幕末史 (ちくま新書)

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著者 : 佐々木克
  • 筑摩書房 (2014年11月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068002

幕末史 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • これは「歴史書」というより「歴史モノ」と言っては失礼か。解釈や断定が相当あると感じた。
    その分時勢の流れが一貫としていて、「幕末史」としては読みやすく理解しやすいが、現実はそんなに真っ直ぐ流れた訳ではないように思える。
    まあ、この時代の全体像を把握するには良いのかも知れないが、この書き方には読んでもさほど感銘は感じなかった。

  • リアルな幕末史を知ることができる時代で良かった!

  • 目まぐるしく移り変わり、混沌する幕末を非常に分かりやすく教えてくれる。
    この時代は面白いだけに、どこまでが真実かわからない小説擬きの本や、素人には読みづらい歴史書が多いなかで、この本はありがたい。
    歴史の本は、結果を知ってから書き、現代人の解釈で読むだけに、同時代に寄り添うのは難しいが、この本は資料を丹念に読み込み、「攘夷」という言葉に新たな解釈をしてみるなど、目をひらかされた気がする。

  • 癌を患った著者渾身の一冊。
    登場人物が多く、夫々の思惑が絡まり合っている為、一読で全て納得という訳にはいかないが、日本のために全力を尽くした人々の苦悩を想うと胸があつくなった。

  • 戦後70周年に当たり、ちょうどいいタイミングで、幕末の維新の背景と経緯、結果を再確認することができた。
    欧米列強との軍事力の差による不戦と、屈辱的な通商条約締結が攘夷の背景にあった。攘夷とは排外主義という意味合いもあるが、本質的には自国の尊厳と権利を取り戻すことにあったのだろう。
    薩長中心に政治体制の刷新を図り、大政奉還も含めて朝廷と武家との連立政権を目指すことになる。戊辰戦争は本来的なものではなく、必要最小限のけじめをつける闘いだったのだと思う。どうあっても新体制に反対する者はいるわけで、言論だけでは片付かないことが、最終的に取る手段が闘いということだろう。
    明治政府では徐々に国家体制を整え、通商条約改正を行った後、大日本帝国憲法の発布に至る。この時期では、アジアで憲法を保持していたのは日本だけである。ここまでの道のりは素晴らしいが、その後、欧米列強に追いつかんと植民地支配を目論み、朝鮮半島・中国大陸に進出していった過ちは、後の歴史が示している。
    先日安部首相が70年談話を発表していたが、日本の置かれていた環境を正しく理解することと、日本が侵略していった事実を理解することの、両方が日本国民として求められているんだと思う。そうしたことを踏まえて、現在どういう行動を採るべきか、将来に向けて何を目指していくべきか、ということを考えることが必要であり、それが「歴史に学ぶ」ということだと思う。

  • 欧米の脅威を「挙国一致」して払い除けようとした1850,60年代の日本の政治の動きを追う内容。幕末史と銘打っているが、その時期の出来事を包括的に取り上げているわけではない。外国への強烈なアレルギーが反動力になって、制度疲労が明らかだった幕藩体制を否定し、当時最大の既得権益者といっていい徳川将軍家まで、最終段階でそれに抵抗しなかった事、また新政権を担った面々がしっかり強い国家の土台を作った事は、後世の日本人にとっていかに幸いだったか、改めて思い起こさせられた。

  •  幕末から維新後までの通史。非常に読みやすく、すらすら読める。幕末を舞台にした歴史小説を読むための基礎知識を得ようと思って購入したが、とても役に立った。

  • 幕末から明治維新までの概説。平易な文体で読みやすい。この分野の入門としては良い本だと思う。

  •  書名は「幕末史」だが、一応明治憲法制定までを扱っており(王政復古後は駆け足で、戊辰戦争の叙述が皆無ではあるが)、実質的には「幕末維新史」ないし「明治維新史」というべきであろう。近年の幕末維新史研究の潮流は「攘夷」「開国」「公武合体」「倒幕」といったカテゴライズを否定・再定義する傾向にあるが、本書でも幕末において「攘夷」という言葉で表象される政治行動に、単純な排外行動や武力行使から外交交渉による条約改正(「破約攘夷」)までの幅があることを強調し、いわゆる「尊攘派」と「公武合体派」の対抗軸の存在を否定している。これにより、特に従来の幕末政局史でわかりにくかった8・18政変から四侯会議解体までの過程と横浜鎖港交渉の関係が明快になり、さらには幕末最終局面の複雑な政争が理解しやすくなっている。

     他方、全体を通して不平等条約の「屈辱」から「挙国一致」の実現による「日本」の「再生」の物語という、純朴なナショナリズムをくすぐる叙述(言うまでもなく「屈辱」「挙国一致」などは当時の言葉ではないにもかかわらず)になっている点、安政五か国条約以降の外交関係や経済構造の変動をほぼ無視している点(たとえば改税約書や江戸五品回送令すら言及がない)、政局のキーパーソンの思考・行動に対する主観的な推測(思い込み)が所々に目立つ点など問題も少なくない。個別の論点(たとえば薩長盟約の目的や王政復古政変の過程)で他の有力な研究と対立する場合もあり、本書だけで幕末史を理解したつもりでいるのは危険である。あくまで「入門の入門書」くらいの位置付けで、他の学術的研究にも目を通すことが必要であろう。

  • わかりやすいが筋が通っていてよかった。

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