カルチュラル・スタディ-ズ入門 (ちくま新書 261)

  • 筑摩書房
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480058614

感想・レビュー・書評

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  • ■文化という概念をメディア、あるいはそれを所有する権力と結びつけて考えることでその文化に携わるものと受容する者の関係が見えてくる。

    ■文化は時に権力によってコード化され、操作可能なものとして大衆へと伝わるが一方的な伝わり方をするわけではない。文化の受け手は発信されたコードを自由に解釈することができる。これが脱コード化の過程であり、解釈次第では新たな抵抗の文化を生むこともあり、一概に文化が権力に属すとは言えない。

    ■そうゆうことを筆者は言いたいのだと思う。他はカルチュラルスタディーズの過去と未来またその意義について詳しく述べられている。非常にわかりやすい文章で入門と表されていることに納得できる良書。ただ、読んでなおカルチュラルスタディーズの必要性には疑問点が残る。

  • [ 内容 ]
    日常生活の問題を研究対象とするカルチュラル・スタディーズは、理論と実践をつなぐ運動である。
    サブカルチャー、メディア、ジェンダー、エスニシティ…などの研究を通じてカルチュラル・スタディーズが目指しているものは何か。
    体制的なものと反体制的なもの、権威の中心と外側、といった二項対立を突き崩しながら文化と政治の関係を考える、最も新しい理論/実践の運動を始めるための入門書。

    [ 目次 ]
    第1章 カルチュラル・スタディーズとは何か(イギリスにおける前史;フランクフルト学脈とカルチュラル・スタディーズ;構造主義と記号論;バーミンガム現代文化研究センターとサッチャリズムの時代 ほか)
    第2章 何を扱っているのか(メディアを研究すること;サブカルチャー論;カルチャル・スタディーズのフェミニズム;人種主義・本質主義・警察的管理 ほか)
    第3章 カルチュラル・スタディーズの現在(日本におけるカルチュラル・スタディーズ;都市研究と空間論的転回)

    [ POP ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • カルチュラル・スタディーズとは何なのか。カルチュラル・スタディーズが形成される過程が特に参考になった。現代思想とのかかわりが少しわかった。

  • 2007/05/02 購入
    2007/05/09 読了 ★★★
    2010/01/15 読了

  • 現代思想とかちょっと知ってると読みやすい。

  • 11月30日購入。

  • 読み中。もしかしてコレかもしれない!と思って儚い期待を寄せている所です。

  • 第一章のイギリスにおける前史から、構造主義と記号論で、投げ出しちゃったらマジ勿体無い!!!CCCSとサッチャリズムの絡みから面白くなっていくんだから!!!
    かなりの要素が詰まっていて、お腹いっぱいになること間違いなし。多くの研究者に触れられていて、1度で消化するのは難しい。カルチュラル・スタディーズってなんなんだろー?って漠然と思ってる人は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?これ読んだら、ますます分からなくなるかもしれない。一言で説明され得ないのが、カルチュラル・スタディーズなのです!p11「カルチュラル・スタディーズは言説による社会的連帯を形成しようとする。・・・日常生活そのものがテクストとして構成され、再文脈化されるのである。」とかね。
    最後の方で、2人の著者がどのようにしてカルチュラル・スタディーズに出会ったのかに関しても触れられている部分があるのだけど、そこを読むとなんとなく2人のことが好きになります。

  • 頭が悪くてごめんなさい。
    入門ですら、10%くらいしかわかりません。
    入門の入門を作ってください。

    スチュワート・ホールの「コード化/脱コード化」の話はなんで知らなかったんだろ?
    と猛烈に反省してます。
    とりあえず、グラムシのヘゲモニーの理論とマルクスの本はしっかり勉強しないと、としみじみ。

  • <貰い手が決まりました>
    本を買っていただいたご希望の方に差し上げます。

    その名のとおり入門書です。欧米のカルチュラルスタディーの歴史や、どのようなものを論じるか書かれています。

    状態は書き込み線、折り目があります。

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著者プロフィール

1962年生まれ。批評家、和光大学教授。専攻は、社会思想史、文化研究、メディア論。主な著書に、『増補版 アーバン・トライバル・スタディーズ』(月曜社、2017年)、『四つのエコロジー:フェリックス・ガタリの思考』(河出書房新社、2016)、『荒野のおおかみ:押井守論』(青弓社、2016年)、『思想の不良たち:1950年代 もう一つの精神史』(岩波書店、2013)、『思想家の自伝を読む』(平凡社新書、2010年)など。

「2024年 『[決定版]四つのエコロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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