妖精物語の国へ (ちくま文庫)

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制作 : John Ronald Reuel Tolkien  杉山 洋子 
  • 筑摩書房 (2003年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480038302

妖精物語の国へ (ちくま文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 再読。少し前にTwitterで子供の頃読んだ本の話が流行っていて読みたくなった。
    指輪物語の作者が妖精物語の定義や効用について語った本。
    もとはアンドリュー・ラング記念講演のための原稿だというわりにラングへの批判らしきものがけっこうあるのがなんだか面白い。端々に言語学者らしさがにじみ出ているのも。

    スープにいろんな人やものを放り込むたとえと、あとは「学者さんがはいこれは心臓を体の外に隠す話だね類話が世界中にあるねーとか分類してたら無視されてしまうような細部こそが妖精物語は大事なんだよ!」っていう主張がいい。
    クリスチャンじゃないせいか準創造という考え方はそれほどしっくりはこないのだけれども大人になってもファンタジーを愛し続ける人間の一人としてはファンタジーへの「逃避」を否定しないこのエッセイがとても好きである。

  • 借りたもの。
    トールキンのファンタジー論は、人間が自然を観察し、準創造と呼ぶ物語を創る意思の産物で事を指摘。
    今読んでも、図像学、象徴からの分析とは異なる視点が斬新であった。
    言語学者であるトールキンらしい考えだった。

    時間、場所、身分…あらゆる要素が大鍋で煮詰められた妖精の「スープ」が妖精物語である。
    神話(寓意)伝承に高位下位の概念は無く、初めに神話ありきではない。

    準創造についての讃歌である『神話を創る』は書かれた内容も文体もそれをよく表していた。

  • トールキン世界の成り立ちを知るには、なかなか面白い本でした。妖精物語…いわゆるファンタジーを子供の読むものと考えずに、別の側面から捉えているところがいかにもトールキンらしい。この本の中では指輪物語にもシルマリルにも関係する記述はありませんが、どうして彼が指輪物語を、そしてそれに先行する神話世界としてのシルマリルを構築するに至ったかは理解できる気がします。

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J.R.R.トールキンの作品

妖精物語の国へ (ちくま文庫)の作品紹介

妖精物語とはなにか?『指輪物語』の作者トールキンが、妖精物語の起源へ立ち帰り、その魅力と秘密を解き明かすスリリングな批評の旅。その旅の向こうに、やがて浮かび上がる「創造」ということの本当の意味。そして「喜び」。長編エッセイ「妖精物語について」の新訳を中心に、本邦初訳の長詩「神話を創る」と詩劇「ビュルフトエルムの息子ビュルフトノスの帰還」の2編を収める。

妖精物語の国へ (ちくま文庫)はこんな本です

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