- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480063403
作品紹介・あらすじ
アセアン諸国と日本・中国・韓国を含む十三カ国を軸に、一歩一歩アジアにおける地域統合への道のりがつけられようとしている。通商金融分野を皮切りに、域内経済統合への動きがすでに加速されはじめているが、さらに軍事安全保障や環境・農業・エネルギーなど、さまざまな分野における相互協力への動きがどんなシナリオを描き、アジア共通文化と交差しながら地域統合の実現へと実を結ぶのか。アジア諸国への最新の調査・取材を踏まえて、歴史のひだに分け入り、日本再生の条件と東アジア共同体構築への道を指し示す注目の一冊。
感想・レビュー・書評
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東アジア共同体は改めて必要だと感じた!
その構成には大きな壁がある…
それを取り払うにはどうすればいいのか考えなければならない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
▼「東アジア共同体」という言葉自体は、日本においてもだいぶ市民権を得て来た印象を受ける。しかし、何を目指し、どのように形作るかがハッキリとせず、その具現化への動きは鈍い。
▼地域共同体と言えば、第一にEUが思い出されるだろう。その出発となった仏・独によるECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)の設立は、海洋資源採掘とその運営に関わる日中、ないし日韓の協力の可能性を示唆する(もっとも、資源に関する対立、紛争とはならないだろう点、私たちの置かれた環境は異なると言えるが)。
▼だが、東アジアにおいては「文化の共通性」という面で障壁があろうとも指摘されている。しかしながら、機能面(例えば、経済や金融分野)に関しては一定の協調が既に見られつつある(東南アジアが中心となっているASEANしかり、日本政府や韓国政府が推進するFTAしかり)。
▼日本にとっては、東北アジアでの平和構築が安全保障の問題に直結する。それだけに、日米関係に更に磨きをかけていくのか、あるいは「東アジア共同体」創設を目指すのか、それとも武装中立国家に生まれ変わるのか……長期のビジョンをもった選択と、そのための努力が求められている。 -
[ 内容 ]
アセアン諸国と日本・中国・韓国を含む十三カ国を軸に、一歩一歩アジアにおける地域統合への道のりがつけられようとしている。
通商金融分野を皮切りに、域内経済統合への動きがすでに加速されはじめているが、さらに軍事安全保障や環境・農業・エネルギーなど、さまざまな分野における相互協力への動きがどんなシナリオを描き、アジア共通文化と交差しながら地域統合の実現へと実を結ぶのか。
アジア諸国への最新の調査・取材を踏まえて、歴史のひだに分け入り、日本再生の条件と東アジア共同体構築への道を指し示す注目の一冊。
[ 目次 ]
第1章 歴史のしじまから―EUとAUとの間で
第2章 動きはじめる東アジア―もうひとつの共同体へ
第3章 縮まる相対格差―「第二の敗戦」のあとに
第4章 情報革命の衝撃―グローバル化の第三の波
第5章 錯綜する脅威論―台頭中国と「新安全観」
第6章 東アジア安全保障レジームの道―TACとARFプロセスを超えて
第7章 共通の持続的発展へ―環境・農業・エネルギー
第8章 交差する文化―アジア的価値とは何か
終章 第三の開国―ポスト“東アジア”へ
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
東アジア共同体の理念を理解するうえではわかりやすいものだったけど、利点ばかり強調していて
肝心の問題点等があまり書かれていないところが客観性に欠けるかなと感じた。 -
経済的な話が中心でした。
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日中の角逐など脇に置いて、もっと大局的な立場から、アセアンを中心に東アジア共同体を作っていこうという提言? 詳しくは<a href="http://d.hatena.ne.jp/rockfield/20070222/1172282876">こっち</a>に書いてあります。