家族幻想: 「ひきこもり」から問う (ちくま新書 1163)

著者 :
  • 筑摩書房
3.09
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本棚登録 : 189
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480068699

感想・レビュー・書評

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  • 引きこもっている人々へのインタビューを本にまとめている。引きこもりは、それぞれのイエの規範に縛られているのでなかなか抜け出せない。イエの規範から、抜け出すことが解決の糸口だが、どう抜け出せばよいのかは明かでない。

  • 「ひきこもり」から問う「家族幻想」、家族の絆への疑問ということだけれど、ここが一番散漫な気がしました。取材が長期間に及ぶため、まわりの状況が変わってしまい、ひとまとめにするのは難しい。第三章「私の中の引きこもり」はご自身のことで、他の章とは少し趣が違います。次男が多少「ひきこもり」で(今もまだ少し引きずっている気がします)、私自身も高校時代苦しんだので(当時は「ひきこもり」ではなく「不登校」と言われました)、これを序章にした方が入り込みやすいと思います。

  • 大昔に毒になる親、って海外の本がありまして、感覚的にはアレに近いんですけど、一方は心理学、一方は社会規範(日本のイエ制度)から捉えているのでアプローチは異なります。なんで毒親が誕生するのか、に踏み込んでいるのは本書の良い点でもあります。しかし、では紐解いてひきこもりとは、ってところになると、ルポものって意外と結びが弱いイメージがありまして、本書もそこからは脱却しきれず、と思いました。意図的でしょうけどキレるケースを頭に持ってきたのは誤解を呼ぶ気もするし。ナイーブなだけに構成むつかしいですね。

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