3年で辞めた若者はどこへ行ったのか: アウトサイダーの時代 (ちくま新書 708)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064141

感想・レビュー・書評

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  • 戦後の半世紀に渡って日本の企業で培われたのは、年功序列と終身雇用という2本のレールという「昭和的価値観」であったが、21世紀に入ってその両方ともが加速度的に崩壊を続けて行く。しかし、多くの会社はそんな価値観に縛られた働き方や規則・習慣を変えようとはしない。前項の『若者はなぜ3年で辞めるのか?』で若者の置かれた状況に警鐘を鳴らした著者が、既に3年で辞めてしまった若者たちの「その後」を追跡する。「若者はひたすら上司に従うべし」「女性は家庭に入ってさっさと辞めるべし」「正社員が勝ち組で、フリーターは負け組」というような昭和的価値観を捨てて、「自分のために」転職や独立・企業する若者たちを例に挙げ、時代が確実に変わりつつある事を実感させられる。確かにレールから外れたアウトサイダー的な生き方という選択肢もあるのだが、大多数の若者たちを救済するような根本的な打開策は未だ見えて来ない。

  • 転職者の話。
    面白くない。

  • 新卒で入社した会社を比較的早い段階で退職した人のその後について取材して書かれている本。転職者だけでなく独立した人についても書かれている。

    2008年の本だが城繁幸の問題意識はブレないなと感じる。具体的には以下の2点だ。
    年齢給と解雇規制
    伝統的な日本の大企業では、職能給ではなく年齢給(年功序列ともまた異なる)の給与体系である。これに解雇規制が合わさると、新卒一括採用が中心、中途採用にあたっても「ポジションに見合った能力」だけでなく「ポジションに見合った年次」であることを求めるようになる。既卒者を新卒と同じ待遇で採用することは無いく、氷河期世代のように景況に恵まれなかった世代はその後のリカバリーが難しい人の割合が高くなる。
    リベラル左派の既得権益化
    労働組合やマスメディアのようなリベラル左派が既得権益化し、自分と同類の者たちを守る形骸化した保守層になる。下の世代は既得権益層にに入るために努力し、若年貧困層が取り残される。

  • 39546

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA85188744

  • 昭和的価値観=昭和教から外れたモノをアウトサイダーと呼ぶ。

  • 図書館で借りて読了。3年ほど前の好景気の時に書かれた話。就職の超氷河期と呼ばれる今から見ると少し違和感あり。インタビューに出てくる人たちは城氏のフィルターを通過した人ばかりで、同じ系統に属しているように感じる。実際にこれがマジョリティと考えてよいのか?

  • 序盤というかほぼ全般につい、人物事例紹介だけで、著者の意見があまり感じられず全く面白くない。。
    やや、ありきたりな内容にも思えるし、・・・
    終盤あたりからようやく、就職雇用問題について、目立ってきたので面白くなり始めた。
    本書に書かれている雇用改革が進むとはとても思えないが。
    現状では、確かにおかしな点があるのはじじつだろうか

    かといって、・・・
    だがしかし、・・・

  • 就職観の変化は、意欲の低下ではなく、昭和的仕事観の希薄化。昭和的価値観に反発して辞めた若者たちのその後、平成的価値観による様々な生き方をルポ、若者が平成的価値観を育む手助けとしたい。

    昭和的価値観が「今の」常識、的にリストアップされていますが、10年近く経った今から見ると、だいぶなくなってきつつある感じです。

  • 2008念に読んだ

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