現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)

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著者 : 岩田正美
  • 筑摩書房 (2007年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063625

現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 請求記号 368.2/Iw

    「貧困」と「格差」との違いからはじまり、「貧困」の定義と実態把握の困難さを説明しているところなど、貧困という言葉の認識から改めて考えさせられるところがあります。

    貧困を乗合バスとして捉え、そのバスに乗ったまま降りられない人、そのバスの周りから離れられず、乗ったり降りたりを繰り返す人。そしてこの乗合バスに引き寄せられてしまう原因の分析を読むと、貧困は全く他人事ではないことに気づかされます。

  • 貧困問題が昨今になって注目されだしたのは、中流階級が下層へと下がっていくことで起きつつある格差の拡大に伴ってのことだ。しかし、貧困は格差とは関係なしに存在するところには存在していた。高度経済成長期の日本は国全体が裕福であれば貧困も自然となくなると考えていたようだが、実際は目をそらされていただけだ。
    こういった貧困の問題は自分のことと重なるので読んでて絶望的な気分になる。
    持つものはさらに恵まれて、持たざるものはさらに奪われる。

  • 2007年刊行。著者は日本女子大学教授。湯浅誠「反貧困」にも繋がるフレーズもあり、貧困問題の全体像を掴まえるには適している。格差社会、ワーキングプア、パラサイトシングルというようにバラバラに論じられていた貧困問題を全体的に整理した嚆矢とも言うべき書と思われる。特に貧困概念の整理は丁寧で、OECD採用にかかる「相対的貧困」の意味を知るには適切な書。加えて、疾病、特に生活習慣病と貧困の関係を指摘している点は注目すべきか。

  • 貧困とはなんだろうという点がまず重要です。貧困は、社会的に「あってはならない状態」であるとし、価値判断を含むもの、そして、社会的に解決しなければならないものとしています。
    その貧困の例として、ワーキングプア、ホームレス、シングルマザー、生活保護を挙げ、その要因を分析しています。
    最も興味深かったのは、貧困のバスの比喩で、貧困のバスには「常連さん」がたくさんいて、貧困層が特定の層に固定化されているということ。現代のわが国の福祉国家の政策が貧困層の固定化をもたらしているというのです。
    では、改革案はというと、終章で説明されているのですが、こちらは新書レベルということで、定性的な説明であまり参考にはならなかった。

  • データに基づいた分析、今後なすべき策がわかりやすく論じられており、勉強になった。

  • 国内の統計情報から貧困にまつわる数字に着目し、社会の傾向を読み取っていく一冊。ひとくちに「貧困」といっても大きく2つ、一時的なものか定常的なものかという分類とその中にいくつものパターンがあること、貧困に陥らないための抵抗力として最も効果を持つものが「家族」であることなどが数字の裏付けとともに確認でき、納得感のある一冊でした。自分の身は自分で守るだけでなく、家族ね、そろそろ考えないとね、とか。

  • 何年かぶりに開いてみた。「貧困問題ブーム」があった頃に書かれた本で、「貧困は増えてるのか、減ってるのか」といった単純な議論の前提として、「貧困とはなにか」「どのように定義して、計測できるのか」という地味な話が書かれている。

    その前提の部分はともかく、途中からは調査結果や法律についての話が筋となっているので、少し古いと言えば古い。けれども、基本的な内容としては劇的に変わったということもない(つまり、貧困問題ブームの頃からさして改善しているとは言えない。というかたぶん悪化してる)ので、貧困問題を巡る基本的な考え方をしるためには参考にはなる。

    (141209 再読時)

  • ホームレスや生活保護受給者へのフィールドワークは頭がさがるが保証人になってくれと求められると遠回しに断るしかない。せつない。

  • 貧困問題は昔から存在していた。
    むしろ顕在化し、さらに悪化している事に問題の本質がある

  • 読了。

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現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)の作品紹介

格差社会の果てにワーキングプアや生活保護世帯が急増中、と言われる。しかし本当にそうか?バブルの時代にも貧困問題はあった。ただそれを、この国は「ない」ことにしてきたのだ。そもそも、貧困をめぐる多様な議論が存在することも、あまり知られていない。貧困問題をどう捉えるか、その実態はどうなっているのか。ある特定の人たちばかりが貧困に苦しみ、そこから抜け出せずにいる現状を明らかにし、その処方箋を示す。

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