デモクラシーの論じ方―論争の政治 (ちくま新書)

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著者 : 杉田敦
  • 筑摩書房 (2001年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480058942

デモクラシーの論じ方―論争の政治 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 2人の人物の対話形式で、民主主義をめぐるさまざまなテーマを取り上げた本です。民主主義にまつわる問題を知るための、優れた入門書です。

    基本的には民主主義の本質が問題となっているものの、アクチュアルな問題を念頭に置きながら議論が進められているようで、思想史的な側面に関してはあまり詳しく扱われていません。この点に関しては、一般的な政治思想史の教科書で知識を補う必要があるように思います。

  • 杉田敦氏の単著を読むのはこれで2冊目ですが、本書は1冊目に読んだ「政治的思考」と異なり主張が分かりづらく、不満が残りました。私は前述の本を先に読んでいましたので、著者の主張を汲み取る事が出来ましたが、この本だけであったならば、なかなか難しいだろうと感じました。あとがきを読む限りでは、そもそも著者の主張を述べる事が主目的ではないのかも知れませんが。
    本書は、異なるデモクラシー観を持つAとBの二人が、デモクラシーを取り巻く様々な論点について、論争しているという設定で進行しています。なので、会話の文章になっているのですが、論点が多岐に渡っているので、前提知識がなければ読みづらいのではないかと思います。読み方としては、読者がAかBのどちらかの主張に賛成しながら考えを深めるというよりも、二人の論争をきっかけとしてデモクラシーを取り巻く諸問題について、自分自身で考えるという形になりましょうか。架空の人物とはいえ、二つの立場からの論戦が見れるのは面白い部分もありますが、読みづらさも相まって少々辟易としました。しかし、この辟易とした感情を抱きながらも、話し合いする事に意味・価値・必要性を見出す事もデモクラシーの要件なのでしょうね。あとがきにもその様な著者の狙いが書いてあります。
    試みとしては面白い著書でしたが、著者の主張や意見が読みたいという人にはオススメできません。その点では、タイトル買いには注意が必要ですね。もし、興味のある方は、まずプロローグとあとがきから読む事をオススメします。本書で繰り広げられる論争が、不毛な議論にも思えるときがありますが、この議論を不毛と思わずに耐え抜き、自分の意見を闘わせて育て、積み重ねる事が、デモクラシーの要件なのでしょうね。その様な臨場感を求める方は一読してみてはいかがでしょうか。著者の杉田氏の主張が知りたいという方は、こちらよりも『政治的思考』(岩波新書)をオススメします。

  • 多様なデモクラシーをめぐる論点について対話形式で書かれた本。
    対話しているので、非常にわかりやすく読める。
    対話する人もリベラルな人とコンサバな人が対置されて議論が進んでいくので、どっちの人はこう考えるのか、ということも理解しながら読める。

    論点の深掘りや分析を行う本ではないとので、論点が発散する印象ではあるが、著者があとがきにも発話の契機にしてほしい、みたいなことを述べていたので、入門的な位置付けで読めばいい気がした。

  • テレビでヨーロッパを旅する芸能人が出会ったある老婆が「まだ未熟な民主主義を私たちは見守らなければならない」という言葉が非常に印象的だった
    民主主義が当たり前のように思っているが、そもそも民主主義とは何か。多数決で決めていくならば「未熟」と表現するのはおかしい。
    そこで民主主義とは何かを知るために、この著書をとった

    対話形式なので非常に読みやすい
    内容は深くなく、次々に話題が飛んでいくので十分な理解はできないが、民主主義というものがそんな単純ではないことはわかってくる。今まで意識してなかったのは、自分が知らず知らず「多数派」にいるからだろう
    国民とは何か。現在の政治システムは本当に民主主義なのか。議論に参加せずして民主主義の実現は本当に出来るのか(全て丸投げ)。日本国民と呼びかけながら、自分の意志で日本に来ていない人々を除外した日本憲法(戦後、日本国籍はく奪)。
    非常に興味深いが、この本では議論はされるが結論は出されていない。だが、今後学んでいく上でのきっかけとしては十分すぎる内容だろう

  • デモクラシーについての対話形式の本。ただ選挙に参加するのではなく、「デモクラシーとはなんぞや」という本質を学ぶための入門書になる本。
    2001年に出版のため、ネットデモクラシーはその当時より発達しているが、それ以外はあまり変わらずだし、憲法、原発、沖縄と今でも議論の俎上に乗せられる問題があげられている。
    デモクラシーは制度ではなく、不断な努力を要するものであることがよくわかるし、その考え方は政治だけでなく多様な局面で使える考え方であると思う。
    丸山眞男は「民主主義は制度ではなく、永久革命である」と断じたが、この本を読めばその意味がよくわかる。

  • 記述としては会話調で読みやすい。しかし一方で、内容としては高度で難解な箇所もあり、政治学の基本概念を押さえてから読むのが良いだろう。

  • 多数決型デモクラシーv.s.コンセンサス型デモクラシーの対話形式。
    時折話題が飛ぶこともあるが、政治学におけるそれぞれの立場の見解がわかりやすく示されており、頭の整理の助けになった。
    どちらが正解だと結論づけられてはいないため、中立な視点からデモクラシーを考えるための入門書となる。

  • [配架場所]2F展示 [請求記号]080/C-7 [資料番号]2002108048、2002100939、2002101425、2002101426、2010101911、2010101912

  • 対話形式で論が進められているため内容があまり深くないのでデモクラシーに関しての入門書は他をあたった方が良い。


    オススメ度(1~10): 3 前知識:不要 読みやすさ:◎
    総ページ数:190p

    第一章 制度とデモクラシー
     第二章 安定性とデモクラシー
     第三章 国民とデモクラシー
     第四章 公共性とデモクラシー
     第五章 代表とデモクラシー
     第六章 討論とデモクラシー
     第七章 憲法とデモクラシー
     第八章 重層性とデモクラシー

  • 民主主義についてAとBの対話形式で考えていく本。普段何気なく使っている民主主義という言葉の意味について考えさせられた。しかし、筆者の主張が曖昧だったのが残念だった。

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