情報の目利きになる!: メディア・リテラシーを高めるQ&A (ちくま新書 365)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480059659

作品紹介・あらすじ

メディア・リテラシーとは端的に言って、「情報の目利き」になることだ。「目利き」になることで私たちは、簡単には騙されなくなる。仕事であれ音楽であれ建築であれファッションであれ、騙されずに最後まで愉しむためには、このリテラシーが欠かせない。では、どのようにして身につけるのか?本書では、「情報の目利き」たる著者が、自らの実践に基づき、その技法をQ&A形式で分かりやすく伝授。現代人必読の一冊だ。

感想・レビュー・書評

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  • 著者のパーソナリティに触れた事のない者にとっては、何となく傲慢に感じる部分や、力試しに喧嘩を売らなくても良いんじゃない?と思わざるを得ないところが所々あります。

    とは言え、ここまで自身の仕事に対する誇りとプライドを持っている方ってのはある意味羨ましい。

  • メディア・リテラシーを身につけるとは、情報の「目利き」になることだと著者は述べています。本書は、そのための技法をQ&A方式で解説しています。

    情報に接したときに「「考え」が空回りするか、それとも使える結論が引き出せるかの違いは、ただ一つ、有効な新しい仮説が建てられるかどうかにかかっている」と著者は述べていますが、本書におけるメディア・リテラシーの本質はこのことだといってよいでしょう。ただ、メディア・リテラシーの本質規定と、著者の体験談とのあいだをつなぐ具体的な仕事術のようなことは書かれていないので、ハウツーものを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。

    「アカデミズムの地道な手法を迅速にギアチェンジして活用しつつ、ジャーナリズムの世界で濃く書いてゆく」という手法は、優れたジャーナリストの仕事というものをうまくいい当てているように思います。情報収集に関して著者が手本にしている先達の一人である立花隆の、とくに自然科学に関する啓蒙的な仕事は、まさにそのような手法の優れた見本といえるかもしれません。

  • Q&Aスタイルで読み易い。
    著者の考えがはっきりと示されている。

  • 古本屋へ

  • 私が大学生なら、絶対に受講したい教科の一つがメディア・リテラシー。
    “偏った情報に接したとき、それが偏った情報であることを見抜けるようになる。
    騙されない。少なくとも、修復不可能な騙され方をしない。
    できるだけ自分を、あるいは自分たちを客観的に見ることができるようになる。”

    本を速く読めるようになると、それだけ量を読める。
    必要な本を速く読めるようにするには、一気に読めるひと塊の量を増やせばいいんですって。
    確かに私も4~5行くらいをひといき(のつもり)で読んでいます。
    だから先日の吉本隆明の本を読んでいて、混乱したのですね。
    5行後に同じこと言っているから、同じところを読んだのかと思っちゃった。

    “「書く」ということと「考える」ということは、ほとんど重なっていると言ってもいいくらいだからです。そして、「書く」前に「調べる」ということは「考える」ための礼儀のようなものです。”
    なるほど。確かに。

    “ドキュメントライターというのは、時代を記録していく者たちのことです。このドキュメントライターには、大まかに言って2種類あります。役人(官僚)と記者です。公文書ライターが役人で、それを踏まえつつも「民間」の領域をジャーナリストが担当しているわけですね。”
    そうなのよ!最近ニュースを見て腹立たしいのは!
    公務員が作る文書ってのは、すべて記録なの。残してあって当たり前なの。
    記録を残せない人は、仕事ができない人かしてない人。
    電話で話したことだって、何月何日誰と話したってメモを残して共有する。
    共有しなかったら、仕事が滞るでしょ!

    ・自分のサイトをもつ
    ・「問題」を抱え続ける
    ・ニュースにどう反応するか
    ・科学的センスを磨く
    ・感想を企画書に変える
    など、メディア・リテラシーをもつための方法や、情報収集法や読書論など、読みどころ満載でした。

    “個人サイトは、一言でいえば常に更新される巨大な「名刺」”だそうです。

  • 著者のノウハウを惜しげ無く開示してある。
    個人的に非常に興味のあった読書やメタ認知についての内容に満足。

  •  ガッキー氏のノウハウ本を、知的ストレッチに続いて読む。目利きになるというか、結局はあるていどの投資をして、目利きなるという視点で読書し、今思っている数倍の量の経験が今後いりそうだ、ということが判明。これは長い道のりか、というと実はそうでもないかも、と思えた点が本書を読んで良かったことか。

  • 上から目線の話が長く、読むのにつかれた。。。最終話(第20話)「究極の読書論」。読書は「取材」の一種である。取材はおのれを知る仕事。書物との闘いとは、付箋紙を使い、思いついたことを欄外に書き込み、矛盾点をあばく。つまり、自分の土俵で本を読むこと(仮説力)。多読により向上するのは「評価力」。

  • 速読法とか、旅の意味とか、いろいろとためになる部分はある。
    視点が新鮮であるのもいい。
    何より著者が、特にインプットに関してものすごく努力がしていることがうかがえる。
    ただ全編を通して皮肉や自慢がうざったい。
    途中で読むのをやめようかと思ったほどに。

  • 日垣先生がキラキラ輝いていた頃の新書。

    輝いていたといっても、月100冊読書とかホンマカイナと思ってはいたが(読み返したらこの本では週30冊だったよ!)。

    読んだ当時は内容はまあまともでそこそこ面白かったと記憶する。だが、『敢闘言』でEMを絶賛してた人が「科学的センスを磨く」とか書いてるのには苦笑。

    今の大先生がどのような状態にあるのかはtogetterで検索すると分かる。

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著者プロフィール

1958年、長野県に生まれる。東北大学法学部卒業後、販売、配送、書籍の編集、コピーライターを経て87年より作家・ジャーナリスト。著書には、『そして殺人者は野に放たれる』(新潮文庫、新潮ドキュメント賞受賞)、『世間のウソ』(新潮新書)、『ラクをしないと成果は出ない』(だいわ文庫)、『情報への作法』(講談社+α文庫)など多数。

「2011年 『つながる読書術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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