キレる女懲りない男: 男と女の脳科学 (ちくま新書 988)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 996
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480066978

感想・レビュー・書評

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  • とても興味深く読めた。

    脳科学を通じて、いわゆる「男性脳」と「女性脳」を比較。
    違いをあげながら、なぜ男女はすれ違ってしまうのか?を明らかにしていく。
    夫婦間や職場感でのすれ違いを感じている人は特に必読。
    明快で共感をわくような語り口も好感。
    最終章の「年齢脳」についても面白い。

    (気になったポイント)
    ・男と女では、気持ちいいと感じることばの種類が違う
    ・男性脳型社会に順応するために、多くの働く女性たちは女性脳の機能の一部を捨ててしまった
    ・・企業型社会はそもそも男性脳型である
    ・ボードメンバーの女性脳比率は多くとも2割までが理想
    ・十五歳から二十代半ば過ぎまでは単純記憶力を存分に使えるピーク期
    ・50代半ばで連想記憶力がピーク
    ・単なる蘊蓄や客観的数値などには、女性脳はほとんど刺激を受けない。
    ・女性脳を活かそうと思ったら、「何が言いたいかわからない、長い話」もバカにせず聞くこと
    ・女性脳は「言ってくれればやったのに」というセリフに、想像以上に傷つく
    ・男性脳には、察することを期待するより「明確な責務」をあげたほうがいい
    ・女性脳にとっての会話とは・・・共感し合うこと
    ・男性脳にとっての会話とは・・・問題解決すること
    ・女性脳はプロセスに強く依存
    ・結果重視の男性脳
    ・結果が良かった場合ほど、女性は、プロセスを肯定したい
    ・「少し先の楽しみ」が女性脳にはうれしい
    ・女性脳は、意思決定の際に、直感で即決する
    ・男性は、他の商品のスペックを確かめて「遊ぶ」クセがある
    ・男性脳は、「始まり」と「終わり」を明確にフィードバックしないとストレスがたまる

  • 山崎まさよしが
    「ましてや男と女だから 価値観はイナメナイ」
    と歌った理由は、この本にあると感じた。

    「なるほど!」と唸った本。これはオススメ!!!

  • 女性脳、男性脳の違いを、人工知能の開発を行ってきた黒川氏の目線で解説してくれる1冊。
    あまりにも、同意が出来る部分が多いことに非常に驚いた(特に男性脳の部分)
    個体差はあるにせよ、男女の2種類全く異なった性がある世の中で、男女雇用機会均等法の影響や、主夫の様に様々な生活の中で、この「差」が無くなってきているのも事実。
    個体差でカバー出来る関係性の場合は良いのだろうが、どうやったってカバー出来ない部分はある。
    女性部下を持つ男性上司、男性部下を持つ女性上司の中で「どうやってマネージメントすれば良いのやら…」と頭を悩ませている方には 是非手に取って頂きたい一冊。
    具体的な解決策が、直ぐには思いつかなくても「こういう特質がある脳なのか」と言うことが理解出来るだけで、大分ストレスが軽くなるとは思う。

  • なんでカミさんは、いつも過去の話を蒸し返すのだろう…。
    この本を読んで理由が分かり、スッキリしました。

  • 女性脳、男性脳に関して、あまりにも思い当たることが多すぎて、驚いた。
    今まで夫婦間でイライラしていたことも、ああ、これは脳の仕様なのだから仕方ないんだなと納得できたし、心の中でくすぶっていた不満やストレスも不思議なことにすーっと引いてしまった。
    過去の出来事を何度でもほじくり返しては、あの時、こんな事を言っただのいつまでも責め立てる粘着質な自分の性格もそういうことだったのかと苦笑した。
    男性脳の特性も理解した上で家庭内での対応も円滑に運ぶようになればいいなと思う。

  • 書きっぷりが面白く、眉唾物だと思っていたが楽しく読めた。
    取説の部分は、また時間を置いて読みたい。

  • 女性の思考回路(女性脳)、男性の思考回路(男性脳)をシンプルにモデル化して説明し、さらに身近な具体例が各所に入っているので、とてもわかりやすかった。これまでの夫婦喧嘩の原因、気持ちのすれ違いの原因がわかった気がするww

  • 「仕様です」ってだけなんだよね。個体の。もう1回いう、個体の仕様だから。

  • 男女のふるまい方の違いを、脳科学の知見も交えて解説してくれる。著者の文体が軽やかで、読みやすいし、読んでいて飽きない。
    女性はとても感覚的で、でも生きる力というか、勘が鋭いというような印象。
    それに対して男性は、窮屈で、お堅い印象です。ちょっと生きにくそう…。
    読んでいる内に、自分がどっちかっていうと、女性脳よりなんちゃうかなって思えてきた。
    ほかのかたのレビューにも目を通してみると、めちゃくちゃ評価が高くてびっくりした。いやもちろん、自分にとってもおもしろかったのだけども、ここまでとは。
    一度読んだだけでは覚えきれなかったので、もう一回読みたいなあ。こういう本、おもしろいなと思った。

  • わかりあえないから、愛しいと思えたらしめたもの。「なんでわからないの」→「この人の脳の作りはこうなっているんだ」に変換できるとストレスも減るかも。家庭、職場、さまざまな場面で使える、まさに教科書です。この分野に女性が出てきてよかったなあ!

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著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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