「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)

  • 155人登録
  • 3.62評価
    • (5)
    • (23)
    • (13)
    • (3)
    • (1)
  • 29レビュー
著者 : 岩田健太郎
  • 筑摩書房 (2012年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066848

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • p160 要約
    リアルな医学的議論は「各論的に」行われなければならない
    「抗がん剤が効かない」というのなら
    ・どのガンのどのステージにおいて
    ・どの抗がん剤が
    ・どのような目的に照らし合わせて
    ・その目的を達成しているか、否か

    というめいだいに置き換える必要がある。
    そうしないと「あのがん」と「このがん」、「あの効く」と「この効く」のすれ違いが起きる。


    この考え方、当たり前なのだろうけれど、とても大事だ。
    日常的にこれをやったら、うるさいのだろうけれど、何かを知ったときに、まるごとで受け取ってしまうことが多い。
    でも、実際はほんの一部の現象しか指していないかも知れない。


    リスクというのは、ゼロには出来ない。
    安全と安心も違う。
    安全を求めるのはいいけれど、安心は、リスクゼロには出来ないものなのだし、求めずに、不安でいた方がいい。
    リスクと、コストと、それらを考えあわせなければいけない。

    というあたりには、うん、って納得するものの、やはり怖いものは怖い…というのは、どこまで自分でリスクを許容するかの話なんだろうね。
    当たる確率があっても牡蠣を食べたい人は食べるわけだし、私も賞味期限は「ま、これくらい」って言って、二年前賞味期限の茶葉を平気で使ったりするわけだし。

  • 第三章「食べ物には危険がつきもの」は、リスクをゼロにするということがいかに荒唐無稽であるか、実例豊富に語っていて実に面白い。
    「安心=思考停止」と「疑心=陰謀論」の中庸を綱渡りし続けなければいけない。これが大人の責任。
    「万が一にも」「もし何かあったら」「可能性は否定できない」は思考停止のステートメント
    ・レバ刺し禁止に至る議論の無責任
    ・トクホのデータ論拠いい加減さ
    ・ビタミンEは心臓病を減らさない
    ・ビタミンA,C,E、セレニウムが長命につながるおちうデータは無い
    ・ポリフェノールのがん予防効果は示されていない

  • ゼロリスク思考の危険性と幼稚さを具体例を上げながら指摘。

    はじめにのところに『「この本を読んでいるあなた。あなたもこの問題については共犯者なんですよ、たぶん」といった有責性の自覚を促す、わりと苦々しい本です、本書は』と書かれています。

  • 医師の書くリスク本なので健康リスクになるわけだけれど。
    リスクを選ぶときにリバース可能かどうか、をいうのはちょっとずるいかもしれない。説得しやすくはある。日本にいてもリスクを見積り対処する能力は作れるようにするのが教育であり議論だろうと思うが、どんどんやりにくくなってきているように思える。この自殺が多く生きにくい国で生まれて育った割には私はのんびりしているのはなぜなんだろう。結構安心しているし安全でありがたいと思って暮らしているのはなぜだろう。

  • レバ刺し禁止騒動を例に、食のゼロリスクを追い求めることの愚かしさを新書らしく分かりやすく解説。放射能のリスク〜原発再稼働問題についてふれた章は少し唐突な気もする。「安心=思考停止」の指摘は、成る程その通り。

  • S498.54-チク-982 300247749

  • 食べ物、予防接種、あと本書では言及してないけど出産も、消費者側や国がゼロリスクであるべき!を掲げちゃうと歪んだ構造になるよという話。

    リスクをうまくとれる人生のほうが幸せだよね。
    日本ではリスクという言葉にギャンブルとか危ないみたいなマイナスのイメージあるよね。

  • リスクゼロは実現できないこと、何かをやめる/することで別のリスクが生じる可能性があること、リスクの程度を知ることが大切であると理解しました。まったくその通りだと思います。
    些末なことなのかもしれないけれど、取り方のまったく違う米国と日本の食中毒統計を比較して、日本の衛生レベルは高いと述べていたり、特定保健用食品についての説明に理解不十分なところがあるのが残念。そういう点があることでこの本の信頼性が少し落ちると私は思うので、星の数は減らしました。

  • 「予防接種は「効く」のか?」を読んで、リスクの捉え方かぁ…と。
    暮らしていくなかで、ゼロリスクはあり得ない。
    食べ物も、医療も、リスクと効果を比べて自分で選んでいかなくてはいけないのですね。
    賢い消費者として、基本的な知識を身に付けておくこととか、曇りなく批判的な視線で冷静に見ることができるかとか。
    …私は生牡蠣もユッケもレバ刺しも食べたいなぁ。(そこか
    でも体調が悪い時や感染リスクの高いときは自分でコントロールするし、オカミに有無を言わさずコントロールされるのは不本意だな…。

全29件中 1 - 10件を表示

岩田健太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
高野 和明
三浦 しをん
ウォルター・アイ...
伊賀 泰代
有効な右矢印 無効な右矢印

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)に関連するまとめ

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)を本棚に「積読」で登録しているひと

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)の作品紹介

放射能に汚染された食品は危険。食中毒を引き起こすレバ刺しは禁止。食にはさまざまなリスクがあるが、食の絶対安全は可能だろうか?一方で、健康にいいからグルコサミンを摂取する、抗酸化物質を排除するといったブームもあるが、それは本当に効くのだろうか?本書では、危険であれば拒否し、効果があれば礼賛する状況に抗するため、それぞれの問題を丁寧に検証していく。「安全」「安心」はただでは手に入らない。

「リスク」の食べ方―食の安全・安心を考える (ちくま新書)はこんな本です

ツイートする