たたかう植物: 仁義なき生存戦略 (ちくま新書)

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著者 : 稲垣栄洋
  • 筑摩書房 (2015年8月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068408

たたかう植物: 仁義なき生存戦略 (ちくま新書)の感想・レビュー・書評

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  • 植物自身、環境、病原菌、昆虫、動物、人間。その闘う相手を変えながら、植物は常に生き残る道を作ってきた。留保はあるが、ただし、人間を除いて。「与えよ、さらば与えられん」という一句になぞられられるのは、興味深い。

    CSR戦略、日本人の雑草愛、サボテンの話しは稲垣氏の他の本にも出てきたネタだった。しかし、それ以外の圧倒的な量のネタは初見である。

    ・酸素が引き起こした進化。植物による酸素の発生→オゾン層の作成→紫外線の遮断→有害である酸素呼吸する生物の発生
    ・最強の昆虫はアリ。だから植物はアリを利用しようと進化してきた。
    ・恐竜絶滅の一つの原因は裸子植物から被子植物の進化。エサとなる裸子植物が減少したため。
    ・その被子植物を食べた恐竜が「アルカロイド中毒」を起こした可能性もある。
    ・タイヌエビ(稲に似ている)は擬態植物
    ・ヨーロッパでは、新石器時代の遺跡から雑草の種子が見つかっている。

  • じっと動かない植物の世界。見ていると目にも優しく癒される植物ですが、「まわりのものはすべて敵」という苛酷なバトル・フィールドを生き抜いているのです。やるかやられるか、手段を選ばず、あらゆる環境要素と戦う彼らはまさに仁義なき世界の住人。様々な生存戦略を展開しながらたくましく生き抜く植物たちの世界を、雑草生態学を専門とする著者が紹介する一冊です。

  • 副題の『仁義なき生存戦略』は本当にその通りでした。
    動けない植物の外的との闘い方、繁殖の仕方、どれをとっても考えられて工夫されたもの。普段見慣れている植物の葉や果実それぞれにこれほどまでの知恵が詰まっていたのかと驚かされました。
    面白かったです。

    未来への警鐘が込められた後書きの皮肉さも読後に強く残りました。

  • 無知な私には平和そうに見える植物の世界…その生存競争について記された著。
    次郎でも読みやすい文章にして、その内容は大変興味深く、とてもよく出来た書籍だと思います。
    植物が利己的に生存競争した一つの結果が「共生」というのも興味深い点です。
    植物のあり方を通じて、人間というものが以下にあるべきなのか?ということを考えさせられます。

    また後書きが秀逸

  • 筆者は雑草生態学を専攻する農学博士で、「仁義なき生存戦略」という副題のとおり、我々の身近にある植物たちの生き延びるための壮絶な戦いの系譜がまとめられている。戦いは第7ラウンドまであり、第1ラウンドから順に、植物VS植物、植物VS環境、植物VS病原菌、植物VS昆虫、植物VS動物、植物VS人間という構成になっている。自ら動くことのできない植物たちが編み出した驚異的な防衛戦略の数々に感心させられる。かなりシニカルなタッチの後書きは、筆者の地球環境についての思いが色濃く込められているので、これは必読。

  • 強い植物が侵入してこないような条件の悪い場所こそが雑草の棲み処。除草されたり踏まれたりする逆境こそが雑草の生存のために必要な場となる。雑草は毟られても地面の下には無数の種を準備している。一般に植物の種子は土の中にあるので、光があると芽を出さない。ところが、雑草の種子は逆で光が当たると芽を出すようになっている。即ち除草により種子に光が当たるということは、人間が草を毟って周囲に植物がなくなったことを示す合図。雑草の種子はこれをチャンスと捉え我先に芽を出し光を独占するのである。雑草にとって逆境は耐えることでも、克服すべきものでもない。寧ろ順境。逆境を順境として活かしきっている。光を奪い合い水を奪い合いながら、植物同士、あるいは、環境や病原菌、昆虫、動物たちと戦い続けてきた植物。静かで熾烈な戦いに自然界の冷徹な弱肉強食、適者生存の理を見る。

  • この本には、恐れ入りました。
    素晴らしい。

    3か所ほど、ワープロ変換ミスがあります。
    驚異→脅威 トカ。
    増刷時に変更、お願いします。
    (2015年10月11日)

  • 20150816日経新聞、紹介

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