思いちがい辞典 (ちくま文庫 ヘ 7-2)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480034472

感想・レビュー・書評

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  •  この本は戯曲ではありません。エッセイというべきでしょうか?ちょっと違いますね。もう、「別役実」というしかありません。
     何でもない、いや、そこそこ善意な、というべき三丁目あたりの日常にヒビが入ってガラガラ崩れ落ちる、そういう悪意の視点。そのすこし右横、いや左横かな?夕暮れ時、そのあたりにある電信柱の街灯の下に立っている。それが別役実。彼は、単に、思いちがいだというのですが・・・・。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202001280000/

  • いろんな単語の概念を別役実的な不条理・ナンセンスで解いた本。「姉さん女房」、「石女(ウマズメ)」、「おかめちんこ」等の女性についての言葉と、「観察癖」、「虚言壁」、「記録癖」等のXXX癖という言葉が多い。言葉の解釈のテイストは『悪魔の辞典』に近い部分もあるけど、毒はそれほどでもない。

    読み飛ばせるようには書いてないのでじっくり読む必要があるし、読んでいて頭を使う。頭に入らずに、右から左へ流れてしまった章も多かった。読み手に、脳みそ、時間、精神、といった余裕が必要な一冊。

  • 解釈のセンス凄い。

  • 読み終えました。

    古本屋で見かけて購入。
    なんとなく古本屋で見かけて購入するのが似合う本です。
    問題なく楽しめるでしょう。
    たぶん、笑いをこらえるのに努力することになることでしょう。

    なぜこういうおもしろい文章を書くことができるのだろう。
    論理的な顔をして、「ん?どこかおかしいな」であり、
    妙に壮大な論理となり、
    自信なげでありながら、断定的なのだ。

    基本的には論理の顔をした冗談というべきなのでしょう。
    調子にのるほど、(おそらくは)デッチアゲ度が高まっているのだけど、どこか「うーん、なるほど」と思えてしまうところもあるのです。
    そこが不思議。
    思考のアクロバット!
    なんてもんでもないですね。
    クチカラデマカセだろうと思います。
    ともかくおもろい。

  • 図書館で適当に選んだらおもしろかったラッキーブック☆

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著者プロフィール

1937年、旧満州生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。東京土建一般労組書記を経て、1967年、劇作家になる。岸田國士戯曲賞、紀伊國屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞、朝日賞など受賞多数。2020年3月3日逝去。

「2024年 『増補版 言葉への戦術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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