意思決定トレーニング (ちくま新書 1097)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 158
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068033

感想・レビュー・書評

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  • 意思決定についての技術についてのワークスタディの本
    はじめにやり方を説明して中古車購入を例に上げて流れを説明している。
    意思決定は心構えじゃなくて技術という感じで良いが、絞りすぎている感じもある。ただ多数の中から絞るというやり方には仕事の上で非常に有用。
    仕事で受ける数万円の講習を本にしたようないい内容だけど、本にするならもう少し概念を丁寧に説明するのが良いと感じた

    ①メタ意思決定、重要性・緊急性・必要性・精密性
    ②問題設定、どのような問題か
    ③選択肢の発見・生成、情報を集める
    ④選択肢の評価、評価基準
    ⑤選択、決定ルールをどうするか

  • 複数の者から1つを選択する決定の手法。決め方がきちんとぶんるいされているのがよい。

  • S336.1-チク-1097 300392933

  • 車の選び方を例に、意思決定の方法論を書いている。車、家等の大きな意思決定には、この方法も参考になるが、日常的な意思決定にはあまり参考にならない。

  • 自分は優柔不断な性格だと思っているので、少しでも直せたらと思い、手にとってみました。

    のっけから、優柔不断は性格でないとのお言葉。
    決断するまでの過程を系統立てて説明してくれる本でした。
    大学の授業のようでした。

    残念ながら、トレーニング方法は書かれていないのですが、決断を下す方法がいくつもあること、そもそも決断を下さなければいけないのか?という問いが興味深かったです。

  • 【仕事】意思決定トレーニング/印南一路/20150331(44/328)<216/9460>
    ◆きっかけ
    ・日経広告

    ◆感想
    ・意思決定は性格や経験に基づくものではなく、科学。とくに決め方を決めるメタ決定(PEST分析っぽい?)が初めの一歩。感情を排して、客観的にやる。
    ・線形評価が一押しのようだが、時間と手間がかかる、不確実性の多い将来意思決定には不向きな面も。
    ・どのケースにどの意思決定方法を用いるかは、やはり経験?

    ◆引用
    ・意思決定能力の妨げ:①性格論(優柔不断は状況や能力で捉えるべき。性格ではない。)、②経験万能主義(経験を積めば意思決定能力は向上する、そんなことない)
    ・優柔不断に陥る原因:①客観的な問題の状況(選択肢が多い、情報がない、大きな影響が生じる等)、②感情の問題(躊躇、不安、恐れ、あせり)
    ・標準的な意思決定の方法:メタ意思決定(重要性、緊急性、必要性、精密性)=>問題の設定=>選択肢の発見・生成(どこまで情報収集し行動するか)=>選択肢の評価(選択基準をどう選ぶか、どう評価するか)=>選択(選択肢の選択、決定ルールをどう選ぶか)(車選びなら特定の車のどれを選択したのではなく、ファミリーカー選びにとって、何が重要なポイントかを把握する)。
    ・決め方を決めるための大前提=メタ意思決定。①重要性・緊急性、②自分で意思決定するのか、他人に任せるのか。③精密性:最適化原理(ベストを選択:時間など負荷高い)か満足化原理(ある程度の基準以上ならOKとする、早く決められる)か。
    ・選択肢集合=可知集合(選択肢全体)>考慮集合(評価対象にする)>精査集合(実際の選択肢)>選択集合(選ばれる選択肢)
    ・決定ルール
    ①決定ルール自体の目的、②優先順位、③情報処理の負荷、④重要な選択肢喪失の可能性

    ・個別足切りルール(条件ABCに合致したものをピックアップ);①万能型、②明確、③大きい、④なし
    ・突出評価(一本釣り):①突出型、②明確、③小さい、④なし
    ・必要条件(一部のものを拾いあげる評価基準の重要性の順番が絶対的に明確であることが前提で条件で絞る、しかしその条件が妥当なのか?早い段階で重要な選択肢を切ってしまうリスクあり):①あいまい、②明確、③小さい、④なし
    ・消去ルール(関係ないものを切っていく):①あいまい、②あいまい、③小さい、④あり
    ・線形評価:①総合評価、②明確、③非常に大きい、④なし
    ・具体的な選択肢の評価をすると、評価基準自体がふらついてしまうことは意思決定上よくおきること。優柔不断の原因。=>あらかじめ評価基準の選択とウェイトづけという意思決定問題を解いておく。そして順番を守る。
    ・線形評価の感度分析:ウエイト付けを変えて、意思決定に一定の自信を持たせるようにする。
    ・線形評価の問題点:意思決定時点で長期にわたる将来評価が絡み、その確率的計算が難しい場合。
    ・優柔不断と決定の間には、ちょっと考えればやさしくなる意思決定の問題が転がっている。本当に決断を要する問題はそれほど多くなく、方法さえ知れば対処できる問題が大半。

  • 意思決定を、状況分析に基づく選択が有効な場合と決断が必要な場合とに分け、選択が有効な場合の決め方の方法を示す。
    山本さんがファミリーカーを購入するケースで、どのようにタイプを絞り車種を決めていくのかが極めて具体的に実際のウェブサイトの情報や実在の車両情報を用いて示されているため、このようなケースでの決め方は分かる。
    けれども果たして応用ができるかというと個人的には自信が持てないし、線形評価までやるような判断が必要な状況でも、本当に活用するかは疑問。
    正しい決め方があり、基準づくりが重要だという点は覚えておきたい。
    15-4

  • 重要性・緊急度・その分野に対する知識に応じて、決めるためのメソッドを適切に選択しなさい、ということ。

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著者プロフィール

1958年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授。専門は、意思決定・交渉論と医療政策。東京大学法学部卒業、富士銀行(現在のみずほ銀行)、元厚生省勤務の後、ハーバード大学行政大学院で学び、シカゴ大学経営大学院でPh.D取得。シカゴ大学経営大学院助教授やスタンフォード大学研究員などを経て、2001年より現職。そのほか、株式会社キングジム社外取締役、厚生労働省中央社会保険医療協議会委員など。著書に『すぐれた意思決定』(中公文庫)、『意思決定トレーニング』(ちくま新書)、『人生が輝く選択力』(中公新書ラクレ)、『サバイバル決断術』(NHK出版)などがある。

「2018年 『交渉学が君たちの人生を変える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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