努力論 (ちくま新書)

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著者 : 斎藤兆史
  • 筑摩書房 (2007年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480063717

努力論 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 一言で言うと、偉人の言葉や行動の平均値を取った助言がまとめられた本。素直に幸田露伴の努力論が読みたくなった。

  • 根性とかそっち系、確かに最近は消えているとは思うけど、あんまりこれだっていうのはなかったかな。修行しろと、なんか宗教的考えかたかなとも思った。まぁでも努力というか、やりたいことのためだから当たり前にやります。

  • 「まえがき」には「本書は、しばらく日本人のなかで眠っていた勤勉の遺伝子を活性化し、発言させることを目的としている」と書かれています。著者の『英語達人列伝』(中公新書)と同じく、近現代を中心に偉大な業績を達成した人物の伝記的事実を紹介しながら、目標に向かって努力することの大切さを読者に呼びかけている本です。

    新井白石や福沢諭吉の修業時代や、舛田幸三の将棋に対する人並み外れた情熱を伝えるエピソードのほか、チベット仏教を学ぶことに文字通り命を懸けた河口慧海や『大漢和辞典』の編纂に当たった諸橋轍次の不屈の生涯などが生き生きと描き出されていて、おもしろく読みました。また、著者自身が東京大学教養学部時代に薫陶を受けた小池銈という英文学者の人物像にも興味を引かれます。

  • (感想:「努力が足りない、先人達を見てみろ、もっと努力せよ」といった感じだった。そういうときもあるだろうけど、なんか暑苦しく感じる・・・。)
    現実感が持てる範囲で一番高い目標を設定することのできる人間が、少なくとも立志の段階では、最も大きな業績を上げる可能性を持っている。
    Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent perspiration.(訳:つべこべ理屈をこねず、まず汗をかけ)
    天才だ秀才だと行っても、びっくりするほど大した奴あいないから、安心しろ。
    自分はこんなに頑張っているのにどうしてだれも認めてくれないのだろうと嘆いているようでは、いつまで経ってもその先に進むことはできない。誰も認めてくれないこと自体が努力不足の何よりの証拠なのである。
    西田哲学で言うところの「純粋経験」も、自分が何かに取り組んでいることすら意識しない無我夢中の状態、主体と客体が一体となった「三味」の境地を指している。
    「いいか、君たち、これからの人生のどこかで必ず苦難が降りかかってくる。そうしたら、『へへっ、面白くなってきやがった』と言うぐらいの気持ちで、堂々とそれに立ち向かっていきなさい。」
    自分の努力を意識しないようになってからが、本当の努力なのだ。
    私は、「結果はおのずとついて来る」という表現が好きだ。頑張ってできることには限界がある。だが、毎日毎日、地道な努力をしていれば、いつの間にか大きな結果が次々とついて来るようになる。一流の人たちは、皆それを経験的に知っていたようだ。
    死を迎えるに際し、それがいかに恐ろしかろうと、その恐怖を恐怖のままに受け入れ、ともかくも自分にはこれ以上の生き方はできなかたのだから仕方がないと納得できるような生き方をする。

  • 自称「学習マニア」(p.68)の斎藤兆史氏による日本の努力家の系譜.
    志を立て,精進し,三昧の境地に至り,艱難に突き当たりながら,成就するという努力の道のりを,主に近代日本人を題材に描いている.

    前半はどうも乗り切れない感じだったのだけど,艱難編,成就編はたいそう面白かった.特に仏典を求めてチベットに向かう河口慧海,大漢和辞典編纂の諸橋轍次の努力は凄まじく圧倒される.諸橋を支えた大修館書店書店社長の鈴木一平のエピソードも感動もの.

    それにしても,学生時代に友人と無駄話に興じた時間を 「もったいなかった」と言い切ってしまう斎藤先生はとてもストイック.私は今ああいう時間を持とうと思って持てないので,逆に貴重だったなと思ってしまう.

  • 何年か前に読んだものの再読。駒場で斎藤先生の授業を受けたことがあるが、ストイックそうな人だなあという印象を受けた。当然生徒にも要求する水準が高くて、僕は早々に脱落した(単位は来たが、英語力としては全く先生の期待する水準に満たなかった)。

    そんな先生の好むところのストイック話を集めたのがこの本。福沢諭吉や棋士の升田幸三なんかが出てくるのだが、努力できるのも才能のうちという言葉の意味がよくわかるくらいとんでもない人たちばかり。福翁自伝に「枕がないことに気づいて、そういえば今まで枕を使って寝たことがなかったことに思い至った」という話があるが、想像すればするほどわけがわからない。

    そうさせるのは個人の資質か、時代の空気か周囲の環境か。いずれにせよ、努力しても報われないかもしれないし案外報われるかもしれないという(それ自体は100%正しい)命題の前にどういう態度を取るかということが、取りも直さず生きるということなんですねー…という話。

    ところで、エピソードの終わりに「と言っても、これはこの人だからできたのであって真似すべきとは言わないが…」みたいな注意書きが大抵取ってつけた感じで書いてあって、真面目な先生らしい文章だなあと思った。

  • やる気でますよ

  • 努力する動機、方法、結果について、主に昔の努力家の例を参考に説明されています。
    努力に関する壮絶なエピソードがたくさん挙げられており、読後、自分を見直すと自分の努力のレベルの低さに情けなくなりました。

    何か大きな目標に取り組んでいる方、読んでみると良いかもしれません。

  • [ 内容 ]
    日本人の価値観の深奥に連綿と受け継がれてきた「勤勉の美徳」が危機に瀕している。
    いま起こっている問題の多くは「労せず功を得ようとする風潮」に原因がある一方、“方向違いの頑張り”から無用な挫折感に苛まれる若者も多い。
    けれど後世に名を残す偉人たちのエピソードを見れば、「努力」がけっして人を裏切らないことは明らかだ。
    高い目標をもって(立志)、修業に打ち込み(精進)、夢中で取り組む(三昧)。
    ときに大きな壁にぶつかっても(艱難)、それを乗り越えて素晴らしい業績を残す(成就)。
    本書は、道を拓いた先人から、行き詰った現代人へのエールである。

    [ 目次 ]
    第1章 立志編(志を立てるということ 人の道に適ってこその志 ほか)
    第2章 精進編(千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす 大言壮語するなら、それに見合う努力をせよ ほか)
    第3章 三昧編(偉人伝の価値 露伴の努力論 ほか)
    第4章 艱難編(苦しいときにどうするか 「忍」の一字 ほか)
    第5章 成就編(晩年の慧海 慧海が残したもの ほか)

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 自分の努力の足りなさを教えてくれる本!  

    ・一流の料理人は料理の素材や調理法を気前よく教えてくれるそうだ。素材や調理法が分かった所で、普通の人間には同じ味を出せない。素材や調理法を簡単に盗まれてしまうような技は、たいした技ではない。

    ・一般的に言って、一流の人達はおおらかで、謙虚なものである。

    ・パブロ ピカソは、立体様式で書く絵が「個性的」で「独創的」な世界観をもって生まれた天才だと思ってしまいがちだが、彼もまた徹底的な「真似」修行ののちにあのような創作様式を確立したのである。  ピカソの若き日の絵を見た事のある人ならご存知の通り、彼の作画技術の根底には卓越した写実能力がある。そしてその写実能力は、想像を絶する素描修行によって培われたものである。かれの秘書を務めたサバルテスが伝えるところによれば、ピカソが数ヶ月間下記ためた素描画で、一冬中仕事場のストーブがたけたという。その努力をせずにピカソのような名人にはなれないのである。

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