オスマン帝国の解体: 文化世界と国民国家 (ちくま新書 242)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480058423

作品紹介・あらすじ

さまざまな民族・言語・宗教が複雑に入りくんでせめぎあう地域に成立したオスマン帝国は、イスラム世界の伝統の下で、多種多様な人々を包み込みながら六世紀以上にわたって存続したが、近代西欧の影響を受けつつ解体した。現代のバルカン・中東で激発する民族紛争の源流であるオスマン帝国解体の過程を克明に描き、現代政治にも連なる問題を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • これも積読の古本、とは言え買ったのはそんな前やなかったはず。
    タイトルの割に前半は「国家とは、民族とは、イスラムとは」みたいな話、次1/4が「オスマン帝国とは」ラスト1/4でやっとオスマン帝国の解体の話。個人的にはギボンみたくスレイマン以降のオスマン帝国後退の概説かギリシア独立戦争以降の細かめの歴史が読めるかと思ったので個人的には期待外れ感。まぁイスラム、オスマンに関わるところは知らん話もあっておもしろいんやけどね。

  • [ 内容 ]
    さまざまな民族・言語・宗教が複雑に入りくんでせめぎあう地域に成立したオスマン帝国は、イスラム世界の伝統の下で、多種多様な人々を包み込みながら六世紀以上にわたって存続したが、近代西欧の影響を受けつつ解体した。
    現代のバルカン・中東で激発する民族紛争の源流であるオスマン帝国解体の過程を克明に描き、現代政治にも連なる問題を解き明かす。

    [ 目次 ]
    第1部 民族国家と文化世界(一つの世界の誕生以前―諸文化世界の併存していた頃;民族国家への憧れ;「西洋の衝撃」としてのネイション・ステイト)
    第2部 文化世界としてのイスラム世界(文化世界としてのイスラム世界の構造;イスラム世界秩序;アイデンティティ・統合・共存)
    第3部 オスマン帝国の場合(イスラム的世界帝国としてのオスマン帝国;「パクス・オトマニカ」の構造;「西洋の衝撃」とナショナリズム ほか)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 中東などの民族紛争の原因を、ヨーロッパから広まった「一国家一民族一言語」という思想と、オスマン帝国の「イスラム主体の不平等な共存」とのギャップの大きさに求めている。オスマン帝国の国家意識が興味深い。

  • もっかい読みたい

  • オスマン帝国解体の歴史からみる国民国家論。高校のときに読んだきりだけど、そろそろまた読み返してみたい。

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著者プロフィール

1947年生
1982年 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、法学博士
東京大学東洋文化研究所教授などを経て、
現 在 東京大学名誉教授

著書:
『オスマン帝国――イスラム世界の「柔らかい専制」』(講談社現代新書、1992年)
『オスマン帝国の権力とエリート』(東京大学出版会、1993年)
『オスマン帝国とイスラム世界』(東京大学出版会、1997年)
『世界の食文化(9) トルコ』(農村漁村文化協会、2003年)
『ナショナリズムとイスラム的共存』(千倉書房、2007年)
『文字と組織の世界史』(山川出版社、2018年)
『オスマン帝国の解体――文化世界と国民国家』(講談社学術文庫、2018年)
『文字世界で読む文明論――比較人類史七つの視点』(講談社現代新書、2020年)
『食はイスタンブルにあり――君府名物考』(講談社学術文庫、2020年)
『帝国の崩壊――歴史上の超大国はなぜ滅びたか』(編著、山川出版社、2022年)他

「2023年 『オスマン帝国の世界秩序と外交』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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