海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)

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著者 : 村井章介
  • 筑摩書房 (1997年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480057273

海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 戦国時代の日本を世界システムと関連づけ、松前を通じての北方、薩摩を通じての琉球、対馬を通じての朝鮮との交易といった観点から見る。
    蠣崎・松前氏とアイヌの歴史はむつや函館に来てから凄い興味持ってたんで、いろいろ勉強になった。また、日明貿易や南蛮貿易と日本国内の勢力争いのこととか、琉球史、ザビエルなんかの日本への来航がヨーロッパのアジア進出という大きな流れの中でどうゆうものだったか、そして日本銀が当時の東アジア経済に与えていた影響だとか、学ぶところが多かった。

  • 本書は余計な情報が多くてちと難渋しました。
    が、要約するとこんな感じです。

    15世紀末〜17世紀末にかけて、アジアの海域はまさに激動であった。
    明船・倭冦・南蛮船のほかに、各戦国大名や琉球王国など、こぞって海に進出した時代であった。

    明の永楽帝の時代、日本や朝鮮に対して冊封を再確認するとともに、国王の武威を示すために、鄭和の大船団を各地に派遣した。
    ちなみに、鄭和の大船団は、インド洋を経てアフリカまで到達。

    明は、日本海〜アラビア海にわたる広大な海域における貿易と冊封による海洋帝国という側面もあった。

    強力な帝国である明の出現に、日本・沖縄・朝鮮などの周辺国は影響されたのか、統一機運が盛り上がった。
    日本の南北朝統一。
    沖縄の尚巴志による統一。
    朝鮮の李氏朝鮮成立。
    などなど・・・。

    しかし、歴史は必ずしも一定方向には進まない。
    日本の銀山開発が、新たなエネルギーとなって日本海・東シナ海へと積極的に進出しはじめる。

    世界の三分の一を占めるほどの産出量を誇った日本の「銀」そのインパクトたるや、朝鮮経済に打撃を与えるとともに、倭冦・勘合貿易の終焉・戦国武将の独自貿易などへ発展し、日本人のエネルギーは海外へ飛び火することとなった。

    そこへ鉄砲の製法などが伝わってしまったため、武力でもって海外で暴れ回ることに。

    豊臣秀吉の時代というのが、「経済の勃興」と「技術革新」・「政治変革」という3つの奇跡が同時に起こるという、想像を超える時代であったというのを改めて実感しました。

    また、本旨とは関係ないものの、「有田焼」は、明清交代の中で景徳鎮が不振になった穴埋めをするように、東南アジアやヨーロッパにもたらされたという話。
    技術的にも、景徳鎮と肩をならべるほどであるとのこと。
    中国・朝鮮の陶工などから積極的に学んだ技術の積み重ねが、世界に認められる工芸品のクオリティに結実したのでしょう。

    鉄砲といい有田焼といい、城造りといい、全国の人民がこぞって短期間に改良し大量生産していくあたり、驚きを通り越して滑稽ですらあります。

  • [ 内容 ]
    那覇を拠点に中継貿易で賑わう港市国家・琉球。
    津軽、松前から北へ広がる対露交易。
    そして明の世界秩序に挑戦し、朝鮮出兵を企てた豊臣秀吉…。
    日本史の一六世紀は、戦国の乱世から、織豊政権による全国統一を経て「徳川の平和」で幕を閉じる大変動期だった。
    では日本列島の外では、どのような事態が展開していたのだろうか。
    キリスト教や鉄砲の伝来、日本銀の交易ネットワークについてのエピソードを交えて、地域が世界に直接つながっていたボーダーレスな時代を描く。

    [ 目次 ]
    第1章 一六世紀、または世界史の成立
    第2章 蝦夷地と和人地
    第3章 古琉球の終焉
    第4章 ヨーロッパの登場とアジア海域世界
    第5章 日本銀と倭人ネットワーク
    第6章 統一権力登場の世界史的意味

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海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)の作品紹介

那覇を拠点に中継貿易で賑わう港市国家・琉球。津軽、松前から北へ広がる対露交易。そして明の世界秩序に挑戦し、朝鮮出兵を企てた豊臣秀吉…。日本史の一六世紀は、戦国の乱世から、織豊政権による全国統一を経て「徳川の平和」で幕を閉じる大変動期だった。では日本列島の外では、どのような事態が展開していたのだろうか。キリスト教や鉄砲の伝来、日本銀の交易ネットワークについてのエピソードを交えて、地域が世界に直接つながっていたボーダーレスな時代を描く。

海から見た戦国日本―列島史から世界史へ (ちくま新書)はこんな本です

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