「母と子」という病 (ちくま新書1226)

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著者 : 高橋和巳
  • 筑摩書房 (2016年12月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480069306

「母と子」という病 (ちくま新書1226)の感想・レビュー・書評

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  • ボウルビィの愛着理論がこの本ベースになっている。幼少期に特定の養育者、多くは母親だが、その人物と親密な関係を維持し、感情を共有し、基本的な欲求を満たしてもらうことで、「この世は生きるに値する」という世界への感覚を獲得する。それが愛着理論である。

    著者のオリジナルな点は、愛着関係において子どもだけでなく母親の要素にも注目した点である。考えてみれば当たり前だが、世の中には他人の気持ちを察することが苦手な人、他者を無自覚に操作してしまう人などもいる。当然そういった人も母親になることがあるだろう。

    その場合に、子どもは幼少期に獲得すべき愛着を得られなかったり、あるいは親に反発することで社会に出ていくための自立心をはぐくむ反抗期を経験することが出来ず、学童期であれば不登校や摂食障害、成人したら適応障害やうつ病などの問題を抱えることになる。

    著者の具体的な事例も複数紹介されており、経験と理論に裏付けされた内容でとても得るものが多かった。

  •  これまで著者が論じてきた母親に起因する子供の心理発達の話の総覧的な内容。
    ざっくり言うと、母親には普通の親(Aタイプ)、未熟な親(Sタイプ)、障害を持った親(Dタイプ)の3パターンがあって、それが子の心の有り様を規定するというもの。
     この本が出た当時、とうとうSub-Adultの概念を成書にしたのか、と思った記憶がある。
     AタイプとDタイプに関しては個別の成書があるので、これを読んでAタイプに興味を持たれた方は『子は親を救うために「心の病」になる』を、Dタイプに興味を持たれた方は『消えたい』を読むことをオススメする。

  • カウンセリングへ行ったら置いてあったので買ってきた。

    たまに、子どもを虐待させて死なせる事件があると、その母親はきっと知能障害かなんかがあるんだろうな、私も何かが違っていたら、この子みたいに夕方のニュースになってたのかな、と思う。
    普通の人は許せない、だとか胸が痛む、だとか言うみたい。そしてそういったケースが見逃されたのが残念だとかなんとか言って忘れ去る。
    219ページに、「子どもを虐待させて死なせてしまう母親は、子との間に愛着関係を持っていないDタイプ(人間理解に障害のあるタイプ)の母親」とあって、やっぱりそうだったんだなと思った。
    私が今日まで生き延びたのは、比較的経済的に恵まれている家庭だったからだろうな。
    私は幸運だった。夕方のニュースデビューは嫌だもの。

  • 【新着図書ピックアップ】著者は精神科医である。この本では、親でも特に「母」と子の関係を取り上げている。
    生きにくさの根っこにあるものとは…?母親を3つのタイプに分け、母子の「愛着関係」について語っている。

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