電車のしくみ (ちくま新書 903)

著者 :
  • 筑摩書房
2.92
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本棚登録 : 52
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066077

作品紹介・あらすじ

電車はなぜ動くのか?この素朴な疑問に徹底的に答えるこれまでになかった電車本。一両でもバスや乗用車よりも大きく、多くの車両を連結して一度に数千人も運ぶ。そんな巨体を電気でどう動かしているのか。新しい電車が静かに走り、乗り心地がよくなったのはなぜか。これらを理解するための鍵は「電車の動きを注意深く感じ取ること」にある。身近な乗り物でありながら、意外に知られていない電車のメカニズムを、図解を交えてわかりやすく解説。知ると乗るのが楽しくなる。

感想・レビュー・書評

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  • サイエンス

  •  電気で動く鉄道、電車のしくみを初心者向けに解説している。大半はすでに知っていることだったので速読的に読んだが、抵抗制御からVVVF制御までの変遷とそれぞれの原理は分かりやすかった。

     個人的にはちょっと物足りない。基本原理だけでなく、もっと個別の車体ごとの特性まで踏み込んだような解説が読んでみたいが、そういう本を出すことは難しいのだろうか。

  • 今まで色々調べても理解できなかったことが理解できた。確かに厳密には間違っているのかも知れないが、おおよその理解を得るには最高の本。

  • 今まで読んだ鉄道解説本の中で最も判りやすいものの一つだ。電車の仕組みに限定したのも、理解を促すうえで良かったと思う。別の本で読んで今一つ理解していなかった可変電圧可変周波数VVVFインバータ制御を納得できたのは収穫だ。鉄道技術が、より速くより安全を目指して進化していき、新幹線やリニアが誕生したのは必然だったのかも知れない。電車のモーター音を楽しみに乗りに行きたくなった。

  • 電車に乗っているときに五感で感じることをベースに、それがどのような理由や仕組みで起こっている現象なのかを詳しく、かつわかりやすく書いた本。高校の物理の知識があれば読み進められます。筆者は鉄道の現場で働いた経験などはないけれど、その立場ゆえの「乗っている側の楽しみ」から電車の仕組みを解き明かしていくスタンスが一貫していて面白く読めた。

  •  マニアックといえばそうかも。でも日々乗ってる電車だし,仕組みとかちょっと知ってると,なんか身近なトリビアでいいかも。
     感心したのは「指差喚呼」。指差して声に出して確認することで,ミスを防ぐ。この手法は日本の鉄道で始まって,それが海外や鉄道以外の工場などにも広がっていったという(p.40)。へえ。
     あと,日本は電車が多くて外国では機関車+客車が多いけど,この理由もなるほど。高い運転密度の要求される日本では加速減速性能がよく,折り返し運転が簡単な電車が適してること,軟弱地盤の多い日本は重量が集中する機関車方式は不利なこと,などなど(p.95)。
     先月までやってたドラマ「下流の宴」で,お父さんが,辛いことがあるたびに鉄道模型を囲むお店に行って心を癒すのが印象的だった。もちろんオジサンしかいない店。なんか思い出した。男は乗り物好き。

  • 電車を体感しようの章はよかった。

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著者プロフィール

川辺 謙一(かわべ・けんいち)
交通技術ライター。1970年生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科修了。メーカーで半導体材料などの研究開発に従事した後に独立。鉄道・道路・都市に関する高度化した技術を一般向けに翻訳・解説している。おもな著書に『図解・地下鉄の科学』『図解・首都高速の科学』『図解・燃料電池自動車のメカニズム』(講談社ブルーバックス)、『東京総合指令室』『図でわかる電車入門』(交通新聞社)、『東京道路奇景』『日本の鉄道は世界で戦えるか』『東京 上がる街下がる街』(草思社)などがある。

「2022年 『世界と日本の鉄道史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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