- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480065360
作品紹介・あらすじ
戦後長らく自民党文教族や文部官僚を核として全国一律のボトムアップ型政策決定がなされてきた教育行政。しかし二〇〇〇年以降、内閣主導の改革が急速に進み、予算も大幅に削られて危機的な状況にある。また、地方分権の流れの中で地域間格差も拡大しつつある。本書は、内閣・文科省・文教族のパワーバランスの変化を明らかにし、"政治主導"の現在、教育が政治の食い物にされないための方策を考える。
感想・レビュー・書評
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777円購入2010-07-08
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日本の教育政策過程を学ぶ上で大変勉強になった。文教族の位置付けや役割、文科省内部のダイナミクスなど、新書とは思えないほど精緻にまとめられている。大学職員にとっても、文科省政策や意思決定を考察する上で実務にも役立つと感じた。
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最近の教育行財政制度の改革について非常にコンパクトにまとめられていてわかりやすい。教育委員会制度や義務教育費国庫負担制度など教育行政学を学ぶ際に必ず取り上げられるものについて書かれているのでとっかかりとして読んでみるとイイかも。
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(「BOOK」データベースより)
戦後長らく自民党文教族や文部官僚を核として全国一律のボトムアップ型政策決定がなされてきた教育行政。しかし二〇〇〇年以降、内閣主導の改革が急速に進み、予算も大幅に削られて危機的な状況にある。また、地方分権の流れの中で地域間格差も拡大しつつある。本書は、内閣・文科省・文教族のパワーバランスの変化を明らかにし、“政治主導”の現在、教育が政治の食い物にされないための方策を考える。 -
[ 内容 ]
戦後長らく自民党文教族や文部官僚を核として全国一律のボトムアップ型政策決定がなされてきた教育行政。
しかし二〇〇〇年以降、内閣主導の改革が急速に進み、予算も大幅に削られて危機的な状況にある。
また、地方分権の流れの中で地域間格差も拡大しつつある。
本書は、内閣・文科省・文教族のパワーバランスの変化を明らかにし、“政治主導”の現在、教育が政治の食い物にされないための方策を考える。
[ 目次 ]
第1章 自民党政権時代の教育政策(政府・自民党の政策決定のしくみと文教族;文部科学省の組織と特質;旧来型教育政策決定の特徴)
第2章 “政治主導”の教育政策決定―一九九〇年代以降の大変動(一九九〇年代の政治改革と二〇〇一年の中央省庁再編;三位一体改革による政治力学の変化;後退する文教族の政治力;教育振興基本計画の策定過程;政治主導と文部科学省内の変化)
第3章 三位一体改革と義務教育「格差」の拡大(複雑な義務教育の行財政システム;三位一体改革と義務教育費国庫負担制度の縮減;三位一体改革後の地方義務教育財政の実態;準要保護家庭への就学援助補助金廃止)
第4章 揺れる教育委員会制度(教育委員会制度とは何か;地方分権改革と教育をめぐる「大政治」の復権;教育委員会制度の功罪と廃止論)
第5章 新たな教育行政システムに向けて(義務教育財政制度の改革課題;教育委員会制度の改革課題;教育特定交付金と教育委員会制度の再生)
終章 期待と不安が交錯する教育政策のゆくえ
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
文教族は政治力がない。政治的な動きをしない役所が文部省の特徴。だから実力者がつかない。当選6回前後の議員が初入閣するのが文部大臣。財務省とは非常に仲良くしてきたことで、恩恵を受けるというパターンだった。
文教族で総理になったのは海部さんと森さん。確かに2人ともさえない。
ところで、今の文科省の大臣って誰だ???