自己プレゼンの文章術 (ちくま新書 644)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 135
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063496

感想・レビュー・書評

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  • 第一章 そこに読み手がいる<br>
    第二章 内容が決め手になる<br>
    第三章 書き方が問題になる<br>
    第四章 事前に打つ手がある<br>
    <br>
     ハウツー本のようなタイトルだが、中身はうっとうしいほどに懇切丁寧だ。

     「はじめに」で書かれている前書きには納得。たしかに中学・高校生の頃は、周りに「何を書いていいのかわからない」とか「どういう風に書いていいのかわからない」といって、文章の書き方についてよくわかっていない者が多かった。そういう意味では、このような類の本を国語の授業などで積極的に取り入れるべきではないだろうか。そうでなくても、せめて国語の先生だけは読んだほうがいい。自分の経験上、文章の読める先生というのはそれほど少なくなかったが、本当に文章の書ける国語の先生が多かったとは思えない。<br>
    <br>
     p.29 すべての文章には読み手がいる。<br>
    <br>
     第一章は、この一文に収束されている。あくまで、読み手あってこその文章。そのためのテクニック、コツは書かれていないが、共感力の必要性を謳っている。<br>
    <br>
     第二〜四章では、具体的に文例を挙げつつ、ちょっとしたコツを紹介しているが、例の数が多すぎる。具体例の数で読み手の理解力のカバーを考えているのだろうか。それならこの本の対象年齢は、やはり10代の人たちだと推測される。どうやらこの本は大学の授業をまとめたものであるらしい。<br>
     自己表現文を書くテクニック云々については特に批判がない。むしろ、就活を控える人たちは読んでおいて損はない本だといえる。

著者プロフィール

昭和10年大阪市生まれ。小学校3年生のとき、戦時疎開で徳島へ。徳島県立名西高等学校を経て、東京大学文学部美学美術史学科卒業。20代後半、博報堂を退社し、東大新聞研究所研究生に。リクルート創業期の仕事を手伝い、昭和38年、会社設立と同時に入社。社員番号4。編集部長、制作本部長、専務取締役などを経て、平成9年退職。リタイア後は、お茶の水女子大学でメディア論、東京経済大学で文章作法などの講師を数年間つとめた。
著書に『スペシャリスト時代』(実業之日本社)、『広告マンの世界』(天野祐吉氏との共著)、『仕事を活かすセンス』(以上、東洋経済新報社)、『昇進術入門』(文藝春秋)、『頭の散歩』(産業能率大学出版部)、『クリエイティブ志願』(青英舎、後にちくま文庫)、『朝の独学』(筑摩書房)、『ネクタイのほどき方』(同)、『自己プレゼンの文章術』(ちくま新書)、『青空は片思い』(書肆アルス)、『老童雑記』(同)など。歌集に『寝しなの歌』、『帰りしなの歌』、『須臾の残響』(同)。

「2023年 『新版どこ行っきょん 短歌おまけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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