もてない男: 恋愛論を超えて (ちくま新書 186)

著者 :
  • 筑摩書房
3.26
  • (22)
  • (57)
  • (136)
  • (25)
  • (6)
本棚登録 : 666
感想 : 70
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480057860

作品紹介・あらすじ

歌謡曲やトレンディドラマは、恋愛するのは当たり前のように騒ぎ立て、町には手を絡めた恋人たちが闊歩する。こういう時代に「もてない」ということは恥ずべきことなのだろうか?本書では「もてない男」の視点から、文学作品や漫画の言説を手がかりに、童貞喪失、嫉妬、強姦、夫婦のあり方に至るまでをみつめなおす。これまでの恋愛論がたどり着けなかった新境地を見事に展開した渾身の一冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • また著者の読んでいる男女に関わる参考書籍の量がとにかく凄い。
    『もてない男』が『もて男』になる為の本かとつい手に取ってしまったが、内容はいい意味で裏切られ、著者は同性からみても漢らしく、まさしく『もて男』なんだろうと。
    「世の中には、三十過ぎまで女の人と付き合ったことのない、しかも童貞だというような男もいる。世間ではジェンダー研究だのセクシュアリティー研究だの男性学だのと言っているが、こういう男が問題にされたのをほとんど見たことがない。どうなっているのか」まえがきより

  • 古本買ったら、「もてない」というワード全てに青線が引いてあって心底ぞっとしました。

  • またキュートな男性を見つけてしまった!

  •  本のタイトルにあるように、本書は女性にもてない男(昨今でいう弱者男性)に向けて、著者が性にまつわる歴史やそれに対する独自の見解を示し、各章の末尾にそこで話題となった題材と関連した本を紹介する構成となっている。この本は、とにかく性にまつわる話を展開して、女性とはなにか、恋愛とはなにか、性欲とはなにかと、考えさせられる。今回本書を読んで、性と宗教との関係性について(p52、p61など)色々と根深いものだとわかった。

  • このくだらない感じで盛り上げてくるところは好きなもので、ぶっちゃけ出てくる学者連中のほとんどは名前も知らんがなってなとこだけど、勢いで楽しめる。自慰行為というものに対して大っぴらに語れない程度にムッツリでも嫌いではないという場合においてはこの本を一人で読みながらニヤニヤするのが吉でしょう。
    とは言え後半に向けて次第にアカデミックになっていくもんで、いや段々と何言っているか分からんというか、あんまり残っていない模様。
    結局のところ、恋愛に頑張れない男子はどうすればよかったのか。教えてエロいひと!

  • 『恋愛論アンソロジー ソクラテスから井上章一まで』中公文庫 
    がこのアプリになかったので代わりに記録。

    恋愛の民主化というワード

  • 20050826

  • 童貞と処女の価値…まあ一般的に考えたらそうだよな…

  • 著者が言及している内容の妥当性・信憑性は一旦置いといて、着眼点が面白い。
    これを根拠に論を展開するのはいただけないが、たたき台としては実に価値のある一冊だと思う。

    なにより、小谷野氏の説得力が凄い。

  • 少し変わった考え方の持ち主のようだ。共感できる部分もあるが、わからないところも多い。

全70件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小谷野 敦(こやの・あつし):1962年茨城県生まれ。東京大学文学部大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、文筆家。著書に『もてない男』『宗教に関心がなければいけないのか』『大相撲40年史』(ちくま新書)、『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)、『現代文学論争』(筑摩選書)、『谷崎潤一郎伝』『里見弴伝』『久米正雄伝』『川端康成伝』(以上、中央公論新社)ほか多数。小説に『悲望』(幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋)など。

「2023年 『直木賞をとれなかった名作たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小谷野敦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×