学校評価―情報共有のデザインとツール

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480062178

作品紹介・あらすじ

評価が大事だということは分かるが、正直言って、される方もする方も、少々、しんどい。それが多くの人の本音かもしれない。それでも、本書は、「評価」を前面に出すことにした。そのことで、これまでの日本の教育システムのあいまいな部分や甘い部分を、いったん振り出しに戻してみる。その上で、学校評価を学校・生徒・保護者・地域コミュニティのあいだの情報共有プロセスとして捉え、そのデザインと具体的な実践ツールを提示する。教育改革・学校改革にたしかな羅針盤を提供する、これまでにない一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 学校評価と聞くと脊髄反射的に「序列化が起こる」といった批判がおこる。そこでの思考停止を打開する本であった。実践例を紹介しながら学校評価における諸概念を説明しているのでイメージがつかみやすい。
    学校の問題をコミュニティのものと捉え、コミュニティ・ソリューションによる問題解決をはかるために有効なツールの活用法が順を追って詳細に記されている。

    「開かれた学校」の名のものとに学校評議員制度が中途半端に現場の混乱を招いている実情があるのでぜひともうまく結果が残ってほしい。
    まず現場になかなか余裕がないってのはなんとかならんのだろうか?
    本書にも批判があったが、トップダウンで制度の導入だけあって、その結果がフォローアップされずやりっぱなしってのはやっぱ単に教育に予算が回ってないんだろなと思ってしまう。徒に雑務だけが増える現状が変わってほしい。
    イギリスの例をみても、統一テストの結果を公開して実質序列化が起こったとしても、きちんとそれをフォローするための手厚い支援策があるってのは心強い。
    約10年前の話なので現在の結果が気になるところである。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:374||K
    資料ID:95080092

  • 2005年の学校評価論であり、現実には実際に導入されている。

    地域の中の(代表としての)学校として捉えて、アメリカやイギリスの学校評価の紹介しつつ、客観的な評価規準としての統一テストのメリット・デメリット、評価システムが構築案が紹介されている。

    学校評価が全てを解決するわけではないが、1つの方法としては有効かも知れない。

  • 将来、校長先生になりたい人にはオススメします。

    学部生レベルにはちょっと難しいかも。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授、明治大学特任講師。
1971年慶應義塾大学工学部卒業、1975年スタンフォード大学Ph.D.。ウィスコンシン大学コンピュータサイエンス学科準教授、一橋大学商学部教授等を経て、1994年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、2007年同政策・メディア研究科委員長。2016年より慶應義塾大学名誉教授。専門は、ネットワーク論・コミュニティ論・ソーシャルイノベーション。
主な著作に、『ボランティア もうひとつの情報社会』岩波新書、1992;『空飛ぶフランスパン』筑摩書房、1989;『日本で「一番いい」学校 ―― 地域連携のイノベーション』岩波書店、2008;『コミュニティのちから ―― “遠慮がちな”ソーシャル・キャピタルの発見』慶應義塾大学出版会、2010(共著)ほか。

「2016年 『スポーツのちから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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