安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学 (ちくま新書)

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著者 : 中谷内一也
  • 筑摩書房 (2008年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064493

安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 安全は管理と技術で提供できるが、安心は信頼関係によってもたらされる。
    2008年初版だが、昨今の原発にまつわるさまざまな出来事が説明できてしまう。

  • 安全と安心の違いがわからないと、コンテンツ提供はできません。というか、しちゃダメです。

  • 安全と安心は、セットで使われる言葉で似ている言葉だが、似て非なるものである。人は、安全な状態だけでは安心を感じることはなく、安全を提供している人や組織を信頼できて初めて安心を感じることができるということが、具体例を挙げながら解説されている。安全、安心、信頼の関係性についてデータや事例を積み上げて書かれた良著である。

  • (大学時代に書いた書評が出てきた)

    現代の社会は高度に専門化・分業化が進んでいる。そうした社会にあって私たちは衣食住をはじめ生活におけるさまざまなものを他人に依存しながら生きていくことになる。他人に依存しながら生きていくということには必然的にリスクが伴い、そのリスクを考える際に重要なキーワードとなるのが本書のタイトルにも使われている「安心」と「安全」。

    本書では近年多発した食品偽装の問題など身近な例を挙げながら、現代の日本で暮らす私たちが「安全」であることを理解しながらも、十分に「安心」はできていないということについて、心理学的な見地から解説を試みるものである。

    「安全」と「安心」は別のものであり、「安全」であることが必ずしも「安心」につながるわけではない。例えば、食品偽装の問題では安全性が確保されても一度失われた信頼は回復しづらかったり、食品偽装に関する問題が繰り返し起こったことで安全性に問題のない件に関しても人は経験化された知識から安心できないと判断したりということが起こる。

    人の「安心」や「信頼」といった感情がどのような仕組みで成り立っているのかが分かりやすく解説されている。本書の中で筆者も言っていたが、リスク管理に携わる人だけでなく、行政・政治に関わる人にも多く考えてもらいたいと思える本であった。

  • 安全と安心について、そして安心の分析。
    論理的によく理解できます。
    後半になってくると学問的な文章になってきて、
    少し集中力が切れました。

    安全は安心の重要な要素のひとつ

    ■リスク管理の源は不安
    安心した(安心・危険を意識しない)ところにリスクが発生する

    ■自分の経験からパターンで認識する
    『世の中はフェアにできている」と考えたがる
    →被害者は特殊な人で普通の人は大丈夫
    犠牲の合理化がなされる

    ■分業社会で安全を他者に委ねて生活している
    =専門家に任せ、安全性が低下しているわけではない
    =他者を信頼すること
    安心=信頼 と置き換えることができる

    ■二重過程理論
    情報処理の動機・能力が高いときは情報の中身から考えるが、
    低いときは周辺(表面的)の情報から判断する


    信頼できるように見えるかで、値するかではない
    専門能力が高いことと、専門家であるとみなされることは一致しない

    ■信頼の非対称性原理
    信頼を得るためにはたくさんの肯定的実績が必要だが
    信頼を失うのはあっという間。たったひとつの否定的な事実で十分。

    信頼が崩れやすい理由
    ・顕在化しやすい。社会的レッテルを張られる。
    ・インパクトが強い
    ・一般化されやすい。危険性を主張する論拠に使われやすい
    ・更なる信頼低下の枠組みを作ってしまう

    確証バイアス
    =自分の考えに合致するもの>合致しないもの

    事前の信頼がある程度ある場合、そのレベルを維持したり、さらに高める情報処理がなされる

    「あるレベルまで到達すれば信頼は安定する」

    ■信頼できる人とは
    自分に不足する「知識」や「動機付け」を補ってくれる人

    ■信頼の2要因
    ○能力
     知識、技術力、経験など
    ○動機付け
     まじめさ、公正さ、透明性、誠実性など


    意識が人々との関係に向いているかが動機付け評価のスタート

    放っておけば事故が起こるのは当たり前、
    ゼロリスクなんてありえない
    ということを事前に伝える

    ■主要価値類似性モデル
    相手の主要な価値が自分と同じと認知するとき、相手を信頼する

  • 東日本大震災以前の2008年の本だが、今読んでみると、原子力発電をめぐって震災以降に起きていることがよく理解できる。

  • 安全・安心とあるが、内容は信頼の話。心理学という感じがしない。むしろ社会学だろうか。

    信頼を伝えるには、ただ安全に取り組んでもダメ。メッセージを積極的に出す必要がある。さらに、受け手との間に価値観を共有する必要がある。

    といった内容。

  • 20110609

  • 新書をボコっとまとめ買いした時の一冊。私にとってまるで興味がない話だったので、評価は低くなってしまう。内容も覚えていない。著者に申し訳ない。

  • 中谷内氏の著書「リスクのモノサシ―安全・安心生活はありうるか」の時ほどのインパクトはなかった。
    書いてあることは理解できるし、共感できることも多い。
    しかし、共感部分に感動するかといえば、そうではない。
    みんなが既に感覚として認識していることを、心理学として解説しているにすぎないので、心理学をかじったことのない人にとってはインパクトにかけるのではないだろうか。

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