鉄道と日本軍 (ちくま新書 863)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480065698

作品紹介・あらすじ

鉄道は、いつの時代も最大の国家プロジェクトだった。同時に、鉄道は軍事と不可分のものでもあった。泰平の長い眠りから覚め、弱肉強食の熾烈な国際関係の渦に放り出された日本が、富国強兵政策のもとでひたすら国力涵養に努め、植民地化を免れて、列強の一角を占めることができた時期こそ、鉄道の黎明期だった。鉄道と軍事の一体化に努めたことにも、その力の源泉はある。国策としての鉄道に光を当て、日本の発展をたどる。

感想・レビュー・書評

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  • 幕末から日露戦争まで、主に軍事との関係で、鉄道がどのように整備され、利用されてきたかについて。

  • TM1a

  • この書籍では、幕末に日本に来た鉄道の戦後直後までの鉄道史が書かれています。

  • 明治時代の日本の鉄道の歴史について、日本陸軍と関連させて述べたもの。鉄道の変遷は特に詳しく、また開業の際など明治天皇が鉄道で移動された時の正確な時刻の記述など、マニアックなまでに詳細である。簡潔にとてもよくまとめられた良書。

  • 新書文庫

  • 15/2/14、ブックオフで購入。

  • [ 内容 ]
    鉄道は、いつの時代も最大の国家プロジェクトだった。
    同時に、鉄道は軍事と不可分のものでもあった。
    泰平の長い眠りから覚め、弱肉強食の熾烈な国際関係の渦に放り出された日本が、富国強兵政策のもとでひたすら国力涵養に努め、植民地化を免れて、列強の一角を占めることができた時期こそ、鉄道の黎明期だった。
    鉄道と軍事の一体化に努めたことにも、その力の源泉はある。
    国策としての鉄道に光を当て、日本の発展をたどる。

    [ 目次 ]
    第1部 西南の役と鉄道(鉄道時代の幕明け;西南の役)
    第2部 日清戦争と鉄道(東西両京幹線問題;富国強兵と鉄道;日清戦争)
    第3部 日露戦争と鉄道(鉄道権益;ロシアの脅威;日露開戦;鉄道戦争)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 感想未記入

  • 国内から朝鮮半島、大陸へ。
    大日本帝国の勢力拡大に果たした役割とは。
    鉄道は国家なり。
    幕末から日露戦争まで、鉄道の開設や、鉄道
    が国策・国防という面から述べる。

    本書を読むと、新橋、品川間の鉄道建設以降、
    日本国内に鉄道網を張り巡らせることが、如何
    に困難であったのかという事が良くわかる。
    政府に金がなかったことから、民間の鉄道会社
    が果たした役割が大きい。(私鉄だったものが
    明治39年に鉄道国有法が公布されたため、国鉄
    となった)
    日本の在来線は狭軌(新幹線は広軌)であるが
    政府に金がない事を考えると、やむを得ない選
    択であったかもしれない。(その後、いくども
    広軌論が唱えられるが、財政上の問題から、新
    幹線まで実現することがなかった)
    また、物資、兵士の輸送など日清、日露戦争に
    果たした役割も大きい事がわかった。(本書を
    読んで新しい視野が開けたのは成果である。)

    内容が濃くて良書であるが、なかなか読み進め
    るのが、苦労したのは、フィーリングの問題か
    もしれない。

  •  近代化以降百年以上国策だった鉄道事業。特に軍隊とは密接な関係にあった。ドイツ流の迅速な兵力集中には,兵隊や物資を大量に陸送できる鉄道は欠かせなかった。西南戦争から日露戦争まで,明治の鉄道と軍隊の歩み。

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著者プロフィール

1963年愛知県生まれ。文筆家、歴史探訪家。
地図や鉄道、近現代史をライフワークに取材・執筆を行う。
著書に『妙な線路大研究 東京篇』(実業之日本社)、『鉄道歴史散歩』(宝島社)、『ふしぎな鉄道路線』(NHK出版)、『地図と愉しむ東京歴史散歩』シリーズ(中央公論新社)など多数。

「2021年 『妙な線路大研究 首都圏篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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