語」大津有一校注、岩波文庫、1964.12.16
    「私の百人一首」白洲正子著、新潮文庫、2005.01.01
    ☆関連図書(既読)
    「ふるさとの風の中には」俵万智著・内山英明写真、河出書房新社、1992.11.30
    「三十一文字のパレット」俵万智著、中公文庫、1998.04.18
    「ある日、カルカッタ」俵万智著、新潮文庫、2004.03.01
    「トリアングル」俵万智著、中央公論新社、2004.05.25
    「みだれ髪 チョコレート語訳」与謝野晶子著・俵万智訳、河出書房新社、1998.07.06
    「みだれ髪Ⅱ チョコレート語訳」与謝野晶子著・俵万智訳、河出書房新社、1998.10.09
    (2014年5月31日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    平安貴族のプレイボーイは、ウルトラ不倫あり、結婚モラトリアムあり、ナンパあり、有名なゴシップあり、告白できなかった恋あり、妻公認の浮気あり、自然消滅あり(もう何でもあり)。恋愛のパターンは今も昔も変わらない。伊勢物語を現代語訳した著者が、脱線アリ体験談アリ個人的恋愛論アリでその面白さを伝える、ロマクチックでユーモラスなエッセイ。古典の勉強はちょっと若手、という人にもこれならきっと好きになる、恋する受験生の必読書。

  • 「サラダ記念日」の俵万智による、伊勢物語の解説混ざりのエッセイ。
    おもしろいです。

    書き出しからしてこんな感じ
    -----
    「むかし、男ありけり」
    ・・
    飲み物を注文する時に
    「とりあえず、ビール」
    という言葉をよく耳にするけど、『伊勢物語』の書き出しというのは、あれに似ている。
    -----

    読みやすいのに加えて、俵万智の夢想する当時の恋愛事情が色ぽく切ない、上に分かりやすい文法解説もついてる。(著者は国語の先生でした)

    この著者の本は「サラダ記念日」を15年くらい前に読んだきりでしたが、もったいなかった。こんなきれいな日本語を読んでないなんてもったいなかった。流れるような文章も美しいのですが、単語の美しさがぎらぎらっと光ります。短歌のプロだと気づかされます。

  • 学校の宿題で読んだのですが、この本のおかげで和歌とか古文がだいぶ好きになれたと思います((^v^))感謝!

  • 『愛する源氏物語』より俵さんらしくて好き、というのを良く聞くけれど、私はどっちも好きだ。
    こちらは俵さん流の古典解釈をより楽しめる。
    作中に登場する短歌をより深く味わうという点では、源氏物語のほうがよかった気もする。
    どっちにしろ「古典ってこんなおもしろかったのか!」と思えること請け合い。セットで読もう♪

  • 俵万智による、伊勢物語の解説書。

    日曜新聞に連載していたものを単行本化したもの。

    古典の解説書としてもいいが、単にエッセイ・読み物として面白いだろう。
    伊勢物語と俵万智の恋愛観が伝わってくる、楽しい一冊である。

  • 好きな本の一つ。
    高校のとき習った筒井筒の話が好きだったので買いましたが、古典を勉強じゃなく気楽に楽しめる。

  • 万智さんがあなたに古典の素晴らしさを
    伝えてくれますよ。古典が苦手な人にも
    おすすめです。うちのお母さんも
    万智のことが大好きで、今は母が読んで
    ます。うぅ・・・まだ最初のとこしか
    読んでないのに;;

  • 伊勢物語を段ごとに読んでいくご本。高校教師をしていた俵さんだからこそ、解釈もわかりやすくて、正しい。古典初心者でも楽しめる作品だと思う。俵さんの歌もはいっているので胸キュン。

  • 伊勢物語がこんなに分かりやすいなんて、これでテストも完璧だ、と高校時代思っていましたが古文はそんなに甘くありませんでした。けど、けど、おもろい。

  • 伊勢物語大好きっこが高校時代に読んだものです。古文苦手な人もコレ読んだらちょっと考え方変わるんじゃないかと思います。各章(章?)冒頭に和歌がついているのは流石歌人、というところで。
    原文の引用はありますが、すべて現代語(しかも普通の会話調)に改められているので、古文はさっぱり…という人でも普通に読めますよ。

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