- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480063359
作品紹介・あらすじ
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を見て、多くの中高年と、なぜか二十代の若者までが、「あの頃はよかった」と涙を流した。昭和三十年代を黄金期とする言説がある。あの頃は、日本が一番輝いていた、貧しかったが夢と希望のある時代だったという。だが、本当にそうだったのだろうか?昭和三十三年は、ただ懐かしむだけの年ではない。あの年の事象を今日と重ね合わせることで、これからの日本が見えてくる。
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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11/02/18 「昔はよかった症候群」「未来心配性」の克服がカギと 著者は言う。
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映画『ALWAYSー3丁目の夕日』にいたく感動した私はどうやらありきたりな日本人なようです。
日本人の“昔はよかった”病に喝!!
昭和30年代に生きてなかったくせになぜか懐かしく思ったり、「いいなぁ」と思ってしまったりしていた自分の気持ちがいかに幻想であったかを教えてくれました。
日本は昔も悪かった!
そして日本は今も悪くないのだ!
データを交えてわかりやすく解説してあります。
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「昔は良かった・・・」は全人類の共通認識ではなかったのか?
感傷的な日本人の特徴、ある種の贅沢病なのか?
日本人は過去の歴史に対してロマンティック、英・中国等は冷静。
「昔は良かった」症候群(過去を美化したがる)である日本人は自らの民族性に鈍感であり周辺国との認識のズレ等もそこに端を発する。と言う指摘は何となく頷ける。
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“昭和30年代なんてちっとも良い時代じゃなかった” ってことを細かく拾って調べてくれている本.昭和33年の時点で,まだ日露戦争の債務が残ってたというのは驚きだし,他にも当時の世相不安を示す興味深いデータが多数挙げられている.但し序章と終章の主張は非常に頂けない.「当時の日本人は,この直後に達成される高度経済成長を予測出来ず下算し,強い先行き不安に囚われていた.現代の日本も強い先行き不安に囚われているがそれは単なる未来心配症である」と主張しているに等しいからだ.