東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫)

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著者 : 陣内秀信
  • 筑摩書房 (1992年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480080257

東京の空間人類学 (ちくま学芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 江戸から続く東京、という見方で空間の使われ方の特徴の変遷を見て、そこから時代の要請や生活習慣の変化に紐づけて「今のまちはこうやってできてきた」と都市の地層を探っていくような一冊。今見えている東京に奥行きが足されるような一冊で読んでいておもしろかったです。東京に住んでいて、知っている場所が多々出てくるからこそ楽しめるようなところはある内容でしたが、ヨーロッパの都市とのつくりの違いとか「そういうことか」と思うようなことがいくつもありました。東京が独特な都市だということがよくわかった、勉強になる一冊でした。

  • 大正・昭和初期のモダニズムが東京の都市整備の頂点だった、江戸時代初期の町づくりが東京の基底になっている、江戸は水運の町だった、という著者のポイントがよくわかる。
    違う論文を1冊にしているせいもあるが、もう少し簡潔に書けたのでないかとは思う。

  • 30年前の本。
    ますます勉強したくなる名著。

  • 思ったより難解な所をついてくる。すんなり入ってこない。
    面白いけど。

  • 名著

  •  何度も自転車で辿ったことのある街道が、通学していた学校の周辺が、お出かけで歩いたことのある街並が、どうして「この形」なのか。ちょっとでも不思議に思ったことがある人なら、この本を読んでスッキリすることうけあい。
     東京湾北側の自然地形を見渡すことからはじまり、江戸の町の成立、元禄以降の発展、明治維新以降の大名屋敷・長屋地域それぞれの土地の使われ方、関東大震災からの復興政策、戦後の経済発展と土地利用。これだけ追うと、東京の町が読み解ける。逆に言えば、これだけ歴史文脈を把握しなければ、東京の街の文法は理解できない。ヨーロッパの街と違って、雑然と感じられるのは、トップダウンの秩序がしかれていないから。ごちゃごちゃしているといって批判されてることもあるけれど、この本を読めば、その「ごちゃごちゃ」の面白さに気づけるようになるはず。

  • 東京という世界有数の大都市の街並みがどのように形成されたのか、江戸の時代から順を追って、各時代での影響、周囲の環境への考慮の仕方などの変遷も交え、西欧の都市との違いを際立せつつ解説してくれます。自然と調和して生活を営んできたと言われる日本人ですが、都市化というプロセスにおいても、その片鱗が窺えるというのが新鮮でした。

    1985年に出版された本ですが、現代でも東京に対して、本書のような見方は少数派ではないと思います。
    「水の都」としての一面や、モダニズムの影響などにピックアップしています。

    区画の分け方の話や、景観を考慮した街路の形の話など、マニアックな話もありましたが、おもしろかったです。ただところどころ、近世の東京を表現するには似つかない横文字を混ぜてきたのが、よくわかりませんでしたが。モダニズムの話なんかを読んでも、この時代の、今とは異なる考えが表れているのかもしれません。

  •  東北新幹線の行き帰りで読了。

     陣内先生の東京ものは2冊目だが、今回の本は、山の手、そして水からの視点など、さらに進展している。

     いろいろ、手厳しいことを言っているが、それでも、まだ、東京は捨てたものではない、という陣内先生の姿勢が大事だと思う。

     高層ビルができて、昔の情緒がなくなった、とか言っても始まらないので、今の現状で、どういういいところがあるのか、大事な雰囲気がどこに残っているのか、をよく考えて、今後の都市計画に反映させていく必要がある。

     気にいったフレーズ

    (1)適度に狭くて視界がさえぎられ、その中に混沌とした人間の情感を流し込むことのできる猥雑で賑やかな町の空間こそ、日本の都市で、唯一生命感の張った場を形作っているようにみえるのである。(p195)

    (2)(震災復興時の)橋梁と橋詰め広場は行政内で部局が異なっていたのにかかわらず、橋の高r欄と広場の手すりが同じ意匠で統一されているのが目をひく。(p262)

    (3)大正末期から昭和初期につくられたもののなかには、それ(コンテクスチュアリズム)を先取りしたかのように、立地条件を巧みに読み込んで設計され、見事な都市空間を生み出すのに貢献しているすぐれた建築が多いのである。(p269)

     復興まちづくの造成計画、建築計画でも、是非、立地条件にうまくあわせて、設計をしてほしい。その意味でも、マスターアーキテクトが必要だと思う。

     今、市町村はそんな余裕はないが、全体として景観設計、あるいは、関東大震災の小学校と公園のように、公民合築の効率的で小規模な建築設計など、配慮する仕組みが必要。

     そのために、復興まちづくり会社が貢献できないか?

  • この本片手に散歩に出たいです。
    その後にもう一度読みたい。

  • 2011/03/18 成毛ブログ→石原天罰発言の件でKoushoublog紹介→その過去記事で本書紹介

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