子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)

  • 291人登録
  • 3.50評価
    • (16)
    • (36)
    • (51)
    • (4)
    • (4)
  • 45レビュー
著者 : 赤川学
  • 筑摩書房 (2004年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062116

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 少子化問題について、ひらきなおりか?
    著者の明確な主張が、いまいちよく分からなかった。
    「性への自由」と「性からの自由」とは。
    結論、少子化問題への解決策などない。子供を生む、生まないは、選択の自由がある。しかし、少子化に伴い、デメリットとなるのは、年金問題が挙げられる。老人=もらえない。若者≒負担増。産む女性からすれば、機会費用の減少(性差別ともからむが)。また、何をもって、少子化とするか、データの取り方、使い方にも疑問が残る。重回帰分析?よく分からず。原因の無いところに結果も無い。

  • 名著!!

    新書でここまで説得力のある
    本に出会ったのは久しぶり。

    リサーチリテラシーの観点から、
    「男女共同参画が進めば、出生率は上がる」
    という欺瞞を見事に暴いている。

    フェミニズムについても言及しており、

    『「性からの自由」と「性への自由」は等価であることが理想である』

    は至玉の名言。
    その他にも

    ・男女共同参画と出生率回復の理念的欺瞞
    ・特定ライフスタイルへの政府の偏った支援
    ・子育てフリーライダー論
    ・保育・育児支援政策の欺瞞と偏り
    ・アファーマティブアクションの矛盾
    ・「無限という病」=アノミー論
    ・「産みたくても産めない」の嘘とメカニズム

    etc...興味深い考察が目白押し。
    統計の解説部分は文系にはちょっとしんどいけど、
    そこさえ飛ばし読みすれば文章も明確で◎。


    少子化を是と捉える筆者の哲学にはそもそも異論があるが、
    それを差し引いてもほぼ満点を差し上げたい。

    女性の社会進出、高学歴化、晩婚化が進めば
    子どもは減り少子化は加速する。

    女性を犠牲にするか、時計の針を100年戻すか、
    少子化を受け止めて新しい世界を築くのか。

    近代社会の明日はどっちだ。

  •   男女共同参画社会が出生率を上げると言われている。そんなことはないと少子化問題の専門外ながらセクシュアリティの社会学者が少子化問題の根本について爆弾を投げかける。

     社会調査の結果をはデータの扱い方や解釈の仕方で色んな見方ができてしまう。作者は公表されている素データから違う考察を見出してみせる。
     男女共同参画は出生率上昇の為にやることではない。子どもを産むかどうかは個人個人の意思で決めることであって出生率を上げること自体目的とすべきではないと作者は訴える。
     全くもってその通り。変えるべきは出生率ではなくて出生率が上がらないと成り立たないシステムの方であるべきだ。

     真っ当な理論に加え文体が痛快。作者の他の本も読んでみたくなる。
     

  • 100222

  • この本を読んで、改めて、少子化対策がことごとくうまくいっていないのは、「各対策にそもそも効果がない」、あるいは「前提が間違っている」という思いを強くしました。

    少子化は、ある意味、自然な流れなので、それを前提にした社会設計には大賛成です。
    もちろん、男女平等の実現は大前提。

    以前読んだ、『昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』や『デフレの正体』の内容とも合致しており、非常に納得できる内容でした。

    「誰が正しいか」ではなく「何が正しいか」という視点の大切さを改めて感じた、という意味でも有意義な本でした。

  • 再読。

    「男には、負けるとわかっていても戦わなければならない時がある」♪宇宙の海は~俺の~・・・。

    少子化を卒論のテーマに選んだ学生が集めた資料を見て

    ???と思い

    自分で精査してみると

    「なんじゃ、こりゃ!」

    となった著者には世に訴えなければならないことがある。

    たとえ

    同業者のお歴々にケチを付けることになったり

    (著者は発表当時30代後半の助教授)

    フェミニストからの感情的な攻撃が予想されても・・・。



    まぁ、タイトルの過激さに比べると

    内容は、若干腰が引けてたり

    とぼけたユーモアがまぶしてあったりするが

    (『刑事コロンボ』みたいな戦略だネ)



    既婚だとか未婚だとか

    子が有るとか無いとか

    ライフスタイルの多様性に寛容でない日本に

    警鐘を鳴らすのがテーマだろう。

    おじさんも

    今読んでも「さすがに内容が古いなぁ」

    と思えない日本の有り様に

    「怖~い」と思う一人だ。



    と言うわけで

    「自由の旗の下に戦うのだ!」

    と言うほどでもないけど

    無関心ではいけないよなぁ

    たとえ

    フェミニストから

    「空気読め、ばか!」

    とののしられても (^_^;)

  • リサーチリテラシーを軸に、子供が減るということの本当に意味するところを問い直す。決して少子化を積極的に推進しようとしている訳ではなく、あくまで少子化の意味するところって、本当に世間一般に言われているようなものなのですか?ってことを、真摯に再考している内容。

  • 再読。
    一つ一つの主張にしっかりとデータをつけ、実名を挙げて反論する論の進め方は、やはり説得力があるし痛快。
    ただ、今って著者の予想とはちょっと違って、ゆるやかに少子化は解消してきてるよね。
    これをどう考えるべきか。「パート2」をぜひ執筆してほしいなあ。

  • 読了。

  •  少子化はたしかに問題であるかもしれない。しかし、出生率を回復させるための方策は、コストに見合わない結果しか残していない。それよりも、少子化は不可避の条件として、それを織り込んだ社会制度決定をするべきだ。
     という主旨を、衝撃的な裏付けをもって主張するのがこの本。いままでのデータ分析・およびそれに基づく政策の問題点を鋭く追求している。

     仕事と子育てのトレードオフを解決できれば子供は増えるか? 子育て支援をすれば子供は増えるか? 本書はこういった「少子化対策」について説得力ある考察をしている。のみならず、少子化によって起こりうるデメリットに対してもがんばって答えようとしている。

     統計の扱いなどに納得できる説得力があると同時に、読み物としても著者の思い入れやルサンチマンが強く表明されていて読み応えがある。読んで楽しい好著。

全45件中 1 - 10件を表示

赤川学の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
デュルケーム
三島 由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)の作品紹介

少子化が進んでいる。このままでは日本が危ない。そう危ぶむ声もある。これに対し、仕事と子育ての両立支援などを行い、男女共同参画社会を実現させれば少子化は止まる、と主張する人たちがいる。本書は、こうした主張には根拠がないことを、実証的なデータを用いて示してゆく。都市化が進む現代にあって少子化は止めようがなく、これを前提とした公平で自由な社会を目指すべきだと主張する本書は、小子化がもたらす問題を考える上で示唆に富む一冊である。

子どもが減って何が悪いか! (ちくま新書)のKindle版

ツイートする