東電国有化の罠 (ちくま新書)

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著者 : 町田徹
  • 筑摩書房 (2012年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066725

東電国有化の罠 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 東電国有化に至る経緯をまとめたドキュメント。AERAの大鹿氏の「メルトダウン」と読み比べると非常に面白いと思う。

    著者の町田氏によれば、「落としどころ」としての東電国有化は、東京電力、銀行、財務省、経済産業省がそれぞれの「正義」を追及した結果としての妥協の産物に過ぎず、こうしたいい加減な処理は、日本の財政を脅かしかねないという。

    本書のどこを読んでも、政治家の姿は全く見えなかった。所謂「政治主導」は、結局のところ、ただの掛け声に過ぎなかったのがよく分かる。

  • [ 内容 ]
    福島第一原発事故を起こし、経営破綻寸前だった東京電力。
    事故の直後の銀行による緊急融資に始まり、政府の支援公約、原子力損害賠償支援機構の設置、公的資金の注入と手厚い保護を受けて生き延びている。
    しかし、その裏では、財務省、経済産業省、銀行、官僚がそれぞれの組織の論理を押し通すために、権謀術数を繰り広げていた。
    なぜ東電は国有化されようとしているのか。
    すべての負担を国民に押し付ける政策はどのようにして決められたのか。
    その果てに、日本を待ち受けている悲劇とは。
    いままで誰も語ることができなかった真実に迫る。

    [ 目次 ]
    第1章 誰が東電を守ろうとしたのか?(不良債権化を回避したかった金融庁と銀行;財務省・経済産業省の“正義”;欠陥だらけの原賠支援機構築;監査法人も巻き込んだお化粧決算)
    第2章 国民負担のための国有化路線(政治家を操る官僚の虚構;値上げと再稼動にお墨付きを与えた第三者委員会;矛盾を丸ごと抱え込む国有化)
    第3章 電力と国家 混迷の原点(東電は「無過失」なのか;問題の発端となった半世紀前の落とし穴;過去の教訓が活かされない国)
    第4章 日本にのしかかる巨大債務(膨大な除染コストのゆくえ;国家を破綻させるカネの問題)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 読了。

  • 東京電力の国有化を問題視する作品。
    私も同感だ。
    もはや原子力政策は民間企業に手に負える問題ではない。

  • 東京電力が法的整理ではなく国有化の道を辿ったのか、その裏に迫った一冊。

    財務省「金は貸しても、与えない」
    経済産業省「自分たちのエネルギー政策に間違いはなかった」
    政治家「世論の批判を自分たちに向けさせない」
    東電「責任を負うのは国である」
    銀行「貸した金はなんとしても回収する」
    と、各組織が責任回避の行動をとったことで、国民が真っ先に負担を強いられる状況になったのだ。

    途中、女川原発と福島第一の比較が出てくるが、東北電力の人間が福島第一を管理・運用していれば、と思わせる。

  • 東京電力の国有化がステークホルダーである財務省、経済産業省、政治家、銀行、そして東京電力のそれぞれの組織の正義を貫いた結果であり、互いに利益の反する正義により、国民が一方的に東京電力の賠償に係る費用を負担させられることになる、その流れをドキュメント形式で描いた一冊。

    正直、この一冊だけで複雑なこの問題を全て分かったという気にはなれないが、基礎知識をまとめてインプットするには役立った。

  • 女川と福島第一の比較、原賠法制定の経緯など、参考になった。有益。

  • 新聞報道である程度の知識はあったが、この1年間、どういう理屈で今回の国有化がすすんでいったのか、時系列で把握できる。相当なインタビューと資料に基づくものと思われる。現在、再稼働反対のデモが激しいが、本来直接的なデメリットという意味では首都圏の人々はこちらにデモをおこなうべきではなかったかと思う。一方で、筆者の言うように東電を追い込んだ場合、電力会社としての通常業務をおこなうリソースは本当に確保できるのか、多くの人材が流出をしている現状、そうした点は疑問に思う。

  • 町田さんの著書は初めて。しかし、自分には難しくなかなか理解出来ずに読み終える。
    女川原発について知る事が出来たのが唯一の収穫。

  • 徹底した取材主義の町田さん。項目建てが上手くて論理的。説得力がすごくて痛快です。ぐいぐい読める。 #daycatch

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東電国有化の罠 (ちくま新書)の作品紹介

福島第一原発事故を起こし、経営破綻寸前だった東京電力。事故の直後の銀行による緊急融資に始まり、政府の支援公約、原子力損害賠償支援機構の設置、公的資金の注入と手厚い保護を受けて生き延びている。しかし、その裏では、財務省、経済産業省、銀行、官僚がそれぞれの組織の論理を押し通すために、権謀術数を繰り広げていた。なぜ東電は国有化されようとしているのか。すべての負担を国民に押し付ける政策はどのようにして決められたのか。その果てに、日本を待ち受けている悲劇とは。いままで誰も語ることができなかった真実に迫る。

東電国有化の罠 (ちくま新書)はこんな本です

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