知的生活習慣 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房
3.25
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本棚登録 : 1087
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068095

感想・レビュー・書評

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  • 外山先生の本を初めて読みました。
    この本から何かを学ぶ、というより、「こういことやってる人もいる」みたいなスタンスで読む本かなと思いましたが、取り入れてみようと思う生活習慣や意識もあったので、学ぶこともありました。
    「本たくさん読むから頭いい」っていう意識が周囲にありますしわたしにも薄っすらありますし、乱読なので実際に言われたこともありますが自分では(頭良くなるような本読んでないから頭悪いままだけど…)と思っています。読書は趣味の一つで、娯楽なので。
    そうか、知識があっても生活に落とし込めてないと持ち腐れかぁ、とわかりました。「こんな事勉強して将来なんの役に立つんですかー?」と言われたら「わからん。てめぇ次第だよ」(意訳)でいいのだな。
    「タスク管理」(今で言うこれのことだろうな)と「手紙を書く」を取り入れます。「おしゃべり会」は超不定期ですがあります。
    新書はどうしても読みやすい学術書だという印象があるので選ぶときに構えてしまうので、この本もちくま文庫から出てたほうが手に取りやすくなりそう。「君たちもこうしなさい」があけすけないので読みやすいです。他の本も読んでみよう。

  • 知的生活の術マニュアルではない。特に若者がこのアナログ人間のやり方をそのまま真似たら大変なことになりかねない。1番いいのは、定年リタイアした人が、無理なく知的生活を送るためのヒントをもらうために読むことぐらいだろう。「他山の小石」と自ら書いている通りである。

    マア93歳でこの旺盛な活動と知的生産をしている事実だけが、この本の内容を担保している。外山滋比古 はボケない。足腰がしっかりしている。それはホントに尊敬してもし過ぎることはないだろう。

    そうは言っても、ちょっと刺激を受けて、私は四月から朝にその日の予定とチェック項目をつけることにした(ただし、私はスマホの日記アプリを利用、毎日しているわけではない)。朝につけるのはさすがに効果的。最初の一週間は非常に充実した仕事が出来たと思う。日記はブログで代用している。朝の散歩は、いつか実行したい(^_^;)。
    2016年4月読了

  • 91歳の知の巨人が語る知的生活習慣。
    何も取り立てて難しいことではなく、日記をつけること、
    手紙を書くこと、スケジュールを立てること、脚力をつけること、風邪とうまく付き合うことなど、だれでも実践しやすいコツが分かりやすく書かれている。
    小さなことでも意識して暮らすことで充実した生活が送れそう。

  • 日記をつけること、毎朝その日になすべき予定を三つ立てること、人のいうことを聞くこと、感情をその場で発散してしまうのでなくメモに書き留めること。

    外山の説く知的生活というのは、とどのつまり、己をよくよくと観察し把握するということになるのではないだろうか。

    ずばり「みずからを知る」という後書きに変えて添えられたエッセイではテープレコーダーに声を吹き込み、よく撮れていない自分のポートレートを見つめることが書かれている。

    自分の長所短所を把握するのはキツくしんどい作業だ。それを日々の暮らしの中で少しづつ行っていくのが、つまり「知的生活習慣」なのだろう。

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】
    ・ニーモシネ

    ・散文とはどういう文章を指すのか、実は知らなかった。

    ・さすがの外山節と言うべきか。上善如水と言うが、本書は正にそんな感じ。スルスルっと読めてしまう平易さ、読みやすさがありながら、実は読む側の問題意識などで響く箇所がちゃんとそこかしこにあるという印象。自分だってまだまだ未熟なので、自分なりに響いた箇所から推測して、そう思うだけなんだけども。

    【目次】

  •  知的な生活を送る為に、日々心がけたい、そして自然とやっておきたい習慣。
     まずは頭に刺激を与えること。毎日日記をつけること。一方で、日記をつけても何かの役には立たないという。忘却するために書く。これが日記の意味であると。
     次に、計画表。これも、自身を鼓舞するもの。何もない一日なんて、悲しいじゃないかと。
     かなりご執心なのは、勉強会である。異業種交流界や、朝活的なものも流行ったが、やはりライバルやレベルの高い人との交流が財産だと感じるということだろう。この3つは、何かの形でやるべし。
     2つ目のテーマは、からだをいたわること。横になったり、脚力を確りつけたり、カラダは資本であるという名言もある通り、なによりも大切に。意識しないとつい酷使してしまい、ガタが来る。どんなに忙しくとも、いたわる時間を確保すること。
     最後は、心を豊かにすること。「生活を大事にする」良い言葉だなと思う。生活においては、勉強したり、仕事をしたり、食事をしたりする。こうした生活から、大切なことは生み出されている。勉強するのではなく、生活を楽しもう。このメッセージは、非常に有意義なものだ。つい、勉強することが目的になるけれど、実は生活をする、生活をより楽しくするために勉強するのだということを忘れがちなのである。

  • 著者によると、「知的生活がしたければ、生活と知識を結びつける工夫をしなければならない。生活の中で仕事をする、仕事の中で生活するようにするには、どうすればよいか考え、習慣化することが大切だ」ということ。→コロナ禍でリモートワークを強いられた人は、期せずして、生活と仕事について考える時間(退職後のシミュレーションともいえる)を得たのではないだろうか。生活なくして人生なし。

  • 自身の知的生活習慣についての散文集のような本
    一つひとつに、ふむふむ、となる

    特に覚えておきたい部分

    ・習慣は第二の天性である、というイギリスのことわざ
    ・生活を編集する:
    われわれの日常生活も、形のない雑誌のようなものではないか。そのままでは、同人雑誌のようにもならない。自分で編集者になったつもりで、スケジュールを組むのである。
    ・優秀なリスナーはすぐれたスピーカー:
    講演会などは、聴く人を選ぶほかない。希望者に聴かせるなんて甘いことではだめ。熱心な生徒を選ぶ。テストで選ぶ。スピーチの要旨をまとめさせる。その試験の点の良い者を選ぶ。講師と卓を囲んで話を聴く。質問・感想をのべる。こういうのを繰り返せば、素晴らしいリスナーが育つ。著者への講演会要請に関するゴタゴタからの着想。

  • 早起きや読書など、行動的生活習慣ばかりが取り沙汰されるが、よい知的生活習慣を身につけることで人生はより豊かになる。知的生活習慣とはただ知識を増やすことを目的とせず、いかにその知識を活用するかが大切だ。実生活と知識を結びつけ、生活的知性を覚醒させることで生命力は強くなる。なるほど、ただ本をたくさん読んで勉強する習慣をつければよいと漠然と思っていたが、そういうことでは無い。大事なのは、そこで得た知識をどう生活に落とし込むか。知識は頭に詰め込むためのものではなく使うもの。知的生活習慣を身につけるための具体的な行動的生活習慣が例として挙げられている。

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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『ワイド新版 思考の整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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